イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

花粉情報、イタリア&ウンブリア

 「敵を知り己を知れば、百戦すれど危うからず」と、花粉症対策花粉飛散情報を、主にインターネットを使って、いろいろ調べてみました。

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 まずは、自分がどの木の花粉に症状を起こすのかなのですが、花粉が飛散する時期に、近づくとすぐに症状が出るので、元凶として確実なのは、まず、こちらのイトスギ(cipresso)

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このハシバミ(nocciolo)

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そして、松(pino)の木です。イタリアでも、日本の松に似た形の松を、まれに見かけますが、一番よく目にするのは、チアガールが、ポンポンを両手で高く掲げたような形をした松(上の写真)です。

 他にも、疑わしい木は、いくつかあるのですが、我が家の周囲やペルージャ周辺に多い木で、わたしの花粉症の引き金になるのは、この三つです。そうして、敵となる木が認識できたら、さらに、こうした木々が、いつ頃開花して、花粉を空中にまき散らすのかは、インターネット上に、かなり詳しく情報が出ています。

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Tabella fioritura Pollini (meteowebcam.it)

  たとえばmeteowebcam.itでは、上のように、イタリアで花粉症を引き起こしやすい木々について、種ごとに、例年どの時期に花が咲くかを、分かりやすく図示し、表の下には、それぞれの種に属する木の特徴や分布、花粉が飛散する時期などを、言葉で簡潔に説明しています。(下記リンク参照)

 わたしが苦手なハシバミ(nocciolo)は、カバノキ科(Betulaceae)ハシバミ亜科(Corylaceae)です。山でよく見かけて、花粉症源の疑いがあるシデ(carpine, carpino)も同様です。一方、イトスギ(cipresso)は、ヒノキ科(Cupressaceae)で、松(pino)マツ科(Pinaceae)に属しています。この表を見れば、そうした種に属する木が、いつ開花するかが分かり、旅行や暮らしの中で、花粉を避けるための目安になります。

 ただし、イタリアも日本と同様、各地で、標高や分布樹木、気候、大気汚染の度合いなどが違いますから、場所を限定した方が、より正確な花粉情報が分かります。それに、同じ種に属する木でも、開花時期にはかなりずれがある場合があります。

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Calendario pollinico di Perugia (pollnet.it)

 ここで利用できる便利なサイトが、POLLnetです。たとえば、ウンブリア州であれば、ペルージャ、チッタ・ディ・カステッロ、テルニの3地域に分けて、長年の観測結果に基づく、各地域の花粉カレンダーを見ることができます。例として掲げているのはペルージャのものですが、それぞれの木の花粉の大気中の濃度を、altamediabassa)に色分けして示してある上に、同じ種に属する木についても、木ごとの花粉カレンダーが分かります。

 松の花粉については、症状を訴えた人が現れ始めたのは近年になってからとのことで、そのため、meteowebcam.itの表には、マツ科は見当たらないのですが、POLLnetでは、マツ科(Pinaceae)についても、ちゃんと花粉の飛散情報が分かります。
 
 お住まい、あるいは、旅行予定の地域の花粉カレンダーは、次のように調べることができます。

1. POLLnetのホームページ(リンクはこちら)で、花粉情報を知りたい州をクリックする。地図の中の該当州をクリックしてもいいし、ページ右下にある州一覧(アルファベット順)の中の該当州名をクリックしても構いません。(ただし、Calabria、Lazio、Lombardia、Puglia、Sardegna、Trentinoについては、まだ花粉情報が準備できていないようで、リンクが貼られていません。)
2.現れた該当州の花粉情報ページの、左手に一列に並ぶ言葉のうち、一番下にあるCalendario dei pollini(花粉カレンダー)をクリックする。

 こうして、花粉飛散時期の予測がつくと、花粉症の症状が出る前に対策を取ることができる上、問題となる花粉を避けて、旅行計画を立てることも可能だと思います。

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 この数日は、花粉症の症状が、以前に比べると治まったのですが、ペルージャでは例年、1月末から4月初めにかけて、大気中のイトスギ花粉が多いようです。我が家はペルージャ郊外の住宅街にあり、近所の家や公園に、イトスギの木がとても多いので、まだしばらくは、つらい時期が続きそうです。

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 昨日、午後6時半過ぎに、西の空を見ると、まだ青い空を背景に、寄り添って輝く木星と金星が、きれいに見えました。木星と金星の最接近がイタリアで見られるのは、今日の日没頃ということで、今から楽しみです。

LINK
- meteowebcam.it – Tabella fioritura Pollini
↑ イタリアで花粉症を引き起こしやすい木々について、種ごとに、例年どの時期に花が咲くかを、分かりやすく図示。
- POLLnet – I bollettini pollinici d'Italia in un click
- ブログ記事、「負けるな花粉症〜薬草で花粉退治」

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by クロちゃん at 2012-03-14 07:01 x
なおこさん、おはようございます。♪
花粉は杉だけじゃなかったんですね。
こんなにたくさんの敵がいたとは…。w(゚o゚)w
花粉前線はこれから本番でしょうか。
私は今のところ、敵が近寄っても攻撃されないようです。(^^)/
Commented by milletti_naoko at 2012-03-14 17:38
クロちゃん、おはようございます! イタリアではイトスギ花粉に苦しむ人が多いらしく、夫の親戚や同僚にも、2月の末から症状を訴えている人がいたそうです。ハシバミは2月を中心に、1月から3月にかけて花粉が空中に飛散するようですが、幸い、近所にはあまりありません。実は我が家の庭にもあるのですが、今年はちょうどこの時期に、雪が積もって飛散を防いでくれたような…… 杉や松と違って、多数の木を一箇所に植える木ではないので、幸いです。松の花粉の飛散が始まるのが5月。これも、散歩中に松林の近くを歩くとすぐに症状が出るので分かりました。

花粉症を引き起こす可能性のある木はいろいろあるけれど、ふつう個人は、いくつかの特定の木にだけ花粉アレルギーに苦しむようです。大気汚染や風などがアレルギーを引き起こしやすい状況を生み出すこともあるとか。クロちゃん、今のところだけでも、攻撃がないのは、体が楽ですよね。わたしも、昨日は過ごしやすかったので油断して、錠剤の数を減らしたら、今朝は症状が少し悪化しました。油断せずに、防戦体制で臨みたいと思っています。 
Commented by oliva16 at 2012-03-14 19:44
花粉症は日本特有かと思っていました。今は悩まされてお辛いでしょうに、色々調べて、しかも丁寧に情報をまとめて公開なさる、その優しいお気持に頭が下がります。どうぞお大事に。
Commented by milletti_naoko at 2012-03-14 23:36
oliva16さん、こんにちは♪ ありがとうございます。去年はお医者さんに薬をもらって、症状を抑えただけだったのですが、今年は週末に花粉症の症状がピークに達したためもあって、お医者に行く前に、いろいろネットで情報を調べてみたら、「早く知っておけばよかった」と思う情報も多くて、参考になりました。イトスギ花粉に苦しむ人は、イタリアでも多いようですが、アレルギー症状も、花粉症を引き起こす木も、人によってさまざまだと思います。今回は、自分で見つけた情報をいろいろ整理してみたのですが、おかげで、わたし自身も、よりいろんなことを理解できたし、探したいページへのリンクが、見つかりやすくなりました。どなたかのお役に立ち、参考になればうれしいです。
by milletti_naoko | 2012-03-13 17:57 | Salute | Comments(4)