2012年 05月 25日
空を飛ぶには
Voglio ringraziarti, Signore per il dono della vita; ho letto da qualche parte che gli uomini hanno un’ala soltanto: possono volare solo rimanendo abbracciati.
Don Tonino Bello
一人だけだと、何でも好きなように、早くできるように見えて、実は飛ぶ方向が定まらなくて、何かにぶち当たってしまう。だから互いに支え合い、一緒に生きる必要があるんですよ。何も夫婦に限らず、わたしたち修道士でも、他の修道士と、結婚していなくても、家族や友達と……
5月13日日曜日に、アッシジのサンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会のミサに参列したとき、印象に残った説教の言葉です。ちょうどその日、教会にひしめく信者たちの中に、結婚数十年を記念して祝う夫婦がいたようで、説教をした修道士は、その夫婦と、すべての夫婦に考えてもらいたいと言いながら、心に残る祝辞と戒めを贈ってくれました。
最近は愛が他のものと混同されがちだけれども、単に「好きだ」という思いが高まっているときだけ、「相手に何でもしてあげたい」と思うときだけ、一緒にいたり優しくしたりすることが愛ではなく、そういう気持ちが起こりにくいときでも、相手を思って、自分の時間や手間、愛情を惜しまないことが大切なのだ。「役に立つから、自分に何かが返ってくるから」というだけの理由で一緒にいるのも、それは本当の愛ではないのであって、「何のためにこんなことを」と思うときでも、つらいときでも、相手のために、時間を心を、そして手間を惜しまないこと、それが愛なのだ。
一つしか翼のない人間同士が空を飛び、上を目指して飛び続けていくには、一人ではなく二人で寄り添う必要があり、教会で式を挙げると、その夫婦のつながりは、二人の存在や社会との関わりを通して、神の愛を伝えていく、実現していく光となり、また、時に一緒にいるのが難しい、そんなときでも、神自身が、二人の絆を支えるかすがいになってくれるのだ。
人間は翼を一つしか持たない天使だというその言葉を、修道士はドン・トニーノ・ベッロからの引用だと言っていました。
この日は天気がよくて、教会の駐車場前には、鮮やかに美しい色のバラがたくさん咲いていました。
↓のお写真どれも素晴らしいものばかりですね、近くにあのような素敵な
眺めがあるなんていいですね。
おお~私こそ、この説教を聞かなければと思いますわぁ。
夫に対してもっともっと~
子供達には出来るのになぁ…
いいお話をありがとうございます。
人を大切に、自分を大切に、物を大切に。それぞれに、活き活きと生かされる関係にありたいものです。
先日アシッジのサン・フランチェスコ教会の売店で、エリオ・チオル写真集を探しましたがスペイン語版しかないとのことでした。なおこさん見られたことありますか?
サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会は、11時半からのミサの説教がすばらしいことが多いと、最近知って3週連続通っていたら、3週目は違う修道士の方が説教を担当していました。11時半からのミサに出ると、1時からの大家族での昼食に遅れてしまうので、いつもは行けないのが、とても残念です。
その写真家の名前は聞いたことがなかったのですが、すてきな写真を数多く撮られているようですね。サンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会には大きな書店が二つ併設されていて、アッシジ関係の書籍も多いので、この二つのどちらかには、見つかるかもしれません。