2011年 01月 15日
ラヴェルナ大冒険1
時には聖人を慕い、時には美しい森林の散歩にと、ペルージャから車で訪れます。
2009年10月には、聖なる森を通り、ラヴェルナを目指して、約90kmの道のりを歩きもしました。(詳しくはこちら)
今朝もいつものように、朝10時過ぎに、ペルージャを車で出発して、ラヴェルナに向かいました。そして、いつものように、こちらのガソリンスタンドで給油、カップチーノ、トイレ休憩。ペルージャは晴天だったのに、郊外から霧が深くなり、ラヴェルナに近づいて標高が高くなるまでは、霧の中を車で進んでいきました。
ラヴェルナの教会・修道院の建つ崖の下にあるベッチャ(Beccia)に車を置いて、30分ほど坂を登って、聖地にたどり着く予定でした。
この門の前を通る道をまっすぐ右に登っていくと、ラヴェルナに着くはずでした。高い崖とその上にそびえる修道院が、右手の木々の後ろに、かすかに見えています。ところが、夫は、この門から入り、ラヴェルナを抱くペンナ山(Monte Penna)の裾を右ではなく左手に曲がって、岩山のふもとを1周して、ラヴェルナに行こうと提案しました。
最初のうちは、時には森林の中を、時には草原を進む、おだやかな道に思われました。
枯れ葉に覆われた山の斜面を、ブナ林を通り抜けて、進んでいきます。巨大な岩を見かけて、夫が岩の周囲を観察しに行ったので、わたしは、その間、一休み。
このあと、だんだん散歩が障害物競争の趣を呈してきました。最初の難関は、大きなブナの木が何本も倒れて、横たわったところです。このときは、苦労して、木の上を通りながらも、長年風雪に耐えた末に、こうして倒れてしまった木の命と自然の厳しさを思う余裕がありました。
ところが、行く手を妨げる石や岩が、先へ進むほど大きく、そして、数多くなり、そのうち、道を歩くというよりは、岩から岩へと渡り歩くようになってきました。枯れ葉の上に足を載せると、下に何もなくて、足が沈んだこともあります。
時々、まだ雪が残っているところもありました。
こちらの大きな岩の上で、昼食休憩。
再び、歩きにくい岩がちの斜面を進んでいきます。
岩を覆う緑の苔は、見ても美しい上、
触ると柔らかくて、ビロードのようです。
ようやく、木の幹に印のついたトレッキング・コースを見つけることができました。
岩山であるペンナ山のふもとを歩き通し、ようやく岩山の反対側の端が、右手の木々の後ろに見えてきました。ここまで来れば、慣れた道はすぐそばで、ラヴェルナまでの道のりも知れたものです。(つづく)
ラヴェルナ周辺の詳しいトレッキング用の地図を持っているにも関わらず、慣れたいつものコースを散歩するのだと思い込んで、持参しなかったため、険しい岩山を、勘を頼りに歩くことになりました。夫は自分では道が分かっているつもりなのですが、わたしはやはり地図なしにこういう場所を散歩するのは危険だと思います。皆さんは、真似をせずに、登山をするときは、必ず詳しい地図を携帯してくださいね。
はじめましてです! 年が変わりチョット何かを・・・と思っていた時に目に留まりました。
ペルージャには2000年に一度、立ち寄ったことがあります。
そして偶然にもカミさんの名前がなおこ=直子です(笑)
パソコンも使いこなせず、見るだけの41歳のおじさんですが、今後も楽しませて下さい。
よろしくお願いします。
ペルージャにいらっしゃったことがあるんですね。奥さまのお名前が同じおかげで来ていただいたのでしょうか。新しい年は、ちょうど何かを始めるのに、よいきっかけになりますよね。わたしの方がほんの少し年上ですが、まだまだ「お姉さん」のつもりでいます。こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
えっ?!90kmも歩いたんですか?!( ゚ o ゚ )
自転車でもキツイじゃないですか。しかも思いっきり山道だし……すごい大冒険ですね。
山は険しそうですが、眺めは良さそうですね☆
凸d(^ー^)pochi
90kmの巡礼の道は、おととしの10月に、友人たちと6日間かけて歩きました。ちゃんとトレッキング・コースが整備されているので、たまに急坂や石がちのところはありましたが、昨日の散歩のようなことはありませんでした。そもそもは、夫が道もトレッキング・コースもないところを歩こうとしたから、こういうことになったわけです…… おかげで、たぶんふつうは見られないような美しい風景を見ることができました。
いつも応援をありがとうございます。
夫は大自然の中を歩くのが好きなのですが、ついて行くのはなかなか大変です。道のないところを行きたがりますので…… でもおかげで、美しい風景と夕焼けを見ることができました。