2012年 03月 12日
ペルージャ、ドライブ情報3

こんなふうに、横に長い台形の形をしたスバージオ山(Monte Subasio)と、この山の中腹に広がるアッシジ(Assisi)の町並みが、車窓から、よく見えます。

この眺めが視界に入り始めてすぐ、右手に、以前ご紹介したガソリンスタンドとお気に入りのバールが、現れます。最近、ペルージャからアッシジ方面へとドライブすると、この記事を書いたときとは、この周囲のガソリン料金が安い順序が違っていました。セルフサービスのディーゼル(diesel)の値段が1ℓあたり、一つ目のQ8で1.728ユーロ、Essoで1.738ユーロ、二つ目のQ8で、1.732ユーロ。やはりこの記事でご紹介したお寿司のおいしいアッシジの店が、2週続けて、週末に訪ねたものの、休みか閉業か分からないのですが、閉まっていました。
土曜日には、わたしの好きなこのバールに立ち寄ったのですが、日曜日の朝は、夫が「菓子パンがおいしくない」と言うので、ここではなく、サンタ・マリーア・デッリ・アンジェリでSS75から下りてすぐのロータリー脇にあるバール、Bella Napoliに寄りました。ケーキや菓子パン、クロワッサンがおいしいので、人気があるのでしょうか、店内はいつも人でいっぱいです。忙しいのは分かるのですが、店員がかりかりしていて、同僚を叱り飛ばしたり、客への対応もぞんざいだったり。客は多く、広い店内に、けれどトイレは二つだけで、しかも、トイレの鍵を、レジで頼んで受け取る必要があります。
初めて入った店で、トイレの場所や鍵を頼む必要があるかどうかが分からないときは、"Scusi, dov’è il bagno?"(すみません。トイレはどこですか?)と尋ねれば、トイレの場所を教えてくれるし、鍵が必要であれば、差し出してくれます。
イタリア人の中には、「機会があれば英語を使いたい。」と思う人も時々にいるので、わたしがイタリア語で尋ねても、ごくまれにですが、英語でトイレの場所を教えてくれる場合があります。ただ、うちの夫もですが、イタリア人には英語の左右を混同して、「右にありますよ。」というつもりで「左」(left)と言う場合があります。まあ、トイレの場所くらいなら、左になければ、「あ、右(right)と言いたかったのだなと分かるのですが……

交通量の多いこの道路沿いには、騒音・スモッグ緩和と景観のためでしょうか、高く育つ常緑樹であるイトスギ(cipresso)や松(pino)を植えてあるところが、たくさんあります。特に、アッシジを通り過ぎ、もうすぐスペッロの町という付近には、こうしてイトスギの並木がずらりと道路沿いに並んでいます。今の季節は、ちょうどこのイトスギの花粉に悩まされる人が多いのです。花粉症の方は、ドライブ前に、可能であれば車を内気循環にし、うちの夫の車のように、外気循環しかない場合は(エアコンがないためだと思います)、こういう花粉が飛ぶ恐れのあるところで、鼻や口を、マスクで覆うようにしましょう。

さらに進むと、右手にこちらのガソリンスタンドが現れます。看板には、MAXI SCONTO「大割引」とあります。この系列の給油所は、ウンブリア各所にあり、看板の歌い文句どおり、料金が、他社の店に比べてひどく安いのです。ただし、ガソリンの精製が粗いので、一時期、夫がしばしばここで給油をしていたら、車がいきなり消化不良を起こし、高速走行中に、いきなりエンジンが止まって、恐い思いをしたことが時々あります。「車には問題がないので、不具合は、ここで給油したためだろう」と、自動車整備工(meccanico)に言われてからは、安くても、この給油所には立ち寄っていません。ただし、これは夫の車が古く(現在新車購入から約10年経ち、走行距離が20万キロに近くなっています)、また、一時期ここでばかり給油していたなど、悪条件が重なったためとも思われます。

ちなみに、経験的に、ウンブリア州でガソリンが安いのは、ペルージャの駅周辺(でも一方通行や渋滞が多いので、わざわざそのために出向いてストレスをためる必要はないかと)とスポレート(Spoleto)の町です。というわけで、スポレートまで行かれるなら、スポレートで給油するという手もあります。
このところ、ガソリンの価格は上昇の一途でとどまるところを知りません。だからと言って、安い給油所を探していてガス欠になったり、ようやく見つけた給油所が閉まっていたということになっては困ります。給油は、必要に迫られたときは、給油所の値段に関わらず、しておいた方が、無難だと思います。
ガソリンスタンドによって、セルフサービス(self service)の方が安い店と、店員が給油(servito)した方が安い店があり、掲示されている値段の読み方や、どの列に並べばセルフサービスか、あるいは安いのかが、分かりにくい場合もよくあります。時々、わざと客に分かりにくいように料金や案内を示しているのではないかと思うような給油所もあります。うちから近いし、通り道なので、夫はこれまで、しばしばマドンナ・アルタ近くのTotalErgで給油していました。それが先週の土曜日のことです。店先に、「ディーゼル1ℓ1.781ユーロ。セルフサービスは1ℓあたり7セント割引で、1.711ユーロ」と掲示があり、2列に並んだポンプのうち、道路に近い列には、「SERVITO」(係員が給油)と書かれています。そこで夫が、道路から遠い列に並ぶと、しかし、機械に提示された料金は1ℓ1.781ユーロ。やって来た係員に、「どうして表示された料金が高いか」を尋ねると、「ここは係員が給油するから、値段が高いのだ」とのこと。夫が、「でも向こうの列にはSERVITOと書いてあった。」と言うと、「セルフサービスはあっちで、こっちは係員給油。セルフサービスがいいなら、あっちに行けば。」と、自分があいまいな表示をしているくせに、傲慢な態度です。夫は、「だったら別の場所で給油するよ。」と係員に言い、結局、そこでは給油をしませんでした。この失礼な初老の係員を見たのは初めてだし、わたしたちが通る道沿いでは、この給油所の値段はなかなかお得なのですが、夫はかなり腹を立てたのでしょう。昨日の朝通りかかったときは、給油が必要なのに、料金も見ずに、この店の前を素通りしていました。

