イタリア写真草子 Fotoblog da Perugia 日本語教師・通訳・翻訳家。元高校国語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより

イタリア運転免許への書き換え

 今年の初めに、日本の運転免許をイタリアの免許に書き換えました。申請先によって、提出書類や手数料などが多少異なるとのことですが、ペルージャで申請したわたしは、ささいなことで手続きが滞って、どうなることかと心配しました。

 最初に参考にしたのは、在イタリア日本大使館、領事情報の「イタリア運転免許証への書き換え手続き」のページ(リンクはこちら)です。

 県陸運事務所(Motorizzazione Civile)に加えて、イタリア自動車クラブ(ACI、 Automobile Club d’Italia)や自動車学校などの手続き代行機関で行うことができるとあったため、電話やメール、訪問を通じて、いくつかの機関で、必要書類や費用を尋ねてみました。

 結局、ペルージャ市内の自動車学校を通じて申し込んだのですが、自動車学校に申請する際に必要だった必要だった書類および手数料は以下のとおりです。

1.日本運転免許証
2&3 公的証明を受けた「日本運転免許証の翻訳証明」
 (手続きの手順は
  2.日本運転免許証の翻訳証明 ⇒ 3.免許証の翻訳証明の公的証明)
4.証明写真3枚
5.滞在許可証*
6.市発行の身分証明書
7.市発行の出生地市町村証明書**(←一般には不要な場合が多いようです)
8.医師診断書
9.自動車学校に申請を頼む手数料

 1、5、6については、イタリア免許への書き換えをお考えの方は、すでにお持ちのことと思います。

 4.について、わたしが証明写真をよく頼む店は、ペルージャ外国人大学から、すぐ近くのエトルリア門(Arco Etrusco)(下の写真)をくぐって、すぐ右手にある店です。

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 「2.日本運転免許証の翻訳証明」(下の写真)は、ローマの日本大使館あるいはミラノの総領事館で申請します。大使館のサイトに詳しい(リンクはこちら)のですが、現在の手数料は33ユーロとのことです。

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 「3.免許証の翻訳証明の公的証明」は、県庁で行います。在イタリア大使館・領事館によって発行された書類を、イタリア国内で法的に有効なものとするには、県庁(prefettura)に公的証明(legalizzazione)をしてもらわなければいけません。

 わたしの場合は、ペルージャ県庁に行き、公的証明担当室で、大使館が発行した免許証の翻訳証明と14.62ユーロの収入印紙(marca da bollo)を提示しました。

 公的証明(legalizzazione)担当室には、外国外交官の署名一覧があります。担当官はその一覧を使って、翻訳証明にある副領事の署名を照合したあと、翻訳証明の裏面に、直接収入印紙を添付し、さらに公的証明を行う旨を記したスタンプなどを押し、署名をします。(下の写真)こうして申請から5分も経たないうちに、公的証明が終わり、すぐに公的証明済みの翻訳証明を受け取ることができました。

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 「8.医師診断書」については、手続きを頼んだ自動車学校が指定した日時に、学校内で指定医の目・耳などの検査を受け、医師が直接、診断書を学校側に提出しました。

 「9.自動車学校に申請を頼む手数料」は、わたしが頼んだ自動車学校、Autoscuola Cortonese(リンクはこちら)では106ユーロでした。費用としては、それに加えて、証明写真代(5ユーロ?)と、翻訳証明関係料金(翻訳証明30ユーロ、公的証明14.62ユーロ)、そして、出生地証明書申請手数料(0.26ユーロ)がかかったことになります。ローマに行く交通費や電話代は除き、合計で約156ユーロかかったことになります。

 この自動車学校に代行を依頼することにした理由は、以下のとおりです。

 ペルージャでは県陸運事務所が何度電話しても、電話に応じない上、イタリア自動車クラブ(ACI)の事務所は、遠くにあります。手数料の見当をつけるため、インターネットで検索すると、当時ローマのACIで135ユーロ、ジェノバのある自動車学校で130ユーロという値段が見つかりました。外国免許のイタリア免許への書き換えを代行する自動車学校は、客の注意を引くために、窓ガラスにでかでかと、「CONVERSIONE PATENTE ESTERA」(外国免許書き換え)と書いてあります。通勤中のバスの中からこの文字を見て、エルチェ(Elce)の自動車学校で尋ねると、「手数料は、学校内で指定医の診断を受けるなら、診断料45ユーロ込みで150ユーロで、もし自分で地域保健所(ASL)などで診断を受けて、診断書を提出するなら、105ユーロ」とのことでした。というわけで、なぜか同じペルージャ市内なのに、指定医師診断料込みの値段が40ユーロ近く安いAutoscuola Cortonese(コルトネーセ自動車学校)に依頼することにしたわけです。安いだけではなくてサービスもよく、メールや電話での質問に、常に迅速かつ丁寧に対応してくれました。

 昨年12月上旬に必要な書類をすべて提出し、ようやく発行された免許証(下の写真)を手にしたのは、その約2か月後の2月上旬でした。クリスマス休暇が間に入った上に、県陸運事務所側からの「出生地証明書類」に関する厳しい要求で手続きが滞ったため、発行が遅くなったのかもしれません。

