2012年 02月 06日
大好きDon Matteo
主人公は、カトリック教の神父、ドン・マッテーオ。ドン(Don)は、イタリア語で、神父の名前につけて呼ぶ敬称です。黒に身を包み、ボクシングもチェスも強く、何でもできるドン・マッテーオが、グッビオの町で起こるさまざまな事件を、解決していきます。
舞台となるグッビオ(Gubbio)は、ウンブリア州の誇る、歴史ある美しい町の一つです。『ドン・マッテーオ』シリーズを見るたび、町並みや風景があまりにもきれいなので、時々、番組の景色に誘われて、ペルージャから車で1時間ほどかかるグッビオの町に繰り出しては、散歩を楽しみます。
シャーロック・ホームズであれば、レストレード警部にあたる警察の面々、教会でドン・マッテーオを助けるナタリーナやピッポなど、皆それぞれに個性豊かで人間味にあふれ、すぐに何かしでかしてくれるので、見ていて飽きません。
そして、ドン・マッテーオが苦境に陥った人や罪を犯してしまった人を、励ましたり戒めたりするために口にする言葉に、はっとすることがしばしばあるのです。ドン・マッテーオ自身の言葉であったり、古人や書物からの引用だったりするのですが、この言葉が心に響くことが多くて、それが、わたしがこの番組が好きな理由の一つだと思います。
グッビオは、10年前にも、当時通っていた語学学校の旅行で訪ねたことがあるのですが、ドン・マッテーオを見始めてからは、ドラマに出てくる建物や場所が目に入るたびに、うれしくなります。たとえば、こちらの教会は、ドン・マッテーオが教区司祭を務める教会で、ドラマにも頻繁に登場します。ただし、ドラマの撮影では、外部にはこの教会、内部を撮影するときには、他の教会が利用されているそうです。
一方、こちらは、ドラマで警察署として使われている建物です。撮影したときは、夕日を浴びて、建物が茜色に染まり、その向こうに、白い月が小さく見えていました。ドラマには、この広場もしばしば登場し、パトカーが乗りつけたり、ドン・マッテーオが自転車で走ったり、バールの前でドン・マッテーオと相棒(?)の警察官、チェッキーニ准尉がチェスに興じたりしています。
このドラマの最新シリーズ、第8シーズンである『Don Matteo8』が終了したのは、昨年12月のことです。
では、なぜわたしが、今頃ドン・マッテーオの記事を書くのかと言うと、先月、夕方仕事から帰って、ソファーに座り、テレビを見ていた夫が、偶然、その数分後から、ドン・マッテーオの第1回シリーズ、『Don Matteo』の第1話が放映されることを発見したのです。わたしも夫も、このシリーズを見始めたのは、つい2、3年前の話で、初放映2000年の第1回シリーズは、見たことがありませんでした。それで、わたしも食事のしたくを放り出して、テレビの前に座り、二人で仲よく並んで見始めました。すると……
ドン・マッテーオが、神父として初めてグッビオを訪れたときの様子や、他の主な登場人物との出会いが興味深いのはもちろんのことですが、10年以上前の撮影だけあって、誰もかれも本当に若いことや、まだリラが使われ、公共の場所での喫煙がまだ禁止されていないことに、新鮮な驚きを感じました。
以来、毎週月曜から金曜にかけて、毎晩放映される『Don Matteo』を、できるだけ見るようにしています。たとえ見逃しても、翌日の昼の時間帯に前夜と同じ回の再放送があります。チャンネルは地上デジタル放送のRai Premiumで、毎日毎週微妙に変わる番組の時間帯は、Raiの番組案内表で確認することができます。
最新シリーズでは、チェッキーニ准尉は、自分からドン・マッテーオからヒントをもらおうと近づいていくのですが、この第1回シリーズでは、ドン・マッテーオが、「職業上の秘密だ」としぶる警察側に、「無実の教区民を救おう」としつこいくらい食い下がっていくなど、いろんな点で、登場人物の人間関係や力関係が、長年の間に変わっているのがおもしろいです。
興味があれば、皆さんもぜひご覧ください。おととし発行したメルマガ第26号(下記リンク参照)では、『Don Matteo7』の予告映像を、イタリア語学習教材として利用しています。
