2011年 01月 16日
ラヴェルナ大冒険2
岩山の壁に沿って、ひたすら歩き、ようやく横に長く伸びる岩山の端までたどり着きました。
ここからラヴェルナまでは、CAI(イタリア山岳クラブ)の主要なトレッキング・コース(sentiero)なので、これまでのように、木の幹や岩に赤・白の線を引いて、トレッキング・コースを示すだけではなく、ちゃんと案内板があります。下の案内板には、行き先、ラヴェルナ(La Verna)とコース番号である50という数字が、記されています。
後は、岩山を右手に、よく整備されたトレッキング・コースを、歩いていくだけです。
しばらく行くと、道の右手に、長い石垣が現れます。さらに歩くと、やがてトレッキング・コースは、舗装された車道になり、時々車の通る道を、注意しながら歩くことになります。
こちらが修道院のすぐ手前にある門です。聖フランチェスコと子供の像が建っています。木々の向こうに、建物が垣間見えます。無料で車が置ける場所は、二つあります。右手の岩の手前、車が2台止まっているところにも駐車できますが、像の左側に見える坂を下ったところにも駐車場があります。
ただし、週末や訪問者の多いときには、満車であることが多いし、左下の駐車場は雨が続くと、泥がちになるため、ここより数十メートル手前にある有料駐車場に駐車した方が賢明かと思います。わたしたちは、ラヴェルナに近い村、ベッチャ(Beccia)かキウーシ・デッラ・ヴェルナ(Chiusi della Vern)の無料駐車場に置いて、歩いてラヴェルナまで登ることにしています。
ようやく修道院や教会の建物が見えてきました。ベッチャを出発したのが11時50分頃、ラヴェルナ(La Verna)に着いたのが午後3時半過ぎ。昼食休憩を含めて、3時間半あまり、散歩をしたことになります。先を歩くルイージの手前に見えるドアを入って、右手に行くと、レストランと宿泊施設があります。
こちらがその入り口です。食事と宿泊の料金や利用時間、施設の連絡先は、Santuario della Vernaの公式ページに、記されています。(リンクはこちら)教会や博物館、土産物屋を訪ねるには、右手に伸びる道を進みます。
先の道を進み、左に曲がると、土産物屋があります。店の看板には、RICORDI E CARTOLINE、「思い出と絵はがき」と書かれています。
店内には、絵はがきを始め、美しい言葉の書かれたカードや本、ラヴェルナと周辺のトレッキング用地図や写真集、カトリック教関係の様々な品物が売られています。
ほかにも、修道院の伝統的な作り方に従って作ったと言われる、薬草を作ったリキュールや服用剤、そして、クリーム、飴など、さまざまな品物が売られています。この奥の部屋には、カトリック教に関する本がたくさん置かれています。
夫のお気に入りは、こちらに並ぶ、薬草でできたリキュール。皆がおいしいと認めるのが、右手にあるLiquore del Pellegrino(訳すと「巡礼者のリキュール」)です。写真には入りませんでしたが、さらに右側には、同じリキュールの小瓶も並んでいました。
この日は、わたしも夫も長いこと店で品を選び、それぞれ本を数冊購入。夫は、リキュールと飴も買いました。
店の外に出ると、まさに沈もうとする夕日が、辺り全体を茜色に染め上げていました。そこで、日が沈む前にと、急いで教会前の広場まで向かいます。今日の1日に感謝しながら、夕日を見送りました。
修道院とブナの森林が、夕日を浴びて、赤く染まっています。
「日没に閉門」と書かれていたため、夕日にあいさつしたあと、急ぎ足で、教会で礼拝をしてから、修道院をあとにしました。
修道院からベッチャへは、本来この道を通って登るはずだった30分ほどの散歩道を下って行きました。刻々と、紅に染まっていく美しい空の色に感嘆しながら、坂道を下りました。
下り坂の右手では、修道院も岩山も赤く染まっていました。本来は、昼に、この同じ道を登って、すぐに修道院に行けたところを、この日は、写真に見える岩壁の左手を進み、岩山のふもとを時計回りに一周して、ラヴェルナを訪れたのです。
夕焼け空の下、車を置いていたベッチャに到着。登山靴を履きかえ、美しい空の色を楽しみながら、帰途につきました。
美しい夕陽に目が釘付けになりました~
茜色に染まり行く様子はお国が違っても素晴らしいですね。
修道院とブナの森林も最後の構図も素敵です~
手を合わせたくなりますね。
素敵なところへ行かれましたねぇ~
わたしも、店に長居したおかげで、思いがけず長い間美しい夕陽を楽しむことができて、とても感動しました。ムームーさんの撮られる琵琶湖に沈む夕陽も、イタリアでわたしが目にする夕陽も同じ太陽で、同じように世界中に光と温かさを与え、美しい夕焼けを楽しませてくれているんですよね。
いつ訪れても、美しい風景を通して、敬虔な気持ちにさせてくれる場所だと、改めて思いました。わたしは今から就寝です。おやすみなさいませ。
Reコメント ありがとうございます。大変うれしかったです!
