2010年 11月 07日
いざ、オリーブ収穫!

オリーブの木は庭のあちこちに、そして野菜畑に生えています。最初の二日は、朝、ひどく霧が深かったので、霧が去り、木や地面が乾いてから、作業に取りかかりました。

木の下を、目の細かい網で覆い、その上に、次から次へとオリーブの実を落としていきます。はしごに登って収穫しているのは、夫です。

下に網(家族は、rete「網」ではなく、tela「布、織物」と呼んでいます)がある場合は、一粒一粒の実を摘むのではなく、オリーブの枝の上方を軽くげんこつでつかみ、そのままげんこつを枝にそって上から下に滑り下ろし、枝についた実を手早く網の上に落としていきます。

わたしも、まずは下枝のオリーブを収穫し、その後は、高い位置の実に手が届くように、木に登りました。写真は、自分で、その足元を撮影したものです。すでに網の上に、たくさんオリーブがたまっています。

網の周囲に杭を打って、網の端をその上に載せて高くし、オリーブが網の外に出てしまわないようにしています。我が家はかなり急な斜面に建っています。夫もはしごを立てかけるのに、苦労しています。

1日の収穫が終わると、網の端を工夫しながら持ち上げて、すべての実を、網の上の同じ場所に集めます。そして、まずは実に混じった葉や枝をざっと取り除いてから、箱に入れていきます。初日は上のような大きい箱、二つに入りきらないほどのオリーブを収穫しました。目分量で、約50kgとのことです。お義母さんや義弟も、午後はかごを片手に、他のオリーブの木の低い枝に生えている実を収穫していましたが、「こんな格好だから写真は撮らないで」ということで、残念ながら写真はありません。実は、2枚目の写真で、オリーブを収穫する夫のつまさきの右手に、ほのかにピンク色が見えていますが、これは奥にあるオリーブの実を収穫中のお義母さんです。

2日目、早くから作業を始めた夫に加勢しようと、外に出ると、ドアの音を聞きつけて、「餌だ!」と思った猫たちが、近づいてきました。

この日、夫がまず手をつけたのは、こちらのオリーブです。わたしの手が届く低い部分には、ほとんど実がない上、木登りするのは難しそうだったので、家から椅子を取ってきて、椅子の上に載って、実を摘みました。急傾斜にあるため、椅子を安定して置ける場所が限られてきます。

夫と同じ木で、自分の手が届く範囲の実を摘んだ後は、箱を持って、他の木の周囲を回り、低い枝に生えているオリーブの実を摘みました。下に網がないので、地面に落とさぬように注意しながら、一粒一粒摘んでいきます。
上の写真で奥に見える、草が生えていない場所では、メンドリたちが闊歩しています。一度、突然甲高い声を上げたので、何かと思ったら、「卵を産んだところだ」ということでした。

早朝は霧に覆われていた空が、こんなに美しく晴れ渡りました。椅子の上に載って、手を伸ばしても届かない高い位置にあるオリーブの実たちを、撮影してみました。

時々休んでは、美しいバラを眺めたり、近所の人とあいさつをしたり。

道路を挟んだ向かいに、義母の従姉妹夫婦が住んでいて、この二人も庭仕事をしていたのです。

話は変わって、こちらは春に野菜畑で見つけた花です。あちこちに咲いていたので、お義母さんに尋ねると、「ルーコラの花よ。自然に実が散らばって、また実からルーコラが育つように、花を咲かせておくの。」ということでした。
昼食のしたくへと家に戻る前に、ひょっとしたらと、花のあった場所に行ってみると、

雑草に混じって、ルーコラの若菜がたくさん育っています。

さっそく、昼食に、ルーコラにクルミの実とパルミジャーノを加え、サラダにしていただきました。パルミジャーノはナイフで薄片を削りとって、加えました。イタリアではたいていの場合、レストランでも家庭でも、塩、ワイン・ヴィネガーとオリーブオイルを加えて、自分好みにサラダの味つけをします。ルーコラ独特の苦味がクルミやパルミジャーノで緩和されて、おいしかったです。

夕方には、初めてトルコロ(記事はこちら)を焼いてみました。牛乳とオリーブオイルの代わりに、プレーン・ヨーグルトを加え、さらにレモン果汁も入れて作りました。周囲は少し焼きすぎて、若干固かったのですが、中はやわらかくておいしかったです。夫にも、義父母にも、「おいしい」と合格点をいただいたんですよ。
⇒記事、「オリーブ収穫3日目」につづく(リンクはこちら)
兄弟二人が木に登り、お義父さんはソラマメを植え、わたしはおもしろい道具を片手に、オリーブを摘んでいます。オリーブを網から箱に写す様子も、写真でご紹介。


私は米の収穫ならしたことがあるのですが、あの刈り取り作業だの、単に体を動かすだけじゃない達成感が好きです。(手伝う程度だから楽しいのかもしれませんが)
サラダおいしそうですーーーうらやましすぎる。日本は野菜が高くて思い切りサラダ三昧の食卓にできなくてせつないです。
トルコロも早く作らなくちゃ!

