2011年 02月 28日
雪のラヴェルナ2


南西から北東へと細長く伸びる岩山、ペンナ山(Monte Penna)の北東の端が、行く手に見えて来ました。

これまでずっと、山の北側を歩いて来たのですが、先を歩く夫が道を右に曲がれば、もう道は、山の南側を進むことになります。

これが岩山、ペンナ山の北東の端です。

岩山の端を回って、南側の小道を歩き始めると、山の斜面に、小さな黄色い花が、たくさん咲いていました。

山の南側の道は、北側と違って、平坦で歩きやすく、しかも、なだらかな上り坂をほぼまっすぐに進んで行きます。

南側には日が当たるため、水も凍っては解け、また凍ってということを繰り返すのでしょう。たくさんの落ち葉が、氷に封じ込められていました。

午前11時45分にベッチャを出発して、ようやくラヴェルナ(La Verna)に到着したのは、午後2時前のことでした。修道院の入り口の右手の岩壁には、つららが幾列か垂れ下がっていました。

修道院の周囲に、いつになく車が何台も並んでいるのは、ボランティアで救援作業をしている人たちの宿泊研修があったからです。

到着したのが、午後2時と遅かったため、レストランで食べることができるかどうか、不安に思いながら、屋内に入りました。幸い、営業時間は終わっていたものの、席について、暖かい食事を取ることができました。

食事の後は、しばらく境内を散歩しました。まだ雪がそこかしこに残っています。

赤屋根も、白い雪に覆われています。

教会で祈りを唱えたあと、十字架を捧げて行進する修道士たちに従って、共に祈りを捧げたあと、岩山の南西の端にそびえる建物の外にめぐらされた、こちらの階段を登りました。
初めて夫とこの場所を訪れたのは、2004年の5月。ちょうど空高くアマツバメたちが飛び交っていた頃で、この同じ場所で、夫が両手をぐるぐる回して見せて、「こうすると、アマツバメたちが近くに寄ってくるんだよ。」と言っていたのを、よく覚えています。

真下は絶壁の壁になっていて、はるか下の方に、わたしたちが通ってきた散歩道が見えています。

帰りは、ラヴェルナからベッチャまでの参詣路(記事はこちら)となっている石畳の坂道を下って、駐車場へと向かいました。途中に、ラヴェルナの修道院が、それはよく見える場所があります。
崖の上にそびえる修道院の右手に、小さな赤い点が見えます。上の2枚の写真で、わたしたちが歩いていた崖に突き出している階段は、ここにあったのです。赤く見えるのは、宿泊研修中の救助隊員の方のユニフォームです。

すぐ近くの石壁には、スミレが咲き、やがて訪れるであろう春を、一足早く告げてくれていました。
ベッチャまで歩いて、駐車場で登山靴をはきかえ、「さあ、ペルージャに帰ろう。」と思ったら、夫には、寄り道をしたいところがありました。ベッチャからペルージャとは逆方向に、くねくねの山道を7kmほど行くと、リンボッキ(Rimbocchi)と言って、パンのおいしい町があるのです。ウンブリアでは伝統的に、塩分のない「トスカーナのパン」(pane toscano)と呼ばれるパンが、家庭でも焼かれ、店でも売られています。リンボッキは、トスカーナの中でも、このパンがおいしいことで有名で、毎年夏には、村で「パン祭り」(Sagra del Pane)が催されます。
ペルージャの人は、というより夫の家族は、義父母も夫の3兄弟も、皆パンに目がないのです。ブルスケッタにして味わうだけではなく、ふだんの食事でも、「パンがなければ食事にならない」と、おいしそうにパンを食べています。日本人のわたしたちがおかずと一緒にごはんを食べるように、おかずと共にパンを食べるだけではなく、義父母は、パンは、リンゴやイチジクと一緒に食べてもおいしいと言います。
リンボッキのパン屋で、目当てのパンを買った夫は、それは満足そうでした。翌日の日曜日、大家族での昼食の際には、義弟も、「ああ、このリンボッキのパンは、やはりおいしい。」と、舌鼓を打ちながら、食べていました。


こちらは20度近くまであがったり雪が降ったりです。春を迎える準備段階といったところでしょうか。
黄色の花は、タンポポに似ていますね!
雪が残る岩山にも黄色のお花がしっかりと咲いているのですね。
そして、氷に落ち葉が閉じ込められた珍しい様子に紫色も鮮やかなスミレなど逞しいです~
美味しいパンなんですねぇ~
私も美味しいパンを食べてみたいです、こちらでも
パン食べ放題のランチがありますが、いつも食べるのは
同じものになりますの。
皆さんのお顔が目に浮かぶようです~
かなり寒い日だったのですが、歩いているうちに体が温まってきました。気温が20度近くまで上がったあとで、雪が降るなんて、世界中どこも天候がおかしくなってしまっているようですね。春が待ち遠しいものです。
日本で食べるパンには塩分のあるものが多かったように覚えているのですが、このパンは、小麦粉を主成分として作った、素朴で、塩気のないパンなのです。外側はカリッとして中は柔らかいのですが、慣れないと日本の方には、味気がないかもしれません。
あらら、車でも登れるんですか。
でも、歩いて登るからこそ良いのでしょうね。
高台からの眺めが良さそうです。
僕は毎朝パンを食べています。
朝はいつも時間に追われているものですから…。
凸d(^ー^)pochi!
そうなんです。実は車でも登れるのですが、修道院は自然公園内にあるので、さまざまなトレッキング・コースがあり、石畳の参詣路もあれば、自然の中を通っていくこともできます。やはり歩いて登った方が、ちょうど神社の階段を登るように、少しずつ心が清められていく気がします。眺めはいいのですが、階段では、なにせ下が絶壁なので、高所恐怖症の身にはひやひやものでした。
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我が家は昨日まで八ヶ岳方面にスキーに行って来ました。子供達は正月の時よりも上達したような・・・。
そして連日違う温泉を堪能してきました。
いいお湯でした。
ペルージャのレストランのアドレスありがとうがざいました。
記憶があいまいで・・・。
とっておいたチケット類を調べたけど分かりませんでした。
が、“SISLEY”という衣料品の店のレシートが出てきました。
この店も大聖堂の近くでした。
アルバムを見返すいい機会になりました。
ご家族でスキー旅行!いいですね。お正月よりも上達、ということは、よくスキーに家族で行かれるのですね。実はわたし、6歳から小学校5年生までは札幌に住んでいて、冬の体育の授業は常にスキーでした。ただ小5以来スキーをしたことがないので、今も滑れるかどうかは謎です。
連日違う温泉を堪能できるというのも、いいですね。日本の温泉が懐かしいです。
ぜひアルバムをご家族で眺めながら、旅行を振り返ってみてください。
パドヴァからならドロミテが近いですよね。わたしたちも一度訪れて、景色の美しさに感動しましたが、ペルージャからは遠いので、やはり近くのアッペンニーニ山脈やテッツィオ山に登ることが多くなります。わたしもリンクをいただきました。これからも、よろしくお願いします。