イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ブラックベリーと格闘

 昨日、10月2日日曜日は、朝からアッペンニーニ山脈に、ブラックベリーを摘みに出かけました。

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さわやかに晴れわたった青い空の下、

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くっきりと見える美しい山並みを十分に眺めてから、ブラックベリーの茂みへと向かいました。

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 片手には茂みの枝を引き寄せたり、押し分けたりするための棒、もう一つの手には、摘んだ実を入れるためのバケツ。

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 十分に熟した黒々とした実を選んで、摘み取っていきます。今年の夏は雨がほとんど降らなかったため、例年に比べて、実の数が少なく、あっても小さかったり、水分が足りなかったり。

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 熟れた実をほおばると、甘くてそれはおいしいのですが、ご覧のように、ブラックベリーの茂みにはトゲがたくさんあります。実を探して、茂みをかき分けるときも、歩くときも、トゲが服に引っかかり、手や足に細かい傷をたくさんつけていきます。

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 それでも、3人とも、夢中になって、茂みの間に分け入り、ブラックベリーを摘み続けました。

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 そうして、この土鍋に入りきらないほどのブラックベリーを収穫することができました。友人たちと昼食と散歩を楽しんでから、帰宅したのは、午後8時半頃。それから、すぐに実の汚れを取り除いて、土鍋に入れ、火にかけました。昨日のうちにジャムを作る時間はなかったものの、とりあえず火を通して柔らかくなるまで煮て、種を取り除く作業だけ、すませました。

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 種を除くには、トマトソース作りにも使った、こちらの器械を使いました。ただ、ふだんは、外など、周囲が汚れても掃除がしやすいところで作業をするのに、今回は、夜遅いこともあって、台所での作業となり、午後10時半過ぎに、ジャム作り作業の一段階が終わったときには、ただでさえブラックベリー摘みと散歩で疲れていたわたしたちは、すっかりくたくた。周囲に飛び散ったブラックベリーの汁や器械などは、今朝になって、片づけました。今日になってインターネットで検索して、もう少し柔らかくなるまで煮込んでから、金網のざるを使って裏ごしすれば、作業がずっと楽な上に、残ってしまう部分が少なかったことが分かりました。

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 そんなわけで、昨日は慌しい1日になりましたが、野バラの実が赤く色づく、美しい風景を眺め、楽しい散歩もできました。できあがったジャムの味を見るのが楽しみです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by galleriaarsapua at 2011-10-04 05:05
ブラックベリー沢山摘まれましたね。
こうして野山の恵みを身近に感じられるイタリアはいいですね。
ヨーグルトにブラックベリジャム、美味しいだろうな。。。
Commented by koba at 2011-10-04 10:25 x
なつかしい。ブラックベリー。昭和30年代近所の生垣がブラックベリーでした。熟す時期になると、子供たちが群がり、ご当家の方は食べられなかったのではと今になって申し訳なく思っています。おいしかった。
Commented by ムームー at 2011-10-04 12:56 x
なおこさん~おお~気持ちのいい所ですね。
こんなに綺麗な実を摘むのですね、トゲが危ない~
ジャムにするまでの行程がありますね、昔、イチゴジャムを作り
ましたが、このジャムはどんなお味でしょう。
出来上がりが楽しみですねぇ~
お疲れ様でした♪
Commented by milletti_naoko at 2011-10-04 18:16
かずこさんも、ブドウの収穫とワイン作りが着々と進んでいますね。ブラックベリーは収穫は大変ですが、手をかけなくても、野山に自然に育ってくれるし、おいしいですよね。ジャムはケーキやパンナコッタと共に食べることが多いのですが、甘いので、ヨーグルトとも相性がよさそうですね。
Commented by milletti_naoko at 2011-10-04 18:18
kobaさん、こんにちは。そんなに昔に、生垣がブラックベリーのお宅があったなんて、思いもしませんでした! 子供たちの間でうわさが伝わり、毎年楽しみな行事になっていたのでしょうか。みんなで集まっておいしく食べる、楽しそうですね。
Commented by milletti_naoko at 2011-10-04 18:19
ムームーさん、ブラックベリーは摘むのと実を裏ごしするのが大変ですが、ジャムは甘くて、本当においしいんですよ。味を見るのが楽しみです。ありがとうございます!
Commented by koba at 2011-10-04 21:02 x
こんばんは、なおこさん。
生垣のあったおうちは素封家の方のおうちで、なかにどんな方が住んでいるのかも小さい私達には見当もつきませんでした。生垣の向こうは広く、住む世界が違う!子供心に思いました。
 さて、「はじめまして」を読んでこうゆうブログもあるのかと感心した次第です。これからも楽しみに読ませていただきます。私が初めてシエナの地名を知ったのは、加藤周一氏の「続羊の歌」の中に「シエナは素晴らしかった。」このフレーズだけ鮮明に覚えました。20歳の時に読み、ただ読み、30代、40代、50代そろそろ60歳になろうとしている今5回目挑戦です。少しでも理解が深まればこの上なく嬉しいことです。シエナにアッシジに行きたい思いがありますので、少しでもイタリア語が出来れば説明文も案内文も理解できるかと期待しております。
Commented by milletti_naoko at 2011-10-04 22:15
kobaさん、こんにちは。わたしは、加藤周一氏の『日本文学史序説』を読んだのですが、氏の造詣と洞察の深さに感銘を受けました。シエナは、イタリアの美しい町のひとつです。読むときの年齢によって、理解できるものが違ってくる、そういう本がありますよね。シエナもアッシジもすてきな町です。いつかぜひいらしてくださいね。

