2012年 05月 29日
イタリア、エミーリア地震速報
![イタリア、エミーリア地震速報_f0234936_6491613.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201205/30/36/f0234936_6491613.jpg)
エミーリア地方と言っても、具体的にどのあたりかが分かりにくい方が多いと思いますので、このリンク先のページと上の地図を参考にしてください。この地図は、地震のあった地域からの連絡に基づいて作成された地震分布図で、緑色の部分で強い揺れが、薄緑色の部分でいくばくかの損害をもたらす揺れが、確認されています。赤い星印は震源地を示しています。
震源地が前回のフェッラーラ(Ferrara)からモデナ(Modena)に移り、周囲の市町村でも、20日の地震ですでに打撃を受けた建物が、今朝の地震で、たとえばマンドヴァなどでも、崩壊しています。ニュースや新聞記事によると、今回の地震では、広い範囲にわたって震動があり、オーストリア・ピエモンテ・マルケ・フィレンツェ・ウンブリアでも揺れがあったとのことです。わたしはまったく地震に気づかず、昼のニュースで、「ウンブリアでも地震の揺れが観測された」と聞いて驚いたのですが、ペルージャの鉄道駅前にあるウンブリア州庁の最上階、7階で働く夫は、朝9時の地震の揺れを感じたそうです。
犠牲者も出て、倒壊した建物も多く、自宅に戻れない人が1万人以上いる上に、まだ余震が続いているとあって、一刻も早く地震が収まり、これ以上被害が出ないことを祈るばかりなのですが、今後、イタリアへの旅行や滞在を予定されている方、あるいはイタリアにお住まいのご家族やご友人のいる方、さらに、イタリアに滞在されているけれど、まだイタリア語は難しいという方のために、今後のエミーリア地方における地震の予測について、今日各局のニュースや報道番組で聞いて、分かる範囲でご紹介したいと思います。
今後、地震がどのくらいの頻度で、いつまで、どれだけの範囲にわたって起こるかという予測は難しく、かつ、学者やテレビ局によって、情報もまちまちですが、要点をまとめると以下のようになります。
・すでに被害を受けたエミーリア地方の次の県、レッジョ・エミーリア、モデナ、ボローニャ・フェッラーラでは、今後も、少なくとも数十日間にわたって、余震が続く恐れがある。地震の強度は徐々に収束していく傾向にあるはずだけれども、今回のように強い地震がさらに起こる可能性も否定できない。
⇒ 実際、今日の地震にしても、新たな地震という学者もいれば、先の地震の余震と考える学者もいるようです。また歴史的に、この地区で地震が起こると、いつまでも長引く傾向があり、過去には数か月、最長では2年間(別の局によると4年間)地震が続いたという記録もあるそうです。
・強い揺れがまたいつ起こるか、またその強度は予測できないけれども、すでに打撃を受けた建物は崩壊しやすいので、できるだけ近寄らないこと、万一入ったとしても、すぐに外に出ること。
・今回の地震は、アッペンニーニ山脈のパダーナ平野と接する部分が、長期にわたって、少しずつ平野側、アドリア海岸側にせり出し続け、そのひずみで起こったらしい。今回、震源地がフェッラーラからモデナに移ったこと、また、1997年のウンブリア州の地震が長期にわたり、震源地がアッシジ・フォリンニョ・スポレート(互いに数十kmの距離があります)と移ったことを考えると、今後も震源地が移動することが予想される。
震源地近くに住む日本の方のツイートを通して知ったのですが、イタリアでは日本と違って、地震速報がなく、長い間、かなり不安な思いで過ごされたようです。同じくツイートを通して、その後、昼のテレビニュースで、地震のために、ボローニャ駅で列車が停車して、いつ発車するか分からないと人々がとまどっている様子も知りました。一部地域では、一時、電話連絡もつかず、道路の交通も遮断されたそうです。こういう状態ですから、これからしばらくの間は、これまでの地震で被害を受けた町や震源地に近い町、ボローニャ・フェッラーラ・モデナ・マントヴァなどの旅行はできるだけ避けた方が無難ではないかと思います。
以上、イタリアから、地震の被害や今後の予測を心配される皆さんに、必要と思われる情報をお届けしました。
LINK
- Ansa – Terremoto nel modenese, forse una nuova faglia (29/5/2012 11:42)
- la Repubblica.it – Diretta. Terremoto, scossa di 5,8 al Nord. Almeno 16 vittime, un solo disperso (29/5/2012 21:31)
- Il Post – Terremoto in Emilia, la giornata (29/5/2012)
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ニュースで見て驚いています、被害がひろがらないようにと
祈るばかりです、そちらは地震速報がないのですね。
こうしてなおこさんがお知らせされると、皆さん良くわかられて
的確な情報になりますね。
お知り合いの方がいると、やはり心配ですよね。ボローニャ市やその近郊でも、一部、建物の崩壊が起こり、住民が避難を余儀なくされた地域もあるようです。ボローニャで停車した列車も、その後無事に通常通り運行し始めたようです。ウンブリアは震源地からかなり遠いので、被害や鉄道・バスへの影響はないのですが、震源地に近い交通機関には影響が出ているかもしれません。今回の地震では、この地方がもともと地震が起こることがまれであり、かつ、起こってもそれほど強い地震ではない地域だったために、従来は耐震性の建築が義務づけられていなかったために、その当時に建てられた多くの建築物が崩れたようです。ただし、法律が変わって、耐震性が必要とされるようになってから最近になって建てられたのに、崩壊して被害者を出したという建造物も多く、昨日の報道番組では、しばしばその問題に触れていました。
地震の強度が弱まっていき、これ以上の被害が出ないように、わたしも祈っています。
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長い活動期でないことを願うばかりですが日本でも再調査が行われたように断層帯や液状化の起こりそうな場所の特定などの情報も今後発表されるといいですね。
イタリアも火山脈があって地震は時々あるんでしょうけど、大きい地震はやっぱり怖いですよね。
日本も大震災以降、変な天気や気象現象が続いてますし、地球は大丈夫なのかな?と心配になってしまいます。
大自然の良さと恵みを大切にしていきたいですね。
凸d(^ー^)pochi
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石造りの建物は丈夫そうに見えますが、倒壊したときの被害は逆に大きんじゃないかと思います。
とにかくしばらく余震が続くと思われますので、御怪我のないようにお祈りしております。
鍵コメントの投稿は、わたしが「公開」のボタンを押しても、わたしと(もしエキサイトブログを持つ人であれば)本人にしか見えないような設定になっているようです。せっかくの投稿に鍵がかかったのは残念ですが、わたしには一切手間はかかっていませんよ。
ありがとうございます。車の保険の更新の必要や、前夜の夫の合唱団のコンサートで慌しくしていて、何だか実感がないのですが、いよいよ出発が間際になりました。