2011年 12月 17日
聖十字架とクリスマス聖歌
教会、Basilica di Santa Croce in Gerusalemme(訳すと、「イェルサレムの聖十字架教会」)で行われたクリスマス・コンサート、In… Canto di Nataleで、クリスマス聖歌を、8曲披露しました。コンサート名のIn… Canto di Nataleは言わば掛詞で、Incanto di Natale(「クリスマスの魔法」)とIn Canto di Natale(「クリスマスの歌に」)という二つの意味がかけられています。
続いて歌ったのは、招待した側の合唱団、ローマ・ポリフォニーア(Roma Polifonia)。曲目の中には、Adeste Fidelesのように、クリスマスと言えば、イタリアではおなじみの曲も、含まれていました。ただ、どちらの合唱団も、イタリアで最もよく耳にするクリスマスの歌、"Tu Scendi dalle Stelle"は、歌いませんでした。まだクリスマスまで日があるので、キリスト誕生の様子をこと細かく語るこの歌は、あえて避けたのではないかと、推察します。
教会に飾られていたプレゼーペ(presepe)(記事はこちら)にも、聖夜に生まれるはずの幼子イエスは、まだ飾られていません。ただ、不思議なことに、1月6日に、その誕生を祝いに訪れるはずの東方の三博士は、なぜかすでに姿を現しています。
締めくくりとして、二つの合唱団が共に、"En natus est Emmanuel"(M. Praetorius)を歌いました。
こちらが、今回のコンサートのプラグラム表紙です。
教会名が、「イェルサレムの聖十字架教会」(Basilica di Santa Croce in Gerusalemme)なのは、イエス・キリストの磔刑に使われたとされる聖十字架(Santa Croce)の破片や、いばらの冠のトゲなど、さまざまな聖遺物(reliquia)が、祭壇の左手にある聖遺物礼拝堂(Cappella delle Relique)に祀られているからです。本物の聖遺物を祀ってあるところでは、写真撮影が禁止されていたので、代わりに、聖遺物の写真つきの案内板を、撮影しました。
午後4時に始まったコンサートが終わったのは、5時半頃で、そのあと、聖遺物礼拝堂を訪れてから、夕食の会場に移動しました。招待してくれたローマの合唱団と、その家族が準備してくれた、テーブルいっぱいに並ぶ料理の数々を、おしゃべりを楽しみながら、いただきました。
こちらのテーブルには、おいしそうなデザートがたくさん並んでいます。ローマの合唱団の方は、前回我らが合唱団がコルチャーノに招待したときに、数々の料理で歓待を受けたので(下記リンク参照)、それに劣らぬ歓迎をしようと準備をしたのですよ、と語ってくれました。
食後、イェルサレムの聖十字架教会を後にし、貸切バスで、ペルージャに向けて出発したのは、午後7時頃のことでした。
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- 「雨の合唱祭」/ Rassegna Corale, Corciano 04/06/2011
コンサート趣がありますねぇ~
こちらで初めて耳にしたプレゼーペ、今年も時期になったのですね。心に響きますわぁ。
お返しにと用意して下さったお料理素晴らしいものばかりですね、美味しそうです~
なおこさんいつもありがとうございます。
今年も、あちこちの教会や家庭、街角で、少しずつプレゼーペが飾られる季節になりました。おいしいデザートがいろいろあったんですよ。
ムームーさん、こちらこそいつもありがとうございます。
聖十字架というと、キリスト受難や聖金曜日を思うので、その十字架のある教会で、キリスト生誕を祝う歌を聴くのには、不思議な感慨がありました。人生の中で、さまざまな形で音楽を楽しまれ、音楽に励まされていらしたんですね。