イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ビッグベンとウェストミンスター寺院

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 12月5日月曜日は、幸い朝からいい天気。そこで、ロンドンの中心部を散歩することにしました。地下鉄に乗って、ウェストミンスター駅で降り、駅の外に出ると、

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Big Ben, London 05/12/2011 10.18

あのビッグベンが目前にそびえ立ち、テムズ川がすぐそばを流れています。

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River Themes & London Eye, London 05/12/2011 10.18

 川に近づくと、巨大観覧車、ロンドン・アイや、テムズ川を周遊する観光船、そして、その発着場が見えました。

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Big Ben & West Minster Bridge, London 05/12/2011 10.26

ビッグベンの後ろに建つ、壮大なウェストミンスター宮殿の全貌を見ようと、ウェストミンスター橋を渡ると、高い建物が立ち並ぶ様子も、よく見えました。

 夫はロンドン・アイに乗りたかったようですが、高所恐怖症のわたしが立ちすくむのであきらめ、わたしは2日間乗り放題・降り放題のロンドン観光バスツアーの券を買い、周遊船でテムズ川を行きたいと思ったのですが、夫が反対するのであきらめました。(*下注参照)

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Palace of West Minster/House of Parliament & Big Ben, London 05/12/2011 10.35

 橋を渡って、ロンドン・アイを近くから眺め、ウェストミンスター宮殿を対岸から一望したあと、今度は、橋の反対側を歩いて、元来た方向へと引き返しました。この荘厳な宮殿は、現在では、国会議事堂として利用されています。

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 ビッグベンとウェストミンスター宮殿を後にしたわたしたちが向かったのは、

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Westminster Abbey, London 05/12/2011 10.44

ウェストミンスター寺院です。出入り口は二つあるのですが、写真中央に見える北面の入り口(Great North Door)から入り、写真の右手に見える大きな二つの塔がある面にある西側の出口(Great West Door)から出るように、順路が指定されています。

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Westminster Abbey, London 05/12/2011 10.45

 これが、観光者用の入り口がある面です。

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 一番右側の扉が、クレジットカードで支払いを望む人用の入り口で、ご覧のように、長い長い列ができていました。今、この日に購入した入場券を見ると、11時8分の入場と書かれていますから、入場料を払うまでに、20分以上並んだわけです。料金は、大人一人16ポンド。料金は高いのですが、各国語に対応した音声ガイドの貸し出しが無料で、各国語で書かれた案内パンフレットも、無料でもらうことができます。日本語の音声ガイドやパンフレットも、ちゃんとありました。

 10世紀に建立された荘厳なウェストミンスター寺院は、歴史とも深い関わりがあり、シェイクスピアなどの詩人たちの墓地があったり、エリザベス1世とその政敵メアリーの墓所があったりして、各所を回りながら、英国の歴史を学ぶことができました。先月、「シェイクスピアの作品は、実は別人によって書かれたものだ」という筋書きで書かれた映画、『Anonymous』を見て、歴史的根拠がなく、大部分が虚構であろうとは思いつつ、描かれた人間ドラマに感動したのですが、映画に登場した実在人物ゆかりの場所が、寺院内にいくつかあって、興味深かったです。このウェストミンスター寺院は、映画、『英国王のスピーチ』(記事はこちら)の舞台にもなっていました。記事を書くにあたって、確認のため、インターネットで検索したら、いろんな映画に出てくる場所を列挙したおもしろいサイトが見つかりました。(下記リンク参照)

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Westminster Abbey, London 05/12/2011 13.43

 残念ながら、寺院内では写真撮影ができませんでした。西出口から出たあと、土産物屋(上の写真の右手前)で買い物をして、それから、昼食を食べられる場所を探そうと、このあとかなり歩き回ったのですが、どこもかしこも人がいっぱいで、落ち着いて座って食べられそうな場所がありません。結局は、夫の意向で地下鉄で移動し、London Bridge駅近くのPizza Expressで、昼食を食べました。前夜、周囲を散歩したときに見かけたのですが、夫は以来、行く機会をねらっていたのでしょう。

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 この日、失敗したなと思ったのは、イタリアではいつも気をつけているのに、イギリスでならと安心して、小銭を持ち合わせていなかったことです。前日に、ありったけの小銭を、すべてナショナル・ギャラリーへの寄付金として使ってしまい、以後はすべてクレジットカードで払っていたからなのですが、まさかイギリスでまで、駅や教会で、トイレが有料だとは、思いもしませんでした。朝、地下鉄でウェストミンスター駅に着いたとき、駅のトイレに行くと、有料で50セント。小銭がないので、ウェストミンスター寺院内なら無料だろうと思ったら、寺院内のトイレも、やはり1セント。10ポンドと20ポンドのお札しか持ち合わせていなかったので、寺院内で行くのはあきらめました。そうでなければ、寺院の回廊で、サンドイッチを買って、昼食を済ませておくこともできたのに、残念です。いえ、今になって思い返すと、サンドイッチさえ買えば、お釣りとして小銭をもらうこともできたわけですが、そのときは、後で昼食を食べる場所を見つけるのがそれほど難しいとは、思いだにしなかったのです。