- グッビオに鐘響く / Gubbio, giorno prima dei Ceri
- イタリア語学習メルマガ第26号「Don Matteo 7 〜 マッテオ神父の事件簿」
何年か前、ミラノに向かう飛行機の隣の席が、日本人の神父さまでした。
「余白の旅」を書かれた井上洋二神父(遠藤周作さんと深い親交を持たれた)のご友人というか、同僚?の神父さまでした。
「いや~~、井上くんは、酒好きでね~~~」とおっしゃりながら、行く間中、その神父さまは、ワインを飲んでいらっしゃり、
とても気さくな方で、神父さまのイメージが変わった想い出です。
刑事コロンボにシャーロック・ホームズ、ポワロにメグレ警視・・・海外の推理ものドラマは大好きでよく見ていましたから、もしこの作品を日本で見れたら、私もなおこさん同様にかじりつきで見てしまいそうです♪
動画も拝見しましたが、とっても面白そうです。
日本語音声で見てみたいなあ~
友達のご主人が顔も性格も似てるので(会った事はないのですがブログで見て)勝手にドンマッテーオと呼んでます(笑)
放映最初の頃は時々見ていました。
「San Luca diceva...」というのが妙にツボに嵌ったりしていましたよ。「さすがイタリア。ドラマの締めの部分に聖人の訓話が来るのね〜」という感じで。
でも日本でもウケそうに思いますが、どうでしょう?
推理もの以外でも、イタリアのドラマで日本で当たりそうなのって結構あったように思うんですけど(何年か前、お金持ちの奥様ばかりが顧客の美容院を舞台に繰り広げられるドロドロドラマがありました。余りのtelenovellas ぶりに、「こんな馬鹿なの見るなっ」と夫に嫌がられ見なくなったので、最後はどうなったのか知りませんけど。美容院の主人は確かStefania Sandrelliでした)。
おっと、脱線しそうなのでこの辺で失礼しまーす。
街並みも好きで、クリスマスに訪れてみたいと思っているのですがなかなか機会に恵まれません。
Don Matteoがイタリア語教材っていうのはかなり楽しんで勉強できそうですよね。
ナタリーナの言うことはたまに聞き取りにくいことがありますが、基本的には設定がイタリア中部のウンブリアであり(夫に言わせると、でも、バールの主人がトスカーナ出身らしき俳優に演じられていたりするそうです)、イタリア全国出身の警察官が集まるカラビニエーリの警察署では、標準語が話されるので、イタリア語の教材としてはうってつけだと思います。Raiに持ちかけてみようかしら……
彼のイタリアでの人気はどんなモノなんでしょうか。。73歳にして未だカッコイイ・・・私はどことなく品のある2.5枚目っぷりが他の誰にも真似できない名優だと思うのですが、イタリアに住んでいらっしゃるとどう思われるのでしょうか。始めての書き込みでたいへん不躾ですね。すみません。
イタリア語は美大時代に専行しましたが難しく挫折した記憶が・・・原語で見られるようにいつかはリベンジしたいですね(^^)。
ブログ、これからも観させていただきたいと思いますので大変だと思いますが頑張ってください!!
ありがとうございます。わたしの方も、もしまいりくさんがブログをお持ちなら、お礼も兼ねてご訪問しようと思ったのですが、二つともリンクからどこにも行けません。よろしかったら、次回は有効なリンクを教えてください。
たいへん失礼しました。ブログはなく、しかしただ聞きたい衝動を抑えきれず(苦笑)メールアドレスでおくっております!!
今出演中のun passo dal cieloもスケールの大きい美しい画像で(you tubeのショートカットですけど)、TVで観れるなんて・・・いいですね(^^)=3。マッテーオもそれほど長く放映されているとは、よほど視聴者やスポンサーに恵まれているのだなと思います。そんなイタリアが魅力的に思えてなりません。5度ほど訪れていますが子供が産まれてからは渡伊出来ておらずで・・・。次行くときは、ぜひグッピオやドロミテも訪れてみたいと思います。