スゴクきれいな夕景ですね。
出来ることなら今スグ、見に行きたいくらい魅力的な景色です。
たんなる観光では見れない景色です。
オートで撮るだけですが写真も好きなので憧れます!
これもお邪魔した理由の一つです。
バックナンバーも徐々に楽しませていただきます。
イタリア好きはサッカーですね。
ヨーロッパのサッカーが好きで'82のW杯 スペイン大会からでこの頃、ユベントスにいたM・プラティニのファンで他にバイエルン、バルサ(今大好き)などに憧れ続けバッジオ、デルピエロに感動し、現在に・・・・・。
そして、料理♡ これははずせません!
景色も最高で、ファッションも・・・。
あげたらキリが無いほどイタリア好きです!!!
長すぎました。
また続きを・・・・・。
ラヴェルナには年中何度か足を運ぶのですが、訪れる季節ごと、時間ごとの魅力があります。わたしたちもこんなに美しい夕焼けに染まったラヴェルナを見たのは、今回が初めてでした。
サッカーから、イタリア料理、ファッション、景色、本当にイタリアがお好きなんですね。最初のきっかけは、何だったのでしょう。こちらこそ、うれしいコメントをありがとうございました。
岩には苔が生えているみたいですが、滑ったりはなさらないのかしら?
コースNO50 と言うのは、ここから50キロということでしょうか?
さて、こう言う時には 昼食のお弁当は何を持参されるのかしら?
ご主人様は お酒がお好きなのですね。(それも、うれしいわ〜!ウフ。)
私たちはいつも近くまで直接車で行くので、こんなに歩く事はないんですが。。。
なおこさんの撮られた夕日の写真がとても素敵です。
また近々行ってみたいなと思いました。
また遊びにきますね。クリスマスあたりの記事は、お腹の減ってない時に読んだ方がいいでしょうか。;)
また、
苔の上は滑りそうなので、足は枯れ葉や地面、乾いた岩の上にのせるように気をつけました。CAIの00番トレッキング・コースが、アッペンニーニ山脈の尾根を通って、イタリアを南北に縦断しますので(下のリンク先参照)、コース番号は、日本の国道と同じように、できた順に、重要度も考慮して、つけられているのではないかと思います。
http://cuoreverde.exblog.jp/14489005/
登山時の昼食には、行きがけにパニーノを買うことが多いのですが、家でパスタあるいはパニーノ、チーズと野菜などの弁当を準備することもあります。この日はちょうど、前日からtorta al testoという厚めのピアディーナのようなパンと、ごはんが残っていたので、夫はtortaでサンドイッチを作り、わたしはキャベツとごはんを炒め、おかずには卵焼き、きゅうり、アンチョビなどを詰めこみました。
夫はそれほどお酒を飲むわけではないのですが、リキュールやお酒の味をたしなむのが好きなので、旅行するたびに、各地のおいしいお酒を1、2瓶買って帰ります。二人ともあまり飲まないので、瓶が増える一方なのです。また今度、ブログでもこういうお酒のご紹介をしますね。
ラヴェルナは本当に自然も美しいし、聖人ゆかりの心が落ち着く場所ですよね。お住まいのアレッツォからは近いし、同じ県内ですよね。ぜひまた行ってみてください。ちなみに、十字架と沈みゆく日の撮影は4時54分、最後の写真が5時16分ですから、この時期に夕日の美しいのは、午後5時前後です。
わたしたちも近くに車をとめることも多いのですが、最近はいつも近くの駐車場がいっぱいなので、近くの村に車を置くようにしています。BecciaやChiusiからの本来の散歩コースは、案内表示もはっきりされ、歩きやすいし、眺めがとてもいいんですよ。
冬の空が晴れわたっていたおかげか、思いがけず、本当に美しい夕焼け空を見ることができました。修道院自体の雰囲気もすてきなのですが、やはり自然の中を歩き、澄んだ空気をいっぱいに吸い込むと、心身が浄化される気がします。ぜひお近くの自然の多いところに、出かけてみてください。
クリスマスと大晦日・元日・主顕節の記事には、確かにそれぞれの祝祭日の伝統的な料理の写真があります。腹ごしらえをしてから、読まれたほうがいいかもしれません。:-)
90kmではないにしても、道が険しくて大冒険のトレッキングですね。
夕陽がすごく綺麗です。夕陽の色に真っ赤に染まる建物、陽が沈んだ後の空も綺麗ですね☆
しばらくトレッキングをしていないので、体がうずいてしまいます。
まあ、日本は今すごく寒いので山登りなんかできそうにないですけど…。
凸d(^ー^)応援pochi!です。
トレッキングを楽しまれるかやさんには、歩きづらさが、写真からも、よくお分かりかと思います。実は内心、いつもと同じ散歩道で、雪もない冬の日には、これと言って見るべきものがないのでは、と思いながら出かけたのですが、思いがけず、緑の苔に覆われた岩や夕焼けの美しさに出会って、感動しました。やっぱり、同じ場所を歩いても、そのたびに、うれしい発見があります。
わたしたちは雪の中を散歩することもあります。寒くても、歩いていると体が温まりますよ。いつも応援をありがとうございます!