2010年 11月 10日
オリーブ収穫3日目
夫と弟のパオロが、同じオリーブの木にハシゴを立てかけ、時々おしゃべりもしながら、オリーブを摘んでいきます。いえ、下に広げた網の上に、落としていきます。
ハシゴをオリーブの木から遠いところに立てたのは、木の周囲がレタス畑になっているからです。しかも、野菜畑が急な斜面にあるため、長い長いハシゴが何とか木にもたれかけているという風情です。大道芸とは言いませんが、二人とも、微妙なバランスを取りながら、やや無理な姿勢で、それでも、次々にオリーブの実を、枝から落としていきます。
近くの畑では、お義父さんがソラマメを植えていました。
耕した畑の土を掘り返して、ソラマメをまき、その上に土をかけます。
11月2日の「死者の日」、故人を追悼する日に、お義母さんの家では、代々ソラマメのスープを食べる習慣があることは、以前に書きました。義母によると、冷凍庫のなかった昔は、乾燥豆を使ってスープを作っていたけれども、生や冷凍のソラマメで作ったスープとはかなり違う味がして、乾燥豆ではない方がスープがおいしいとのことです。
わたしはと言えば、夫たちが作業する近くにあるオリーブの木々の間を回り、低い枝になっている実を摘んでいきました。その際に利用したのが、こちらのカゴです。バラの花は、茎が折れていたので、摘んで家に飾ることにしました。
カゴの手提げの部分に、古いベルトがつけてあるのはなぜかと言うと、
ベルトの輪に頭を通して、カゴを首からかけ、摘み取ったオリーブを、手早くカゴに入れられるようにするためです。ベルトも服も同じ茶色で、分かりづらいのですが、写真では、緑の矢印でベルトを示しています。
というわけで、わたしは、首からカゴをぶらさげながら、オリーブの木々の間を回りました。
木の高みになっている実は、背伸びしながら、しなやかなオリーブの枝をつかんで引き下ろし、もう一方の手で摘み取ります。
こちらは再び、兄弟が力を合わせて、収穫しているオリーブの木です。上の方に行くほど、オリーブの実が大きく、黒々としているのが、お分かりでしょうか。
昼食の時間が近づいた上、空がかき曇り、午後は雨という予報が出ていたため、木にはまだ実がたくさん残っているものの、作業を終了。網の端を持ち上げて、オリーブの実を一箇所に寄せ集めたあと、二人はざっと見て、目につく葉や大きい枝を取り除いていきます。搾油場の機械が、後できちんと枝や葉を取り除くからです。
それから、夫が網の上のオリーブを、手早く箱の中にかき入れていきます。
箱に入らなかった分は、とりあえずわたしが首からさげていたカゴの中に入れて、運びました。
幸い、収穫したオリーブを運び込み、網を片づけてしばらくしてから、雨が降り始めました。日曜日なので、義父母宅で、お義母さんが準備してくれた昼食を、一緒に食べました。
以後は、雨の日が続いているため、オリーブの収穫はお休みです。
月曜から火曜にかけて、義父、夫あるいは義弟が、何度かオリーブを搾油場へと車で運んだのですが、搾油場前に、オリーブを運ぶ車が長い列をなしていたり、その日のうちにはできないと言われたりして、昨日の午後、3度目の訪問で、ようやくオリーブの実を引き取ってもらいました。11月5日から7日午前中まで、2日半で収穫した我が家のオリーブは、枝や葉を機械が取り除いたあとの重量が、131kgだったそうです。夫によると、日数が経つほど、オリーブの実が乾燥して重量が軽くなる上、発酵し始めるので、収穫後できるだけすぐに搾油場に運ぶのが、望ましいとのことです。
ともあれ、連日これほど列ができるということは、付近一帯で皆がオリーブの収穫をしているのだと、ウンブリア州のオリーブ園の多さを改めて思いました。
⇒記事、「週末は助っ人参上!」につづく(リンクはこちら)
130キロの収穫はすごいですね♪
おめでとうございます♪♪♪
オリーブはオイルにするのですね。
手間暇かけて育てたオリーブで作ったオリーブは最高でしょうね♪
搾油場の見学、スペインで出来なかったので、
いつかは実際にみてみたいなと思いました。
今が本当にオリーブの収穫の時期で、
お忙しいようですが、頑張ってくださいね♪
寒さには気をつけてくださいね♪
P.S とってもお優しいコメントありがとうございました♪うれしかったです♪
なおこさんのことを思い出し、友人に本ブログにあるイタリアの生活を話すとうっとりしていました。彼女も私も食べるのが大好きなので、なおこさんのブログを読んでいると心が躍ります。笑
オリーブの収穫を見せて貰いました、こうして作業をされるのですね。
皆さんが力を合わせてされること、素晴らしいですね。
お母様がお昼を用意される、ドラマのワンシーンのようですね。
働くということが崇高に思えますわ。
知らないことを教えて貰って嬉しいです、あの美しい色のオリーブ油に魅せられますわぁ。
オリーブの収穫!
絞りたてのオリーブオイルはさぞかし美味しいことでしょうね!
ウンブリアもトスカーナも本当にオリーブ畑が多いですね^^
かごを首からかけて収穫作業をされるって、首が痛くなりませんか?
頸椎に問題のある私は出来ないかも・・・
でも、それでも一度は経験してみたいオリーブの収穫と葡萄のバンデミアです♪
はしごのバランスも、長年の勘でしょうか。
本当に豊かな生活をされてますね!
