2011年 02月 27日
雪のラヴェルナ1


聖フランチェスコが聖痕を受けた聖地、ラヴェルナ(La Verna)は、切り立った岩山の上にあります。今回は、この岩山、ペンナ山(Monte Penna)のふもとを取り囲む森の中を歩いて、ラヴェルナの修道院を訪れました。

上の地図に茶色い線で印してあるのが、今回わたしたちが歩いた道です。出発地点のベッチャ(Beccia)に、いつものように車を置いて、まずはCAIの53番コースを歩いたのですが、ベッチャからラヴェルナに一直線に向かう(記事はこちら)かわりに、昨日は、途中で左に曲がり、53番コースを進み続けて、岩山の周囲を回り、途中から、56番コース、最後に50番コースと、常にCAIのトレッキング・コースに従って、ラヴェルナまで歩きました。

晴れた空の下を、まずはいつものように、ベッチャのホテル前の坂道を上って行きます。

夫に言われて、道の左側を見ると、地面のそこかしこから、クロッカス(croco)のつぼみが、顔を出していました。

さらに少し坂道を上ってから、左に曲がり、ラヴェルナの修道院を戴く崖のすそを、時計回りに歩いて行きます。

これは、ちょうど修道院の真下を通ったときに、崖下から撮影した写真です。

同じ場所で、地面を見ると、たくさんのマツユキソウ(bucaneve)が、鮮やかな白い色で、クロッカスの花と共に、野原を彩っていました。

山道をしばらく登って行くと、森は一面、白い雪に覆われています。

森のあちこちに、緑の苔に覆われた大きな岩や石が、積み重なっています。幸い、雪は浅かったので、登山靴で歩くのに、それほど苦労しませんでした。

どういうわけか、山の高みに、一部だけ雪のまったくないところがありました。上の写真の上の方、地面が見える部分です。本来のトレッキング・コースは、夫の手前に見える部分ですが、昨日は、ご覧のように、厚い氷に覆われていました。雪解けの水が、トレッキング・コースを伝って流れ出したのが、寒くなったので、凍ってしまったのだろうと、夫が言いました。
わたしが写真を撮ろうとすると、楽しそうに、こんなふうに、双眼鏡を目にあてて、ポーズを取っていました。

しばらく登ると、こんなふうに、見晴らしのいい場所がありました。

分岐点で、53番コースを後にして、56番コースを歩き出すと、風景は再び、白い雪と苔むした岩に覆われます。CAI(イタリア山岳クラブ、Club Alpino Italiano)のトレッキング・コースは、時には岩に、時には木の幹に記された赤と白の目印を、手がかりに進んでいきます。

ずっと先を歩いていた夫が、立ち止まりました。今回の散歩で、ぜひ訪れたいと思っていた洞窟、grotta di fra Davidを見つけたようです。以前から、近くを通りかかるたび、道案内の看板があったので、気になっていたのです。

洞窟(grotta)と言っても、実際には大きな岩がいくつも重なり合い、その下にわずかなすきまができているのを、こう呼んでいるようです。

岩の上には十字架が立てられ、その下に、ダーヴィッド修道士(fra David)の顔写真が置かれています。写真の下に、名前と生没年が書かれており、若くして夭折したことが分かりました。ただ、なぜこの場所に、この修道士の名を冠する洞窟があるのかは、帰宅してから、本やインターネットで調べても、分かりませんでした。次回、ラヴェルナで尋ねてみたいと思います。(つづく)



久々にトレッキングなんですね。雪が残っていて足場が悪そうですが、山をぐるりと回って、傾斜はゆるやかなんでしょうか。
晩春か初夏にでも、どこかへトレッキングに行きたくなってきました。これから、花も咲き始めますもんね。
凸d(^ー^)応援のpochi!
ゆるやかな登り下りが多かったのですが、油断した頃、疲れた頃に、急な上り坂が現れたりしました。雪は積もりすぎると、足が雪に沈んで歩きにくいのですが、幸い3~5センチほどの深さで、雪景色は楽しみながら、でも、それほど苦労せずに散歩を楽しむことができました。前回と違って、今回は地図も携帯していたし、トレッキング・コースに従って歩いたので、心強かったし、歩くのも楽でした。
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大きな岩の上に修道院の建物が目をひきます。
そして、コースは外国の童話を想像してしまうようなコースですね。
赤と白の目印は日本の山でもテープで目印がありますが、なんだかオシャレな目印に見えます。
冒険心が沸いてくるコースに思えました。(^^)/
早起きですね! 日本の山で、テープで目印をしているところが、あるんですね。いつか二人で日本の山を歩くときのために覚えておきます。雪の上、岩の上を歩くときには度胸がいるのですが、実はうちの夫、地図にない道を自由に(と言うよりは「勝手に」)歩くのが好きな人で、ついて行くと、とんでもないところを歩くことになって、それこそ大冒険になります。今回は、前回それで懲りていたので(↓)、トレッキング・コースを行くことを前提として、トレッキングに同伴したんですよ。http://cuoreverde.exblog.jp/15335434/

こんにちは~
下から見上げた修道院、こんなところに建ってるのですね。
こんな風に歩けると楽しいでしょうね、地図にない道を歩かれる
なんて、冒険ですね。
双眼鏡を目にあててるお茶目な姿をぱち、楽しそう~