2012年 03月 15日
パリへ脱出大作戦
「パリなら北にあるから、イトスギの花粉はまだ飛んでいないはず。」というのも、動機の一つですが、もともと「今年はパリに行きたい!」と、すでにフランス語学習キットも購入していました。フランス語の母音の多さにめまいがして、「第1節 発音」の二重母音のあたりで、入門書はストップ。夫の留守中、家事をするときには、できるだけフランス語の歌を聞いて、耳だけは慣らすようにしていましたが…… パリ行きの時期としては、漠然と5月を予定していました。
早起きを幸いに、こんな時間では洗濯も掃除もできないからと、インターネットで調べていたら、まずはパリにも花粉症があると分かりました。ただ、今イタリアで、わたしの花粉症の根源となっているイトスギなどの針葉樹は、パリの町にはないということです。現在花粉症で大変なのは、フランスでは、イトスギの多い南部だとか。南部の気候や樹木は、イタリア中部と似ているのでしょう。ところが、「イトスギを始めとする針葉樹が少ない」はずのパリでも、日本でスギ花粉に苦しむ方に、アレルギー症状を引き起こす花があることが判明しました。街路樹として、数多く植えられているというマロニエの花です。
インターネットで花粉症対策を調べると、イタリア語のサイトでは、「症状がひどい場合は、その時期だけ、標高千メートル以上の山など、症状を引き起こす花粉のないところに出かけること」という助言を、よく見かけます。それで最近は、週末に、夫と標高の高い山を散歩したのですが、低地は暖かくなってきた今も、千メートル以上の山には、まだ雪が残っています。小学校の高学年まで札幌に住んでいて、小学校の体育の授業は、冬はスキーばかりだったし、家でもスキーで遊んだりはしたものの、以来スキーとはおさらばで、雪山に何日も滞在するのもどんなものか。それなら、北のパリに行けば、まだスギ花粉は飛散していないはずと思ったら、このマロニエのために、パリで花粉症に苦しむ日本人は、非常に多いようです。
実はこのマロニエ、イタリアにも存在します。ペルージャ近辺やアッペンニーニの高地で見かける木で、ブドウの実が逆さになって咲いたような白い花がおもしろく、きれいなので、印象に残っています。イタリア語名がippocastano(読みは「イッポカスターノ」)だとは、夫に聞いて知っていて、響きが妙にひょうきんだなと思っていました。「ippo-とあるから、馬に関係あるに違いない。馬の頭が上を向いたような形をしているからかしら。」と何となく思っていたのですが、今、記事を書くに当たって伊伊辞典で調べると、「実(み)が馬の病気を治すと考えられていたために」、こう呼ばれるそうです。パリで「マロニエ」が花粉症を起こすと分かり、Wikipedia日本語版で「マロニエ」を調べて、イタリア語(italiano)の同じ項に飛び、そこで初めて、「マロニエ」なる木が、ippocastanoのことだと分かった次第です。
でも、この木の花は、イタリアでも5月頃咲くはずだから、パリではまだ咲いていないはずだと思って調べてみると、案の定、パリでマロニエの花が咲き、花粉症患者が出はじめるのは、5月に入ってからのようです。まれにパリで2月後半から3月の間にアレルギー症状や花粉症を、経験したという記事も見かけたのですが、何の木によるか、また、それが花粉症かは不明のようです。いずれにせよ、パリには、今ペルージャでわたしを花粉症に追いやっているイトスギは存在せず、マロニエの花が咲くにはまだかなり早いようです。そうして、以前から行きたいと考えていた5・6月にパリを訪ねては、花粉症に苦しむ恐れがあるということが、分かりました。
そこで、今年は、軍語学学校で教えることもないだろうし、今学年度は、外国人大学で担当する授業もないし、春は今のところ、通訳や翻訳の仕事も入っていないので、ただいま、パリへの逃避行を画策しているところです。フランス語の勉強はできていないけれど、復活祭の前でもあるし、ひととおり家じゅうの大掃除と洗濯だけ片づけて、2・3週間、花粉からおさらば、と。
「パリ、花粉症」をキーワードとして、検索していたら、「これはよさそう」と思われる花粉症対策を書いた記事にも、行き当たりました。こうした記事を参考にして、今朝からさっそく、1日水を2リットル飲もうと心がけ、生のミントの代わりに、家にある乾燥させたミントの葉を5g使って、モロッコ風ミントティーを入れ、冷たい飲み物・乳製品・白砂糖・合成添加物を避けようと、心に決めました。
まだ飛行機の料金も調べていないし、夫にも話していません。ただでさえ乗ることのまれな愛車を、さらに放置するのもかわいそうですが、パリまで、そして、パリで車を運転する度胸はありません。
さて、わたしはパリに、行けるかな行けるかな? 日本への航空料金は高く、今年は法事があるので9月に帰国したいのですが、ちょうど滞在許可書の更新の時期が重なるため、これも微妙なところです。フランス語の勉強は…… 今回は間に合わないでしょうから、英語とイタリア語で何とか間に合わせるとして、とりあえず出発前に少しだけつめこみは試みるつもりです。一度行けば、勉強する気もより高まるかもしれませんし。
口だけではなくて、本気ですよ。今朝さっそくアマゾンイタリアで、パリのガイドブック2冊と、フランス旅行会話の本を注文しました。たった今、17時03分付のメールで、「ご注文の3冊を発送しました。」というメールを受け取ったばかりです。注文時も今も、「到着予定は3月16日」、つまり明日となっていて、今日15時58分に、荷物を運送業者に引き渡したそうな。さて、このパリのガイドブックたち、予定どおり明日中に、届くかな届くかな?
