イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

町にお出かけ

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今日の午後は、バスを乗り継いで、ペルージャの中心街(Centro di Perugia)へ行きました。ミニメトロができる前は、郊外の我が家から中心街まで、乗り換えなしに行けるバスの便があったのですが、ミニメトロ完成後は、この路線が変更されてしまったのです。

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 広場、Piazza Cavallottiでバスを降りて、急ぎ足で、坂道を上って行くと、右手に、趣のある噴水とアーチが見えます。

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 さらにしばらく歩くと、右手に、プリオーリ宮殿(Palazzo dei Priori)の美しい建物が見えてきます。

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 同じ場所で、左手を見ると、大噴水(Fontana Maggiore)の後方に、ペルージャの大聖堂、Cattedrale di San Lorenzoの側面の壁が見えています。この広場は、Piazza IV Novembre。もっと暖かい季節には、この広場は、しばしば、コンサートやダンスなどの催し会場になります。

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 今日は、時間がないので、急ぎ足で目抜き通り、Corso Vannucciに出て、プリオーリ宮殿の美しい扉の前を通り過ぎます。この扉は、国立ウンブリア美術館(Galleria Nazionale dell’Umbria)の入り口でもあります。

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 先の扉のすぐ後に、現れるのがこちらの扉。ペルジーノと弟子たちによる、それはみごとな壁画のある、Collegio del Cambioの入り口です。ペルージャでぜひ訪れたい場所の一つなのですが、壁画のすばらしさは、Collegio del Cambio自体のサイト(リンクはこちら)のGALLERIAという言葉をクリックして現れたページで、左側に見える壁画の下にあるVマークをクリックして、数々の作品をご覧になれば、お分かりかと思います。

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 中心街に着いてバスを降りたのは、午後4時半過ぎ。急ぎ足で眼鏡屋さんに向かいます。先週土曜に、眼鏡のフレームが壊れてしまい、修理はできないと言われて、新しい眼鏡を注文していたのが、今日できたと聞いて、取りに来たのです。幸い、すぐに支払いを済ませて、店を出ることができました。

 今度はしばらくCorso Vannucciを、逆方向に進みます。西日が差していて、見づらいのですが、左手にプリオーリ宮殿、正面奥に、大噴水と大聖堂が見えています。

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 ただし、今度は大噴水まで行かずに、途中で右に曲がります。帰りは、ミニメトロを利用しなければいけないからです。駅に急ぐ道すがら、スバージオ山が雪を頂いているのが見えました。

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 スバージオ山(Monte Subasio)は、聖フランチェスコが、「テッツィオ山(Monte Tezio)と双子だ」と語ったというアッシジの山です。確かにどちらの山も、横に長い台形の形をしています。ペルージャからアッシジを眺めると、スバージオ山の斜面に広がるアッシジの町は、霧や霞に覆われて、見えないことも多いのですが、幸い今日は、石で築かれた美しいアッシジ(Assisi)の町が、よく見えました。

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 同じ場所から右手を見やると、右の奥には、聖ドメーニコ教会が、そして、その左側には小さく聖ピエートロ教会の尖塔が見えました。写真の右下、何やら細長い白いものが見えます。

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 この白いものは、ミニメトロの始発駅、ピンチェット駅(Terminal Pincetto)の屋根なのでした。赤丸で囲んでいる部分が、下の道路から階段を登って、駅に入る際の入り口です。矢印で示している赤いものは、切符の自動販売機です。

 駅より高い位置にいるわたしは、この後、エスカレータを駆け下りて、駅に向いました。午後4時55分までに、ミニメトロに乗らないと、乗り継ぎのバスに乗り遅れる可能性があるからです。

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 写真を撮ったり、景色を眺めたりして、道草をしたものの、何とか予定時刻に、ミニメトロ(Minimetrò)に乗ることができました。ドアの上に書かれているPian di Massianoは、ミニメトロの終着駅で、巨大駐車場があるところです。現在では、大型観光バスは、ペルージャ市内に乗り入れることができず、旅行者は、巨大駐車場から、ミニメトロに乗って、中心街を訪れることになっています。

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 乗車からしばらくは、ミニメトロはずっと暗いトンネルの中を進みます。ようやくトンネルから出て、後ろを振り返ると、中心街の町並みが次第に遠ざかっていくのが、よく見えます。

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 鉄道駅に近い、ミニメトロの駅、フォンティヴェッジェ駅(Stazione Fontivegge)の近くからは、鉄道の線路と、並ぶ電車がよく見える瞬間があります。