*下注 ~ 乗り放題・降り放題のロンドン観光バスツアー(Hop-on-hop-off London bus Tour)

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 本来は、1日27ユーロのところを、冬で日照時間が短いため、同じ料金で2日間有効で、ウォーキング・ツアーへの参加や周遊船の利用も、無料でできるというのは、お得だとわたしは思ったのです。わたしたちが持っていた20パーセント割引券は、ロンドン・アイでもこの観光バスツアーでも、使うことができたのですが、夫は、ウェストミンスター寺院やロンドン塔など、一つの場所を訪ねるだけでも数時間かかるし、ロンドンの地下鉄1週間乗り放題のトラベルカードをすでに買っているので、その上に、高いバスツアーの券を買うのは無駄遣いだと言うのでした。ちなみに、そのバスツアーは、Big Bus Tours(リンクはこちら)で、上の写真の左手に、その観光バスが写っています。

 わたしたちが今回の旅行中に訪ねたロンドン塔も、このバスの中で買えば、割引だったようで、何かとお得でいいなと思ったのですが、ただ、このバスでは、車内でイヤホンを通して、数か国語で、観光案内を聞けるものの、日本語での案内はありません。英語やイタリア語などのヨーロッパの主要言語に加えて、中国語やロシア語があるのに、日本語がないので、改めて、中国経済の躍進ぶりを思いました。

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 ちなみに、翌日ロンドン塔の近くで、同じような観光バスツアーの看板を見かけたのですが、このOriginal London Sightseeing Tour(ホームページはこちら)の案内には、まだ日本語が健在でした。それに、このツアーでも、やはりウォーキング・ツアーや周遊船が無料になり、冬の間、2月29日までは、26ポンドで、1日ではなく2日間利用することができるのです。オンラインで予約すれば、23ポンドに割引になるし、券は予約から6か月間有効なようで、イタリアから出発する前に、もっと調べて、予約しておけばよかったと、少し後悔しています。事前に予約しなかったのは、夫が具合が悪くて、直前まで旅行できるかどうか分からなかったため、そして、これまで訪ねたリスボンやエジンバラなどの都市では、町の至るところにこういうバスツアーの案内があったので、現地に行けばすぐツアーの案内チラシが見つかるだろうと考えていたためでもあります。それが、ロンドンでは、最初の2日間に、遠くの植物園を訪ねたり、1日美術館を訪ねたりしていたため、観光バスツアーの詳しい説明を聞けたのは、ようやく観光3日目になってからでした。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ムームー at 2011-12-17 12:30 x
なおこさんこんにちは。
宮殿や寺院素晴らしいですねぇ、実際に見られて
感激されたでしょうね。
バスツアーってロンドンにもありますか、目的地まで行くので
好きですわ、見たくないところも入っていますが好きです。
植物園や美術館も見られて充実していますねぇ。
Commented by クロちゃん at 2011-12-17 18:30 x
なおこさん、こんばんは♪
とても素晴らしい石の文化を感じます。o(*^▽^*)o~♪
そうそう、いつも小銭は持っていないと困ることがありますね。
いや、出掛けた時は小さい単位のお金の方が何かと便利です。(^^)/
Commented by milletti_naoko at 2011-12-18 05:37
ムームーさん、こんばんは。ゴシック様式の荘厳な建造物には、イタリアでふだん見かける建物とは、また別の魅力がありました。
夫が言うように、確かに地下鉄は、交通渋滞に巻き込まれずに移動はできるのですが、こういう観光バスツアーは、町を眺めることができるし、町全体を音声ガイドを聞きながら、バスで巡ることができるので、わたしは好きです。まず町の全体像をつかんでから、自分で行きたいところで降りて観光し、再びバスに乗って、という感じで、全体と部分を両方把握できるところが好きと言ったらいいのでしょうか。
ヨーロッパの他の都市に比べて、かなり値段が高いので驚いたのですが、その分、周遊船やウォーキング・ツアーが無料で利用できるので、内容が充実しているなと思いました。
Commented by milletti_naoko at 2011-12-18 05:39
クロちゃん、こんばんは♪ 次回からは、小銭を切らさないようにしようと、思ったのでありました。イギリスの建造物は、イタリアと同じく石でできていたも、どっしりと荘重な感じがするなという印象を、わたしも受けました。
by milletti_naoko | 2011-12-16 22:50 | Regno Unito - UK | Comments(4)