2011年 06月 05日
雨の合唱祭


午後から空がかき曇り、雨が降り始めたのですが、雨に濡れた町にも、独特の風情があります。

城門の向こうにあるもう一つの門をくぐり、長い階段を上ると、左手に、

会場であるサンタ・マリーア教会が見えます。

前を通り過ぎると、教会の美しい一角が見えます。階段など、建物の造りも趣があるのですが、いつ来ても、色とりどりの花がたくさん飾られていて、とてもすてきなのです。

コンサートは、午後6時半に始まりました。まずは夫の属する地元の合唱団、コラーレ・テティウム(Corale Tetium)が、『Gradual』(ブルックナー)と 『Salve Regina』(シューベルト)の2曲を披露します。

後方の祭壇画は、ラッファエッロが師と仰いだ巨匠、ペルジーノ作で、聖母マリアの昇天の様子が描かれています。

合唱祭では例年、ウンブリア州から、そして他州から、合唱団を一つずつ招待して、それぞれに数曲ずつ、歌ってもらっています。まずは、アッシジの合唱団、コンメーディア・アルモーニカが、荘厳な宗教曲の数々を歌ったあと、最後に、宗教曲でありながら、軽快で楽しい一曲、『Ande Pues nostro …..La Bomba』を、聞かせてくれました。

それから、ローマの合唱団、ローマ・ポリフォニーアが、モーツァルトやバッハなどの曲を、力強く歌いました。中でも夫がいいなと言っていたのは、『Canto di Madonna povertà』(M. Frisina)という歌でした。

最後に、練習はまったくなしで、参加した合唱団の団員全員が、一曲共に歌ったのですが、みごとな合唱に、会場の皆が、感動しました。

コンサートのあとは、夕食の会場に移動します。教会前の階段を下り、一つ目の門を出て、左に曲がると、

すぐに会場への入り口があります。石壁に茂っている緑の植物は、ケッパー(capperi)で、早くも白い花をたくさん咲かせています。(ケッパーの花についての記事はこちら)

会場となる建物の前にも、やはりケッパーの白い花が、たくさん見えています。

会場の中には、合唱団員やその家族の手作りの料理やデザートがいっぱい並んでいます。セルフサービスで、自分の食べたいものを皿に取って、食べていきます。

甘いものも、写真に収まり切らないほどの、おいしそうな数々のデザートが、横長のテーブルいっぱいに並んでいました。

おいしいものをたくさん食べ、おしゃべりを交わしたあとは、合唱団が軽快な民謡を一緒に歌います。それから、遠くから来た合唱団の人々にあいさつをして、会場を片づけてから、帰途につきました。


映画なんどでチラッと垣間見るイタリア生活、建造物や石畳ひとつひとつに歴史が刻まれて現在にも息づいてるって、素晴らしいですねぇ。
そういうところに居られるなおこさん素敵~
優しいご家族に囲まれてお仕事にも発揮できるのでしょうねぇ。
コルチャーノの町並みは、晴れた日もですが、曇って雨の日も、やはりそれなりに風情があって、いいなあと思いました。夫と義弟と来たら、この晩、帰宅したあと、さらに友人とパブに飲みに出かけたんですよ。わたしは疲れていたので、と言いつつ、記事だけ書き上げて、すぐに床につきました。
とてもすてきな活動をされていますね。同じ毎日、人生なら、やはりありがたいことに感謝し、喜びながら生きていけたらすてきだと思いつつ、被災地ではまだまだ状況は厳しく、Junkoさんたちのような活動がとても大切だと思います。
ペルージャでも最近は、日本の被災地を支援するコンサートやサッカーの試合が立て続けにありました。ちょうど咽頭炎で熱が下がらないときだったので、わたしは残念ながら参加できなかったのですが、代わりにコンサートに行った義母たちは、日本人女性歌手の歌声がとてもすばらしかったと、口々に話していました。