2012年 01月 09日
雪のカステッルッチョ1
この頃は、ペルージャからアッシジへと車で向かうと、高速道路から、遠くに白く雪を戴いたシビッリーニ山脈がよく見えます。そこで、真っ白な雪の世界を歩いてみようと、この雪山に抱かれた小さな村、カステッルッチョを目指しました。
ペルージャを朝10時25分に出発。スポレートの少し手前で、無料高速道路から下り、まずはノルチャ(Norcia)・ヴィッソ(Visso)に向かって進みます。まもなく右手に、緑に囲まれた清流、ネーラ川(Fiume Nera)が現れ、道は川沿いに進んで行きます。
Borgo Cerreto付近で、道が、ノルチャ行きとヴィッソ行きに分かれます。どちらも、シビッリーニ山脈のふもとにある山ですが、ノルチャはウンブリア州、ヴィッソはマルケ州の村です。正式名を「ノルチャのカステッルッチャ」(地名、Castelluccio di Norciaの直訳)というくらいだから、こちらの方が近道だろうと、夫は迷わず、ノルチャに向かう道を進みます。
ようやく、白い雪に覆われたシビッリーニ山脈(Monti Sibillini)の頂が見えてきました。
ノルチャ(Norcia)は、聖ベネデットの生まれ故郷です。San Benedetto(イタリア語で、「聖ベネデット」)と聞くと、ミネラル・ウォーターを思い浮かべる人がいるかもしれませんが、この聖ベネデットこそ、カトリック教会における修道院制度を創設した人物で、ヨーロッパの守護聖人でもありいます。ノルチャは、中世の町並みが美しく、古代ローマの暮らしの跡が見えるところもあり、サラミ類がおいしいことで有名な村です。時間があれば、立ち寄りたいところですが、今回は、冬の早い日没の前に、銀世界での散歩を楽しもうと、ノルチャの村を取り囲む城壁だけを車内から眺めて、山を目指しました。
時々、道路がうっすらと白くなり、薄い雪や氷に覆われているところがあります。そのため、車は、ゆっくりゆっくりと坂道を登って行きます。
ようやく山の間に広く広がる高原、Piano Grandeが見えてきました。奥の丘の上には、カステッルッチョの村も小さく見えています。
夏には、色とりどりの花が美しい高原や緑の山々(下記リンク参照)が、今は、すっかり白い雪に覆われています。
雪の残る道を、用心深くそろそろと進んで行きます。カステッルッチョの村が、道路の左手に立つ棒の左奥に見える丘の上に、小さく見えています。
丘の上に立つ村には、駐車場があるのですが、駐車場もその周辺の路傍も、車でいっぱいです。そこで、いったん村を通り過ぎて、車を縦列できる場所が見つかるまで先へ進み、駐車してから、村へと引き返しました。
村の中心近くには、サラミ類やチーズ、レンズマメなど、地域の特産品を売る露店が並んでいました。 昼食用のパニーノを買おうと思って、村に足を運んだわたしたちでしたが、
先を歩いていた夫が、まったく偶然に、ちょうど散歩を終えて帰宅する途中のチェーザレに出会い、そこから、あいさつやおしゃべりが始まりました。チェーザレは、夫の従妹、パオラのだんなさんです。チェーザレが、「うちで昼食を」と誘ってくれたものの、わたしたちは、「いきなり押しかけては迷惑だし、日が暮れる前に散歩を楽しみたいから」と、ていねいに断ったのですが、
「せっかく久しぶりに会ったのだから」と、結局、二人のすてきな山の家で、昼食をごちそうになりました。写真に写っているレンズマメのスープは、もちろん、カステッルッチョ産のレンズマメを使ったものです。パオラ手作りのカンネッローニも、レモン風味でおいしくて、急に訪ねたのに、こうして温かくもてなしてくれたパオラ夫妻に、感謝すると同時に、「本当にすてきな人たちだな」、「こんなふうになれたらいいな」と思いました。
チェーザレが、おいしいからぜひと勧めてくれた、こちらの赤ワイン、Gabrinoも、とてもおいしかったです。
関連記事へのリンク / Link per gli articoli correlati
- 花のカステッルッチョ / Castelluccio in fiore
- 雪のカステッルッチョ2 / Castelluccio con neve 2
まっさらな青空の下に、真っ白な雪の山が綺麗☆まぶしいですね。
雪道は怖いですよね。こっち(栃木県南部)は、近年はあまり雪が降らないのでスタッドレスタイヤにはきかえない車も見かけて逆に怖いです。
年に2,3回しか降らなくても僕はスタッドレスタイヤに替えてますけどね。
凸d(^ー^)pochi
応援のポチをありがとうございます♪
ありますねぇ。
青い空に真っ白なお菓子のような雪は魅力いっぱい。
走行は気をつかいますけど、見てみたい景色ですね。
従妹さんおお家でのもてなし嬉しいひととき、みなさん
素敵な笑顔です~
思いがけない出会いのおかげで、すてきなひとときを過ごすことができて、うれしかったです。