 こうして、ミニメトロに10分ほど乗った後、コルトネーセ駅で降りたわたしは、幸い、午後5時5分発の、乗り継ぎのバスに乗ることができ、その数分後には、家に帰ることができました。行きも帰りも乗換えが必要だったのに、眼鏡を購入して、家を出てから1時間後に帰宅できるとは思っていなかったので、うれしかったです。1時間後に出る次のバスを待っていたら、日が暮れてしまい、寒さに凍えたことでしょう。切符は、乗車して刻印してから70分間有効なので、1枚の切符だけで、往復することもできました。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by bianchi_saitoh at 2011-02-26 11:50 x
ペルージャのこの大聖堂行きました。
懐かしいです。
アルバム見ないと他のことがおもいだせませんが・・・。

ペルージャで食べた食事が旅行の中で一番美味しかったです。
大聖堂から見て正面の通りを何分か歩き右に曲がってちょっと坂を下ったところにあったんですが・・・。

店の中は石積みの壁でした。
これでなおこさん、わかりますか?
Commented by クロちゃん at 2011-02-26 14:40 x
こんにちは♪
日本から遠くイタリアの街に送るコメントはなんだか不思議な気持ちもしますが、これもインターネットの凄さとつくづく感じます。(^O^)
私のまだ見ぬ外国の景色は夢の国のように見えます。
でも、空の色は同じでホッとしています。
いつか私も素敵な街や台形の山を眺めてみたいと思いました。(^^)/
初めてのコメントで失礼いたしました。
ペルージャはサッカーで有名ですね。
Commented by ムームー at 2011-02-26 18:15 x
なおこさん
どちらも素晴らしい建物ですねぇ~
噴水も風情がありますね。
歴史があり重厚な建物が揃ってるのが素晴らしい。

日本もいい町並みに突如としてそぐわない建物が
出来たり、町並みが揃っていないのが嫌です。
田舎も街も同じような家になってて風情がないこともあります。

家を出られてから帰られるまで早いのですね、そして切符は
1枚で往復出来る素晴らしさ、素敵ですねぇ。
Commented by milletti_naoko at 2011-02-27 03:26
bianchi_saitohさんへ

大聖堂正面の通りを歩いて、右に曲がって、ちょっと坂を下ったところにあるレストランというと、他にもいろいろあるのですが、わたしの頭にすぐ思い浮かぶのは、il Bacioという店です。
http://www.ilbacio.org/
かなり以前に一度しか行ったことがないので、中に石積みの壁があるかどうかは、残念ながら分かりません。

昔訪ねたことのある場所の写真を、久しぶりに見ると、懐かしいですよね。
Commented by milletti_naoko at 2011-02-27 03:32
クロちゃん、こんばんは♪

同じ人間が築き上げた町や建物でも、それぞれの場所の文化や手に入る材料によって、趣がまったく変わってくるからおもしろいですね。

イタリアで見かける木や花は、日本でよく見かけるものとは、少し違う場合が多いので、逆に、日本で見慣れたアジサイや椿を、こちらで見かけるとうれしくなります。

ペルージャは、かつて中田選手が活躍したチーム、町として、日本で知られているのだと思います。残念ながら、今はペルージャのサッカー・チームは低迷を続けています。
Commented by milletti_naoko at 2011-02-27 03:35
ムームーさんへ

実はペルージャにも、趣に合わない建物もわんさかあるのですが、そういう写真は、あえて載せていないんですよ。ただ、郊外は別として、中心街は、建築・改築の規制が厳しいので、住む分には不便でも、昔のままの景観を保つことができているのだと思います。

昨日は本当に寒い日だったので、日が暮れるまでに帰りたくて、行きも帰りも急ぎ足。まさか帰りのバスに間に合って、1時間で帰れるとは思っていなかったので、わたし自身もびっくりしました!
Commented by Kishie at 2011-02-27 07:24 x
はじめまして。ペルージャ在のKishieと申します。
いつも楽しく拝読させて頂いています。

私は在6年ほどで、ペルジーノの主人と3年前に結婚しました。
主人のご両親の代から40年続くセレクトショップを、
チェントロで経営、彼は2代目です。
私もお店に出ることもありますので、次回チェントロにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。(Corso Vannucci55「Buonmori」)

イタリア、ペルージャ在の私でも、
なおこさんのブログで勉強させて頂く事が沢山。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
エッセイなども書いているのですが、上記URLは気ままなブログです。よろしかったら、覘いみてください。
Commented by milletti_naoko at 2011-02-27 08:09
きしえさん、こんばんは。

はじめまして。わたしも30歳を過ぎてから、自分では思いもしないいきさつからイタリアに魅かれて、今はイタリアで夫と共に暮らしています。何だか不思議なご縁を感じます。

勉強させていただくだなんて、お恥ずかしいです。同じペルージャに暮らしていても、たぶんわたしの生活環境は少し特殊なものだと思います。こちらこそ、どうかよろしくお願いします。いつかぜひお会いしましょう。
by milletti_naoko | 2011-02-26 00:07 | Umbria | Comments(8)