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 この記事を書くにあたって、同じ頃に免許の書き換えをされたエミリア・ロマーニャ州の方のブログ記事(リンクはこちら)を拝見すると、直接県陸運事務所で手続きしても、自動車学校側が受け持ってくれた手続きの実費(申請費用・医師診断書)に計90.86ユーロかかっているようです。わずか15ユーロの手数料で、診断も提出も、そして、わたしの場合には非常に難航した県陸運事務所との交渉も、すべて代行してくれたので、とても助かりました。

 上の方の記事を見ても、各地で提出書類などが違うのがよく分かります。ペルージャにお住まいの方も、そうでない方も、いつどこで申請するかによって必要なものが変わってくることを考慮しながら、参考にしてください。この記事は、ジーナさんのご要望にお応えして、書いたものです。

下註

*「5.滞在許可証」に関しては、大使館サイトには提出書類として、「住民登録証あるいは滞在許可証」とあり、さらに、下記注に「イタリア国内で住所が移動している場合には、転居証明書を要求する事務所がある」と書かれています。滞在許可証と身分証明書については、学校に現物を持って行き、学校側が書類を確認したあとで、コピーを取り、原本を返してくれました。

**「7.市発行の出生地証明書」は、近くの市役所の出張所で発行してもらいました。料金は、0.26ユーロ。これが必要だったのは、上の写真でお分かりのように、イタリアの免許証には「出生した市町村」の記載があるのに、日本では、運転免許証やパスポートといった証明書類に、出生地が書かれていないためです。わたしの身分証明書は、プラスチック製で電子情報入りの新しいものなのですが、もし旧式の紙製の身分証明書を持っていれば、身分証明書自体に出生した市町村名が書かれているために、出生証明書は必要なかったそうです。

 滞在許可証を申請するときには、申請書に「出生地 KAWASAKI」と書いておけば、別に裏づけする公の書類がなくても、受け付けてくれていたわけですから(記事はこちら)、ペルージャ県陸運事務所だけが、ことさら「出生地」証明書類にこだわるのかという気もします。出生地証明の有無が原因で、免許の書き換えが滞ったという記述は、インターネット上でも見かけませんでしたし、大使館などの申請情報のページにも、出生地証明書類については、記載がありません。

 実は、この「日本の証明書類に出生地が書かれていない」ことが原因で、融通のきかないペルージャ県陸運事務所との果てしない戦いがあり、その挙句に、市発行の出生証明書で構わないということになりました。この件については、ペルージャで申請を検討される方については、再び問題が勃発する恐れもありますので、いずれ詳しくご説明したいと思います。

参考にしたウェブページ

在イタリア日本国大使館・領事情報 ← 詳しい情報が満載で助かります。
Prefettura di Perugia – LEGALIZZAZIONE DOCUMENTI
ブログ、『La vita a Reggio Emilia』 -「イタリア免許への切り替え」(2010-3-23)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by Reggiana at 2010-09-24 21:58 x
初めまして、なおこさん。
ご丁寧にご連絡をいただきましてありがとうございます。
記事の中のリンクはまったく問題ありませんのでどうぞ
使ってくださいね。
イタリアは地域によって必要な書類が違ったり、正しい情報
を得るまでが体力を要する国なのでこのような私たちの記事
が誰かほかの方の参考になれれば嬉しいです。
Commented by milletti_naoko at 2010-09-24 22:30
こちらこそ早速のご承諾をありがとうございます。地域によって必要な書類が違うほかにも、法律は全国同じなのに、末端まで法改正が行き届いていないために、権利を行使できないこともあるようで、やはり移民どうし、同郷者どうしのネットワークや連絡交換が大切だという気がします。

これからもよろしくお願い申し上げます。
Commented by Gina at 2010-09-27 15:23 x
詳しい情報ありがとうございます!!!
けっこう費用と労力がかかるようですね~~~
その点、台湾は楽な方だと再認識しました。
公的翻訳証明は、700元(約18ユーロ)でできますし。

こうやって詳しく紹介してもらえると、きっと今後チャレンジする方々の役にも立つはずです♪
国は違っても、必要書類は大体同じものだとわかり、
なんだか必要ないものばかり提出しているようで不満がありましたが、
世界的に同じようなら、まじめに揃えようと思うようになれました(笑)

情報、本当に本当にありがとうございます♪

ジーナ
Commented by milletti_naoko at 2010-09-27 15:38
道路の安全を維持するためには、面倒なようでもやはり、国側がきちんと本当に自国で免許を持っている翻訳証明を確認する必要があるのだと思います。

少し中心街から離れた郊外に住んでいるため、今のところは、車なら15分で行けるところを、バスやミニメトロを乗り継いだり歩いたりして1時間かけて通勤しています。ただ車は維持費も高いので、イタリアでの運転が怖いほかに、経済的問題もあって、まだまだ免許が活躍するかは未定です。左ハンドルのマニュアル車を運転する自信はないし、教習所に通うと、あまり運転が下手なので免許を取り上げられるのではないかという変な不安もあります。

どういたしまして。こちらこそリクエストをありがとうございました。というわけで、やはりジーナさんの方が、わたしより先にイタリアで運転されるのではないかという気がします。
by milletti_naoko | 2010-09-24 13:54 | Sistemi & procedure | Trackback | Comments(4)