籠の使い方も長年の知恵なのでしょうね。
出来上がるオリーブオイルもさぞ一級品に違いないと妄想してます。ご自宅のピッツァは、こうしたオイルを使われて作るのでしょう?いいなあ、美味なこと間違いないですね。
”バラが一輪折れていたから、摘んで帰る”
切り花を、さらに短くカットしまくって人工的にアレンジしている身としては、この言葉がとても印象的でした。
我が家ではオリーブはすべてオリーブオイルにします。これは、
大家族(トーディに住む義弟の家族も含む)皆で消費するには、それでもオイルが足りないこともあるからです。それに、食べておいしい実は、もっと肥料をやり世話をする必要があるのだそうです。絞りたてのオリーブオイルで食べるブルスケッタ、おいしいですよ!収穫が小規模なので、こうして大勢の人が搾油場に持ち込んだオリーブからできたオリーブオイルを、持ち込んだオリーブの重量に応じて受け取るため、自分の家のオリーブだけではありませんが、それでもすべて近くで収穫されたオリーブからとれるオリーブオイルなので、安心です。
応援、ありがとうございます!どういたしまして。みそじさん、くれぐれもお大事に。
日本でもいろんな場所でオリーブを食べる機会が増えているんですね。実はオリーブ産地のわりに不思議なのは、我が家ではたまにしかオリーブの実を食べないことです。市販の保存食品に添加物が入るのを気にしているのかもしれません。でも、オリーブオイルは皆大好きで、サラダに味つけするときも、お義母さんが料理するときも、かなり大胆に使っています。夫はスープにも、必ず上からオリーブオイルをさっと回しかけてから食べるんですよ。
おはようございます!(晴れ間が見えたので洗濯を始めたとたんに、空が曇ってきました……)実は例年は、お義父さんが中心になって収穫し、主に夫が手伝って、わたしたちの参加はごくわずかだったのですが、今年は足を骨折した義父がまだ以前のようには歩けないので、家族総出で収穫をしています。私も今は授業がなく、義弟も3交代制勤務で日中都合がつくときもあるので、何とか義父に代わって収穫を終えたいと思っています。
『アルプスの少女ハイジ』ならぬ『ペルージャの乙女なおこ』というところでしょうか? 40過ぎてもまだまだ若いつもりでいるわたしです。これでお義母さんが意地悪ならイタリア版『おしん』となるところですが、こんな優しいお義母さん、めったにいないと思うくらい、すてきな方なんですよ。
絞りたてのオリーブオイル、ピリッとした独特の辛味と濃縮な舌触りがなんともおいしいのです。一番おいしく味わえるのはやはりブルスケッタでしょうか。
そうなんです。実はわたしもすぐに首が痛くなった上、肩がこりやすいので、しばらくしてからは地面の高いところにカゴを置いて収穫しました。でも、前日お義母さんはずっと首からカゴをかけて作業をされていましたので、慣れもあるのかなと思います。
はしごのバランス、すごいですよね。籠の使い方は、それこそ長年の暮らしの知恵だと思います。
我が家で使うオリーブオイルは、皆自宅で取れたオリーブを運び込んだ搾油場でできたものです。近くの他のオリーブ園でとれたオリーブとも一緒にしぼったオイルですが、やはり、おいしいです。
夫は植物に優しくて、花はできるだけ摘み取らずに、自分たちで花まで歩いて行って、観賞しようという考えです。たまに何かの記念に摘んでくれるときも、できるだけ花の開いたものを選びます。虫にも優しくて、家の中で見つかった蜘蛛やサソリ、ムカデ、スズメバチを殺さずに外に逃がしてしまうので、特に寒くなると、再び屋内に入ることになるのですが……
コメントありがとうございました。
記事をいろいろ拝見しましたが、イタリアは綺麗なところですね。
オリーブの収穫は大変ですね。この間、オリーブオイルが高いを主他のですが、こお作業でしたら、高くて当たり前ですね。
これから、たびたび訪問させていただきます。
うちも、ルッコラ栽培と同時にオリーブも栽培始めてみようかなぁ~?もちろんプランターで(爆)
最近は機械を使ってもっと楽に作業をしているオリーブ園もあるのですが、まだまだわたしたちのように手作業で収穫するところも多いようです。
こちらこそ訪問、コメントありがとうございます。高知もとても自然の美しいところですよね。長い間愛媛県に住んだので、高知は時々訪ねました。夫は「波の高い海」や美しい川が好きなので、いつか室戸岬と太平洋、そして四万十川を見せてあげたいと思っています。茶道は、高校で教えていた頃、年に1度茶道部の生徒からお茶券を買って、見よう見まねでお茶をいただいたくらいなのです。日本文化を教えるのに、もっと茶道や華道を知っていたらと思うこともよくあります。どうか、よろしくお願いします。
わたしもそのうち「大根」と「春菊」で園芸デビューを果たしたいと思っていますので、一緒にやりましょう。ちなみに夫の友人で、昔「オリーブの盆栽」を買った人がいます。鉢の木は、だんだん大きくなって、約1メートルの高さまで育ち、本人は「水やりしただけ」と言っていましたが、それでも、今実が五つくらいなっているんですよ。
初めまして、先日はコメントありがとうございました。
まだまだブログ初心者なので、コメントに気がつくのが遅いです・・・。
昨日無事にCarta di Soggiorno取得いたしました。
長い道のりでしたが、もう更新しなくて良いと思うとホッとします。
たくさんのオリーブ凄いですね~。
絞りたてのオリーブオイルとてもいい香がしますよね!
では失礼いたします。
ポチッとさせていただきました。
おめでとうございます!無期限の滞在許可証、本当によかったですね。わたしの今の滞在許可証は「夫がイタリア人(EU圏国籍を持つ)」という理由によるため、紙製なので、プラスチック製の新しい許可証は初めて拝見しました。
訪問、コメント、応援ありがとうございます。わたしも滞在許可証取得の記事、応援一票入れさせていただきますね。