2012年 04月 08日
殻をやぶれば
びっくりプレゼント(sorpresa)を、見つけることです。

毎年、お義母さんに贈る卵は、特大ブラックチョコレート。中に入っているのは、しゃれたアクセサリー。今年、義母が卵の中に見つけたのは、パステルカラーの腕輪です。大きな大きなチョコレートは、割ってみんなで少しずついただきます。

わたしたちから、姪っ子たちに贈ったのは、ハローキティのチョコレートの卵です。インターネットで日本語のサイトを見ると、「卵形チョコレート」という表現が多いのですが、我が家ではuovo(意味は「卵」)と一言で呼んでいます。敢えて形容をつけると、uovo di Pasqua(直訳は「復活祭の卵」)。復活祭には、朝食で、教会で祝福を受けたあゆで卵を食べるのですが、このゆで卵は、「祝福された卵」(uovo benedetto)と呼び、「復活祭の卵」と言えば、チョコレートの卵です。

義弟夫婦からも贈られたので、姪たちは一人二つずつ卵を受け取りました。昼食の途中から、卵コールをしていた二人は、「待ってました」とばかりに、うれしそうに包みを開いています。

今年は夫が、わたしにも卵を贈ってくれました! しかも、わたしの大好きなリンツリンドールの卵です。

中には、こちらのかわいらしいペンダントが入っていました。

今朝、サンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会のミサに出かけると、復活祭とあって、これまで見たこともないほど大勢の人で、いっぱいでした。ふだんと違って、ミサの際、祭壇に、十字架を掲げたイエス・キリストの像と聖母マリアの像が並んでいました。そうして、ミサの終了後に、修道士や修道女が大勢列をなして、教会内を行進し、列の中央では、御輿に載ったキリストと聖母マリアの像を、修道士たちが担いでいました。外も行進するのかと思って、わたしたちも後について歩くと、教会の外には出ずに、入り口に一番近い絵の前に、二人の像が置かれて、行進は終わりました。
復活祭の昼食では、いつもと違って、セコンドは子羊(agnello)の肉です。前菜から始まり、デザートには、鳩の形をしたケーキ、コロンバや卵型チョコレートを食べました。訪ねて来た親戚とおしゃべりしたり、姪たちと遊んでいたりしたら、あっという間に時が流れました。ちなみに、姪たちとは、卵を包んでいた包装に描かれたキャラクターの絵を切り取り、やはり包装の銀紙を使って、ベルトや帽子を作って遊びました。

姪たちやお客が皆帰宅したのが午後7時前。そのあと、夫と共に、テッツィオ山を歩いて、ミーララーゴまで歩きました。残念ながら、雲が多くて、夕日が落ちるのは見られませんでしたが、雲の多い夕焼けもきれいだなと思いました。
山を登るのは苦しいけれど、時々立ち止まっても、歩き続ければ、必ず目的地に着くことができます。昔、高校で教えながら、迷ったとき、悩んだときに、いろんな本を読んで励まされました。「人間は、自分が本来持っている能力のほんの一部しか使っていない」、「一生かかっても、脳細胞すべてを使い切ることはできない」、「自分にはできないと思い込み、あるいは人から君には無理だと言われて、自分で勝手に自分の可能性を、能力を決めつけ、かせをつけているために、本当はできるはずのことができないということがある」。自分が自信のなさから、あるいは他人に言われて、自分で自分の可能性や力に、かせや殻を作っているとしたら、とても残念なことですが、そういうことが、往々にしてあると思うのです。昔、尊敬していた先生が、「心の窓はできるだけたくさん開いておくのがいい」というようなことを、訓示としておっしゃっていたのも覚えています。心を開いて接してみれば、意外といい人かもしれない、お互いにいろんなことが学べるかもしれないのに、心を閉ざしてしまうこと、そういう場合もあると思います。そういう自分に対する、そして人に対する殻を、思い切って破ってみると、チョコレート型の卵の中から、すてきなプレゼントが見つかるように、新しい自分や新しい世界が見つかるのではないでしょうか。

ペルージャとシエナの二つの外国人大学の、それぞれ学士課程、大学院課程で共に学んだ、わたしよりずっと若い友人が、大学や私立学校の仕事・契約の不安定さに耐えかねて、つい最近独立し、自分で語学学校を開きました。実はわたしも、ペルージャ外国人大学で、2005年から日本語・日本文学の授業を担当していたのですが、今年度は、日本語の授業枠自体が激変し、かつては4人いた契約講師は一人となり、大学側は、わたしたち日本人ではなく、日本の大学院で児童文学を専攻したイタリア人女性を採用しました。通訳・翻訳の仕事にしても、日本語やイタリア語を教える仕事にしても、そろそろ待ちの姿勢ではなくて、自分から積極的に動いてみていいのではないかと、若い彼女に教えてもらった気がします。精力的に活動をする彼女は、かつて若い女性への起業講習会にも通っていました。来週土曜日は、スポレートに行って、おしゃべりし、彼女の苦労も聞きながら、いろいろ教えてもらいたいと思います。そろそろ、待つだけではなく自分から動くときが、殻を破ってみるときが来たのではないか、と。

前回ご紹介したスポレートの語学学校では、もうエリーザもフィリッポも働いていません。わたしとエリーザが、年齢を超えて友人になったのは、二人とも、外国語学習や教育にとても関心があり、勉強大好き・勉強ざんまいのsecchionaだったからです。エリーザの新しい学校はArtelinguaです。勉強・仕事熱心な彼女の人柄からも、前の学校で彼女の生徒たちが書いた感想からも、いいイタリア語の先生であることを確信しています。また、学校やコースについて、新しく分かったら、記事にするつもりでいます。



大きいチョコの卵から素晴らしいプレゼントが出てくるのは
嬉しいですね、わくわく~
復活祭で皆さんがこうして会われるのは素敵ですね。
殻を破るってそういう時期がありますね、動きをつけないと
わからないこともありますね、先ず進んでみることなんですねぇ。
チョコレートの中にプレゼントですか~。
なるほど、卵ですね。
それにしても大きなチョコレートですね。
キティちゃんのほうは赤と青の袋の中にチョコレートの卵が入っているんでしょうか。
脳の眠っている部分をもっと使いたいですよ。
新しい仕事を覚えるのに四苦八苦です。
以前、右利きの人が左手をなるべく使うようにすると右脳が活性化して頭が良くなるような話を聞いて、1ヶ月ぐらい実践したんですけど、そのうち飽きてしまいました(苦笑)
凸d(^ー^)pochi

キティちゃんのチョコにはキティちゃんが入っているんですか?
ショーウィンドーなどを眺めるだけで満足していたけれど、もし来年もイタリアにいたら自分のためにひとつ買ってみようかな?
新しい仕事を覚えるのは大変ですよね。でも、覚えることが多いほうが、脳が活性化されると聞いたような気がします。頑張ってくださいね!応援のポチをありがとうございます。
それとアッシジに行かれたのですね。ちょっと懐かしいです。なおこさんのブログに伺うと又イタリアに行きたくなってしまいます(^^)。
いつかまたぜひイタリアにいらしてくださいね。旅の楽しみがあると、毎日の生活に張り合いも出ますよね♪