2012年 01月 10日
雪のカステッルッチョ2
思いがけず、夫の従姉のだんなさんに出会い、
白い雪の積もる坂道を登って、従姉夫婦の家を訪ね、昼食をごちそうになりました。(下記リンク参照)
奥の方に、長く右手に伸びる道路は、マルケの村、ヴィッソ(Visso)に向かって、山を下って行く道です。路上駐車の車がたくさん並んでいますが、夫の車もその1台です。左右に並ぶ、この二つの峰の間には、平地があって、道はこの峰の間を進んで行きます。今回、わたしたちは、その道を散歩しました。
まずは車まで歩いて、その後、ほんの少しだけ、ヴィッソ方向に車で進み、路傍に駐車しました。登山靴(scarponi)にはきかえ、スパッツ(ghette)も装着し、雪の道を歩いていくと、夫の車(赤い矢印で示した部分)が、もうこんなに小さく見えます。
寒いので、給水場には厚い氷が張り、その下を、水がかろうじて少しずつ流れています。
舞い降りた雪が、風に吹かれて描き出した模様が、禅寺の庭園に描かれる砂模様を思わせます。
この同じ風景が、7月には、緑と黄色い花に覆われていました。(下記リンク参照)
歩くうち、耳たぶやあごが冷たくなってきたので、帽子の上から、さらにフードで覆いました。
午後3時半には、太陽が峰の向こうに姿を消してしまい、以後は、もっぱら日陰を歩くことになりました。
時々、動物のものらしき足跡も見かけました。
日陰を歩くのは寒いし、日が暮れる前に車に戻ろうと、この木のあたりまで来てから、道を引き返しました。このとき、時間は午後3時57分。
透きとおった大小のつららが、木の根の間に並んでいます。
車に引き返す途中、白い山の上に、まるく大きな月が顔を出しているのに気づいて、感動しました。
そこで、月がやがて完全に姿を見せるまで、そして、その後も、少しずつ月が空高く昇っていく様子を眺めながら、銀世界を散歩しました。
車に戻ったのは、午後4時半過ぎで、傾きかけた夕日が、雪山を淡いピンク色に染めているところでした。
茜色に染まった山と白い月を、飽くことなく眺めたあと、ペルージャへの帰途につきました。帰りは、ノルチャではなく、ヴィッソを通って帰りました。チェーザレから、距離は同じだし、ヴィッソに向かって山を下りれば、道路に雪や凍結がないと聞いていたからです。まさにそのとおりで、道路には雪や氷がまったくなく、安心して、夕焼けに染まる雪山の眺めを楽しみながら、山を下りることができました。
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Bellissimi! Castelluccio di Norcia e i Monti Sibillini con la neve.
Suggestivi i monti rosa al tramonto
tra i quali spuntava la luna bianca. 7/1/2012
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- 雪のカステッルッチョ1 / Castelluccio con neve 1
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雪の描く模様が禅寺の砂紋にたとえられるなんて素敵ですね。
砂漠に降り立って眺めてるようです、
茜に染まった山に白い月が神秘的ですねぇ~何度も見ています。
高い所にも生活の場所があるなんて、また不思議な気持ちがします。
なおこさんいつもありがとうございます。
禅寺の庭で使う砂には、雪のように白いなものが多いですよね。小石のようなまだら模様を描いた場所もあって、実は目にしたときの第一印象が、「砂紋にそっくり!」でした。
茜色に染まった雪山に昇る白い月、思いがけず、それは神秘的、幻想的な風景を見ることができて、感動しました。
ムームーさん、こちらこそ、いつもありがとうございます。
禅寺の庭では、雪のように白い砂(小石?)を使うことが多いですよね。雪野原には、小石を並べたようなまだら模様になった場所もあって、目にしたとたん、「砂紋にそっくり!」と思いました。
茜色に染まった雪山に昇る白い月、思いがけず、それは神秘的、幻想的な風景を見ることができて、感動しました。
ムームーさん、こちらこそ、いつもありがとうございます。