ルッコラ、沢山育っていますね♪
そして、サラダとっても美味しそうです!!!
ルッコラのお花、私、可憐な感じがして、大好きなんです♪
オリーブの収穫って、本当に大変なのが分かりました。
葉物野菜と違って、実がなるまで、長期間、大切に育て、
やっと収穫ができる。
他のお野菜もそうですが、オリーブも育てられた方の想いを感じ、
頂こうと思いました。
我が家ではオリーブの実はすべて搾油場に運び込んでしまうのですが、オリーブオイル、苦労して収穫した分、いっそうおいしく感じます。ミジャーナのオリーブ園も含めると、オリーブの木が150本近くあるので、まだまだ収穫は、少なくとも11月いっぱいは続きます。夫はすでにかなり疲れ切っているのですが、今日の午後から天気が崩れるし、州庁での仕事もあるので、体を休めるいい機会かと思っています。
緑の中で家族で一緒に作業をして、オリーブを収穫し、そのオリーブからできるオイルとして、おいしくいただけるのは、とてもうれしいです。ただ、毎日数時間(夫はしばしば1日中)となると、やはり疲れもたまるし、体のどこかしらが痛んできたりもします。幸い(?)、今日の午後からはしばらく天気が悪そうなので、しばらくオリーブ収穫はお休みです。
サラダ、おいしかったです! クルミも、夫が友人の引越しを手伝ったお礼に、自宅で取れた実を分けてもらったものです。しかも、20年ほど前に、その友人がクルミの木を植えるときに、夫も手伝ったということですから、縁も深いクルミなんですよ。
みそじさんへ
新鮮なルーコラを食べられたのは、みそじさんのおかげです! お義母さんでさえ、まだルーコラが育ってきたことに気づかずにいたのに、わたしがみそじさんの記事のおかげで、先に見つけたくらいです。花のかわいらしさに、わたしも驚きました。
自宅周辺のオリーブは、やはり手入れがしやすいので実も多いのですが、ミジャーナのオリーブ園は、下草を刈ったり剪定したりはするものの、なかなか手が回らないので、かなり実も少ないということです。収穫はその分楽なのですが、手をかけた分だけ植物や果実もそれにこたえるのだと、つくづく思います。
日本じゃルーコラは高くて、自宅でこんな山盛りサラダにはできませんから、超うらやましいですぅ♪
自宅やご近所で採れたものを、手をかけて大切にいただく。
ホントに素敵な生活ですよね。うらやまし~!
ルーコラ、おいしいですよね。夫に言わせると、「食べ過ぎると腎臓に負担がかかる」ということなのですが、食べたいだけ畑で摘んで食べられるので、ありがたいです。Rosaさん、これは二人でみそじさん(右横にリンクがあります)に倣って、家庭菜園を始めるしかありません! わたしはイタリアで手に入りにくい大根と春菊、Rosaさんはルーコラを育てましょう。
リンクを貼っていただいていたのですね。わたしも貼らせていただきます。いやいや、Rosaさんがご友人と食べられたイタリア料理も本当においしそうですよ。白トリュフの量が半端ではないので、値段は恐くて聞けません…… そう言えば、イタリアで思うのは、食材は日本に比べてずっと安いのに、なぜか、レストランの料理の値段を見ると、日本で食べる同程度の料理に比べて、ひどく高いということです。これからもよろしくお願いします。
野菜も新鮮で安心して食べられますし、ステキな環境ですね。
ところで、トルコロ!キレイに膨らんで上手にできていますね♪
あ~、おいそう☆(作ればいいんですけどね、はは)
実は、オリーブ収穫が楽にできる機械というのもあって、ペルージャ郊外を散歩していると、そういう機械を使って収穫しているオリーブ園もたまに見かけます。今日は雨です。義父母は収穫できないと残念がっていますが、わたしは内心ほっとしています。一休み! 新鮮な野菜はおいしくて、ありがたいです。
トルコロ、初めてにしてはよくできたかと思います。ぜひDelfinoさんも作ってみてくださいね。手間はかかりますが、スポンジケーキやcrostataに比べると、はるかに手軽だし、バターがなく砂糖が少ない分、健康にもいいはずです。おいしいですよ。