2012年 04月 01日
枝の主日と聖週間

今朝は、教区教会のミサに、義父母、夫と共に参加しました。

ミサの最初に、一同が席を立ち、教会入口近くに置いてあるオリーブの枝をいくつか手に取ってから、外に出て、ミサを執り行っている修道士を、円形に取り囲みました。修道士が祈りを唱えたあと、オリーブの枝を高く掲げるように言うと、全員が、オリーブを持った手を高く掲げました。修道士は、数列に並んで円状に並んだ信者たちの、その内円に沿って回りながら、この掲げられた枝に向かって(つまり信者に向かって)聖水を降りかけ、祝福をしました。

こうして祝福を受けたオリーブの枝は、家に持ち帰って、一部屋に一つずつ、1年の間ずっと飾っておきます。上の写真の作品は、夫の遠い親戚で、わたしたちの結婚式を執り行ってくれた故ドン・ネッロ・パッローニ(Don Nello Palloni)のものです。

オリーブの枝の祝福が終わったあと、教会の駐車場を、祈りを唱え、歌を歌いながら行進しました。最初の写真で、行進で向かっている土手には、十字架や、キリストの受難を描いた彫刻が並んでいます。
行進のあと、教会に戻り、引き続きミサが行われました。枝の主日から復活祭までの1週間は、カトリック教会では、聖週間(Settimana Santa)と呼ばれ、イエス・キリストの受難、死、そして、復活に思いを馳せます。そのため、毎年、この枝の主日のミサでは、最後の晩餐からイエス・キリストの十字架上の死までを語った聖書の節を、読み上げていきます。かなり長いくだりになるのですが、その間、信者は席に立ったまま、イエスの受難を思いながら、耳を傾けます。聖書のこのくだりは、ミサ、あるいは他の機会に、何度も読んだり聞いたりしたことがあったのですが、つい最近、聖フランチェスコの伝記で、聖人がイエスの受難を思って、苦しみと涙が止まらないという場面を読んだばかりだったので、聞きながら、イエスの苦しみや叫びが、いつもより深く印象に残りました。
この読み上げる聖書の箇所が非常に長い上、最初に行進があったので、今日のミサでは、説教(predica)はありませんでした。いつもと違って、ミサの最後に、こうべを垂れた信者への祝福があり、また、復活祭(Pasqua)前日の土曜日に、復活祭のパン(Torta di Pasqua)やゆで卵、ヴィンサントなどを、教会で祝福する時間帯の連絡がありました。

つぼみが大半だったこちらのツツジ(azalea)も、今日はきれいな花をたくさん咲かせています。

こちらのツツジも、負けてはいません。寒く厳しい間も、しっかりと栄養を、根に枝先に送り、つぼみを育て、春になれば花を咲かせる準備を、着々と整えている、そういう花に見習いたいなと思うことの多い今日この頃です。
追記(4月1日22:32)
今日は1日慌しくて、明日仕上げたいお菓子の下準備を今ようやく終えたところです。キリストの受難を思う聖週間にふさわしいと言えば、ふさわしいのですが、現在LA7で、ちょうどメル・ギブソン監督の『La Passione di Cristo』(邦題は『パッション』)を放映していて、夫が鑑賞中です。賛否両論のあるこの映画、興味はあるのですが、残酷な場面が生々しく描かれているとのことで、キャンディ・キャンディやおしん、小公女セーラでさえ、主人公がひどい仕打ちを受ける場面は見たくないわたしは、少し見ただけで、テレビの前を離れました。キリストの受難を描いた作品として、わたしが最も感動したのは、今のところ、遠藤周作の『イエスの生涯』ではないかと思います。読んだのはもう二十年近くも前の話ですが、今でもいくつかの場面ととても感銘を受けたことだけは、よく覚えています。


オリーブは日本で神にささげるサカキみたいな存在でしょうか。
もうツツジが咲いているんですね。
日本ではようやく桜が咲きはじめました。
これから、みんな笑顔となる良い季節となります。(^^)/
日本で桜が咲き始めたんですね! みんなが笑顔となれる、春はすてきな季節ですよね!
お話を読み進めていくと身についてる祈りや習慣が
伝わります。
仏教は各家では違うので手を合わせて拝むのも習慣にはなっていません、仏壇やお参りに行くとどなたも手を合わせますが。
文化や歴史の違いなんでしょうねぇ~
不思議な気がしますわぁ。
ツツジが綺麗ですね、こちらより早く咲くのでしょうね。
椿の前にツツジが咲く不思議。京都では、これから桜がみごとでしょうね。わたしの分も美しい花を十分に楽しんでくださいね。

あとは滞在許可証と、そのまえに携帯電話を買わなければいけないので検索中です。
明日からはなおこさんの記事に沿った内容でコメントできるようになりたいです。どうもありがとうございました。
私は若い時は、残酷な話が好きでしたが(汗)、年をとるにつれ、つらい話や悲しい話は見たくなくなってきました。こんなんうそくせーなんて思っていたハリウッド映画やディズニー映画のような最後は必ずハッピーエンド!♪的なストーリーを好むようになったということは実生活で多少は苦労したからってことでしょうかね・・・。なんて、苦労らしい苦労なんてしてませんが、、、だから、今はなおこさんがつらいシーンを見ると席を立ってしまう気持ちよーくわかります!

ペルージャの辺りもハイキングが楽しいシーズンでしょうね!
来週の復活祭、お天気が怪しいという予報ですが、私たちもAlto Adigeの山へ小旅行に行ってきます!
Buona Pasqua!!!
本だと、残酷な、あるいは苦しい場面でも早く読んでしまうことができるし、昔は悲劇もよく読んだのですが、何と言うか、最近は、映画でも小説でも、せっかく読むならコメディーが、ハッピーエンドがいいなあと、わたしも思うようになりました。義弟夫婦が「映画ぐらいせっかくお金を出して楽しむんだから、笑えるものがいい」と常々言っていて、確かに、見て楽しめるものがいいなと思うのでありました。