*写真は、今年3月3日に、ウンブリアの山を歩いていて見かけたクロッカス(croco)の花です。
居られるのですねぇ~
そういうことが出来る、可能にするパワーが素晴らしいですね。
季節によって、お国によって花粉の時期も変わるのですね。
実行できますように~♪
夫を送り届けました~いつも優しい言葉をかけて下さって
嬉しいです、ありがとうございます。
花粉症から逃げるためのパリなんですか?
花粉症、これまで日本で縁がなかった人もイタリアに来てから苦しむ方が多いですね~
私は幸い、花粉症とは縁がないようです。
それにしてもパリに2,3週間はいいですね♪
いいなぁ・・
是非実現させてくださいね♪
でも、ご主人からのOKは出るでしょうか!?
春になると、どこかに旅したい気分になりますよね・・
私はバルセロナのガウディが見たい!
バルセロナくらいなら、往復100ユーロもしないですが、でも、この経済危機ですから、なかなかね~
カミさんも子供達も可哀そうです。
俄かに思い立ったパリ行き。花粉対策とパリの魅力、一石二鳥ですね。
98年にサッカーのワールドカップを見に行った時に一度行きましたが日本語(も)以外まったくダメな私も何とかなりました。
試合以外は自由行動だったので食事も観光も友達と二人でしたがパリ市内はメトロでの移動で全てOKでした。
ちょっと離れたベルサイユにも電車で行けましたよ。
こんな古いアドバイスは役立たないほどなおこさんなら大丈夫ですね。旦那さんビックリするでしょうね!
吉報待ってます。
お疲れさまでした。だんなさんがずっとご自宅で過ごせる日も、近づいていますね。京都の桜、さぞかし美しく咲いていくことでしょうね。桜の天井を眺めつつ、日本の桜に思いを馳せるわたしです。
だんなは大丈夫です。「一人の時間や自分のスペースがほしい」とよく言う人ですし、わたしが仕事で動けないとき、彼が友人たちと1週間ほどの旅行に出かけたことも何度かあります。ロンドン旅行が短かったのも、夫の有給がそれで残り少なかったからなんです。わたしの不在中は、階下で義父母と食事をすることになると思います。
去年は、前半はわたしの、後半は夫の仕事や家の改築のため、結局長い旅行というものをしていません。夫や友人とだと、山を歩いて、山小屋の大部屋に皆で泊まったりしてと、それはそれで、楽しいし安くも上がるのですが、久しぶりに、自分の行きたいところで、したいように旅をしてみたいなとずっと思っていたのです。パリへの航空券には、アリタリアのマイルを活用しようと思うのですが、ロンドンほどでなくとも、やっぱり物価は高いのでしょうね。10日か2週間が関の山かな。バルセロナもいいですね♪
3月にパリに行ってきたのですが、パリにもイタリアにも花粉症はあるのですね。 ほんとうは暖かい5月にパリ行きを考えていましたが、花粉症の夫には3月でちょうどよかったのかなと思いました。
充実した滞在になるといいですね。 また、お邪魔させてもらいます。
ありがとうございます。お互いにフランス語の勉強を頑張りましょう! わたしも時々、フランス語学習の進捗状況についても、ブログの記事にしていきたいと思っています。