2010年 11月 23日
新オイルでブルスケッタ
絞りたてのオリーブオイルは、少し濁ったように見え、味がピリッと少し辛いのが特徴です。同じオリーブオイルが日が経つにつれ、辛味を失ってまろやかな味になり、色もだんだん透き通ってきます。
新オイルを味わうには、何と言ってもブルスケッタ(bruschetta)。パンをナイフで切り、オーブンでトーストし、ニンニクをすりつけ、塩をふりかけ、その上からたっぷりオリーブオイルをかけていただきます。こうして、新オイルの少し辛味のあるおいしさを、満喫しました。
オリーブオイルが新しいうち、そして冬の間は、よくこうしてブルスケッタを食べます。今回はオリーブオイルの味を十分味わうために、他には何も載せませんでしたが、さいの目切りにしたトマトを載せたり、ゆでたカリフラワーを載せたり、はたまたルーコラとパルミジャーノを載せたりと、いろんな楽しみ方ができます。
一緒に食べたのは、野菜たっぷりのスペイン風オムレツ。それから、畑で見つけたピーマンとナスを、玉ネギやジャガイモ、トマトと共に、じっくり煮込んだものです。(上の写真)トマトは、我が家では自家製のトマトが畑で採れる夏の間だけは、生のトマトを食べますが、あとの季節には、自分たちで、保存用に瓶詰めにしたトマトを、少しずつ使っていきます。というわけで、今回も瓶詰めのトマトを利用して、作りました。
今年は、2箇所、別々の搾油場に、収穫したオリーブを運び込んでいます。オリーブを絞ってオイルにする料金は、金銭で支払うか、できたオリーブオイルの一部で支払うかを選べるそうです。後者の場合、今夜味わった新オイルができた搾油場では、100kgのオリーブの実に対して、13.5kgのオイルを、実を運び込んだ人に渡しているとのことでした。
夫が運び込んだオリーブは、合計268kgなので、無料で受け取れるオリーブオイルは、36.2kg。夫は50kgのオリーブオイルを家に持ち帰るために、100ユーロを搾油場に支払ったそうです。
今年は、わたしもしばしばオリーブ収穫に参加したので、その結果、こうして味わえるオリーブオイルのおいしさは、また格別です。毎日苦労しながらオリーブを摘むことで、夫やお義母さんに習って、オリーブの一粒、オリーブオイルの一滴を大切にしたいと思う気持ちも、自然にわいてきました。
今日も雨が降ったので、オリーブ収穫はお休み。家の周囲のオリーブの収穫はほぼ終わりに近づき、後はミジャーナのオリーブ園が残っているのですが、ミジャーナの木には、なっている実が非常に少ないとのことです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
すごい大量に持ち込まれたのですね。。でも50kgいいなあ!
初期の味が辛味のあるものなのは初めて知りました。おいしいオリーブオイルを買うとなるとこちらは高いので大変ですが、やめられません…
将来ヨーロッパに住むことがあったら本当になおこさんの生活のように暮らしたいです♪ほわー
しかも自家製ですからね~。これほど美味しいものはないと思います。このブルスケッタだけでも食べに飛んで行きたいっ!(爆)
義父母とその3人息子の家族、義母の兄と消費する人数は多いので、50kgでも1年の消費には足りないそうです。お義母さんの作る料理は、オリーブオイルがかなりふんだんに使われていますし。ちなみに、この搾油場のオリーブオイル販売価格は、1kg(1リットルよりも量が多い)7ユーロだそうです。オリーブオイルは健康にもいいし、おいしいですよね。
苦労して収穫したオリーブだけに、オリーブオイルのおいしさは格別です。今回夫は、義父に言われて、50kgの容器を満たすために、14kgほど他家のオリーブオイルを購入したので、少し他のオリーブも混ざっていますが、搾油場の人が、夫が持ち込んだオリーブはとてもいい実だと言っていたそうです。
この時期は、ウンブリアでも絞りたてのオイルが味わえる行事が各地で行われているんですよ。いつかいらしてブルスケッタと新オイルを心ゆくまで味わってみてください。
また、自分で収穫したものは格別でしょうね。
出来立てのオリーブオイルに辛味があるもが驚きでした。その辛味が味わえる場所は日本では少なそうです。多分、小豆島くらいでしょうね。
日本でお茶を作られる方が、初めて新茶を味わうときにも、こんな気持ちを味わわれるのかもしれませんね。お茶と言えば、トスカーナ州ルッカ地方では、毎年3月に椿まつりがあります。今年の春も訪れたのですが、お茶の木も椿の親戚ということで、世界のお茶文化についての講演や展示・販売もありました。紅茶や抹茶を使ったさまざまなお菓子を、世界のお茶と共に味わう会もあって、どれもおいしく、興味深かったです。
↓ 千利休の人生についての講演もあったんですよ!
http://www.geocities.jp/naoko_ishii/vol40.29_3_2010.html
トーストとスペイン風オムレツが美味しそうですね~♪
オリーブ油を使うと香りも良いのでしょうか。
これからそちらも寒くなるでしょうから、温かい食べ物に良さそうですね。
凸d(^ー^)pochi
実はこちら、マルケ州に語学留学していたときに、イタリア料理教室で教わったブルセーガ(当地の方言で、意味は「ごった混ぜ、混乱」)という郷土料理を、今ある材料を使ってアレンジしたものです。元の材料はジャガイモの代わりに ズッキーニとバジル。要するに夏野菜をふんだんに使った料理だったのです。寒くなってもう畑にズッキーニが残っていないので、今回はジャガイモを使いました。意外とおいしかったので、安心しました。ちなみに、ペルージャではジャガイモ抜きでこういう野菜をたくさん似た料理を、バンディエーラと呼びます。旗(bandiera)のようにさまざまな野菜の色とりどりなので、こう呼ばれるようです。
ウンブリア州は、オリーブとオリーブオイルの名だたる産地、ということで、炒め物から揚げ物、サラダの味つけからケーキの材料まで、何から何までオリーブオイルを使っています。
健康にもエキストラバージンのオリーブオイルが一番とのことなので、自家製のオイルを年中楽しめるのが、ありがたいです。ただし、お義母さんは揚げ物にも、健康にいいしとオリーブオイルを使っているのですが、夫は、揚げ物には、トウモロコシ油を使うようにと言います。カラッと揚がるし、オリーブオイルを揚げ物に大量に使うのはもったいない、というのがその理由です。