イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

150周年祭~ぼくらが未来の羅針盤

 今日、3月17日木曜日は、ペルージャの北方にあるコルチャーノ市で、イタリア建国150周年を祝う集会が、盛大に催されました。

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 市の学校や、地域で活動する楽団、合唱団などが舞台に上がって、子供から高齢者までが、いっぱいになった会場で、建国記念の年を祝いました。

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 会場の壁も、子供たちがさまざまに描いたイタリアの絵で飾られています。

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 まずは二つの楽団による開幕の演奏です。

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 演奏のあとで、歌われた歌の中に、「国旗を振ろう」という言葉があり、聴衆も三色旗を振りかざして、演目に参加することで、すぐに舞台との一体感が生まれました。

 このあと、日本の地震による被災者とリビアで内戦に苦しむ人々のためにと、全員が起立して、1分間の黙祷をささげました。司会の女性が日本に贈った応援の言葉が温かかったです。

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 再び、楽団による演奏が続いたあと、市長からイタリア建国記念を祝っての言葉がありました。1861年のイタリア統一まで、そして、それからのイタリアやコルチャーノ市の歩みが、説明されました。

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 喜劇俳優が、「ウンブリアの母はすばらしい!」などと、地域の団結意識も強めながら、笑いを誘う場面もありました。舞台の前に飾られた花も、やはり赤・白・緑と、イタリア国旗の色になっています。生けられた花の下では、コルチャーノの歴史的市街区の絵を、国旗が囲んでいます。

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 さまざな合唱団が、イタリア統一に向けて、また、イタリアという国を歌った歌を聞かせてくれたのですが、夫の属する合唱団、コラーレ・テティウム(Corale Tetium)は、ヴェルディのオペラ、『ナブッコ』の「行け、思いよ」(Va, pensiero)を歌いました。わたしが今回、ペルージャでなくコルチャーノの記念集会に参加したのは、そのためです。

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 それからは、地域の小学生・中学生たちが、イタリアの建国などについて、自分たちが調べたことを、次々に発表していきました。この小学校の生徒たちは、イタリア国旗の誕生について、説明しています。発表する手に持った冊子にも、三色旗とその色が効果的に使われています。

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 中学生たちは、歌と演奏のあとで、「イタリアの姉妹たちよ」(Sorelle d’Italia)という詩を披露していました。イタリア国歌の中では、「イタリアの兄弟よ」と、呼びかけているため、イタリアの女性に呼びかける詩を、自分たちで作ってみたようです。

 写真では見にくいと思うのですが、全員の顔に、小さな三色旗が描かれています。

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 このあと、さらにイタリアの建国の父やイタリア語の誕生について、説明が続きました。

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 子供たちが祖国について、自分たちで調べたことを大勢の大人たちの前で発表するという機会を設けたことがすばらしいと思うのですが、中でも一番感動したのは、コルチャーノ(Corciano)の子供市議会(Consiglio Comunale dei Ragazzi)の皆が作成した映像です。

 町のあちこちに残るイタリア統一運動に捧げられた通りの名や、戦時中解放運動に命を捧げた人々の記念碑の写真も印象に残ったのですが、子供たちの新鮮な、力強い、希望に満ちた言葉が、胸を打ちました。上の映像には、「わたしたちこそ未来の羅針盤なのだ」と書かれています。

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“Anche se a volte / たとえ時には わたしたちの国が
il nostro paese sembra un rompicapo… / 頭痛の種に思えるとしても……
svegliamoci, / 目を覚まそうよ
il futuro ci aspetta, / 未来は わたしたちを待っている

Vogliamo un’Italia senza limiti… / 制限のないイタリアであってほしい……”

 記事の最初の写真では、この子供市議会の子供たちが、コルチャーノ市から、イタリアへ、イタリアからヨーロッパ連合へと、団結の輪が広がっていく中で、迎えたイタリア建国150周年であることを、旗と数字を使って、会場の人々に訴えています。

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 このあと、舞台に登場した全員が再び登壇し、会場の全員も起立して、イタリア国歌、「イタリアの兄弟」を一緒に歌って、お開きになりました。

こういうしっかりした子供たちに未来が託せるなら、イタリアという国にも、まだ希望はあると思える、そんな集会でした。目を覚ますべきは、子供の前に、まずは投票権を持つ大人たちであろうと思いつつ…… このメッセージが大人たちにも、しっかり届いていますように。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2011-03-17 18:46 | Feste & eventi