実は、このブログは、発行当初はすでに発行していたイタリア語学習メルマガの副教材のつもりでした。それが、当初の意図からは離れて、いろいろなことをブログに書き込むようになりました。ブログ開始のあいさつを書かず、メルマガ第1号の「はじめまして」へのリンクを貼ったのはそういう理由からで、最近は、ブログ自体の「はじめまして」を改めて書く必要があるかなと思いながら、放置していました。「はじめまして」で、「紹介していきます」と書いた内容やイタリア語学習教材は、主にメルマガの方に記しています。よろしかったら、メルマガのバックナンバーを参考にしてください。リンクは、以下のとおりです。
http://www.geocities.jp/naoko_ishii/backnumber.html
Commented by ank-nefertiti at 2011-10-04 23:40
naokoさん、こんばんは!
野生のブラックベリー、とってもおいしそうです^^
だけど・・・バラ科だから棘が痛そう。。。

ジャムにするにも手間がかかるのですねぇ・・・
それでも出来上がったジャムは最高に美味しいでしょうね^^

こういう記事を拝見すると、イタリア、やはりよいなぁ!って思います。
数か月でよいからちゃんと暮らしてみたいです。
ああ、宝くじ当たらないかしら~^^;
Commented by かや at 2011-10-05 01:08 x
こんばんは☆
自然の中のブラックベリー、美味しそうですね。
ブルーベリー好きなので、ブルーベリー入りのヨーグルトならよく飲みますよ。ブルーベリーは目に良いんだそうで。
日本だとブラックベリーの使われた食品って見かけないんですよね…。

凸d(^ー^)pochi
Commented by Rosa at 2011-10-05 13:44 x
なおこさん、ご無沙汰してます!コメントいただいてたのにすみません!おかげさまで体調はほとんど問題なく回復してます。そろそろ真剣に就活始めなければ(-_-;)
それにしても、ブラックベリーホントにおいしそう!なおこさんのスローライフ生活ホントにうらやましく拝見してます!心と身体にホントに良さそうですよね。真面目に移住考えようかしらん?!(爆)
Commented at 2011-10-05 16:45 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2011-10-05 17:01
杏さん、おはようございます! 美しいバラにも、おいしいブラックベリーにもとげがあって、やっぱり価値のあるものを手に入れるには、多少の犠牲は顧みず、必死になる必要があるのかなと、何となく哲学してしまいました。ブラックベリーのジャム作りは、種を取るのが一苦労ですが、でもそのかいあって、例年それは甘くて、おいしいジャムができます。6瓶しかできなかった上、やはり1、2瓶は一緒に実を摘んだ友人の分になります。今度杏さんがペルージャにもしいらした際に、少しだけでも味を見ていただけるだけ、残っているとうれしいのですが…… 
Commented by milletti_naoko at 2011-10-05 17:05
かやさん、こんにちは。ブルーベリーは、さらに北方の山の、かなり標高の高いところに、夏にたくさん実っています。ブルーベリーは低いので、腰をかがめて、時々食べながら散歩をしました。日本では、ブルーベリー入りのヨーグルトが売られているんですね! 応援のポチをありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2011-10-05 17:09
Rosaさん、こんにちは。こちらこそ、事情も知らず、長い間ごぶさたをしてしまい、申しわけありません。体調を取り戻されたようで何よりです。どうか無理をなさらずに。いつかまたイタリアにスローライフを楽しみにいらしてくださいね。移住する前に、まずは少し長めの旅行や留学で、様子を見るのがいいかと思います。
Commented by milletti_naoko at 2011-10-05 17:32
鍵コメントの方へ
そんなにたくさん読んでいただいて、ありがとうございます。『日本文学史序説』は、イタリア語の簡約版を、日本文学の授業の教科書としても採用したのですが、作品背景の歴史があり、いろいろな文学作品の魅力を、いろんな視点から語っていて、学生たちも、試験対策として読みながら、読書を楽しんだようです。
高校では2年生を担当したことが多く、そのため中島敦の『山月記』は、何度も教えました。読めば読むほど内容の深さに感じ入り、リズムのよさも好きなのですが、高校生には難しい表現も多く、特に第1段落は、現代語訳を添える必要がありました。コメント欄の下にある非公開コメントの欄にチェックを入れて投稿すると、非公開コメントにできます。今回は、わたしの方で、コメントをコピーしてから、いったんログアウトし、鍵コメントとして再投稿してから、もとのコメントを削除しました。そうしないと、わたしの方では、表示と削除の選択しかできなかったからです。偏りすぎなんて、とんでもない。わたし自身、本を読むのが好きですし、そのためか、ブログのお友だちやコメントをくださる方の中には、ご自分の好きな本をいろいろ読まれている方が大勢いるんですよ。
Commented at 2011-10-06 20:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2011-10-07 00:09
鍵コメントの方へ。とんでもない。こちらこそ、これからもよろしくお願い申し上げます。
by milletti_naoko | 2011-10-03 16:36 | Gastronomia | Comments(18)