2012年 06月 19日
楽し美し空の旅
わたしが購入したのは、アリタリア航空、AZ7303便の航空券だったのですが、この便はコードシェア便らしく、エール・フランスによって運行されていました。三つ並んだ席のうち窓際にわたしが座り、右隣に座る二人も、それぞれ一人旅のようです。というのは、同じ並びの一番右に座っている人がパイロットの制服を着ていたからです。
飛行機が離陸するまで、しばらく時間があったので、右隣の人に、「イタリアには、休暇で行くんですか。」と、フランス語で尋ねました。ラフなポロシャツから、旅行だろうと推測したからです。
話しているうちに、なんとこのフランスの方が、旅行で2週間スペッロ(Spello)に滞在する予定だと分かりました。スペッロはペルージャから南東へ約30km進んだところにある、小さな美しい村で、これまでにも何度がご紹介したことがあります。
フィウミチーノ空港でレンタカーを予約しているので、周囲を2週間訪ねるつもりだ、ウンブリア州は初めてだ、どこか訪ねるのにいいところはないかと聞かれたので、トラジメーノ湖やアッシジ、トレーヴィがおすすめだと答えました。途中から、より正確な旅行情報をということで、言語はフランス語から英語に切り替わりました。
トラジメーノ湖はイタリア中部で最も大きい湖(イタリア全土では4番目)なので、ひょっとしたら飛行機から見えるかもしれませんよと言っていたら、飛行機がローマに近づいた頃、それらしい湖が左手に見えました。
Google mapsで確認すると、先の湖はトラジメーノ湖、そのしばらく後に見えたこの湖はボルセーナ湖ではないかと思われます。
次に見えた、この山に囲まれた湖は、地理から言っても形を見ても、ヴィーコ湖に間違いないと思います。
機内から最後に見えたこちらの湖は、フィウミチーノ空港に最も近いブラッチャーノ湖です。
というのも、先の写真で、湖の手前に、三角錐の大きなお城が写っていて、これが、ブラッチャーノ城だと分かるからです。3年前の夏に、新婚旅行に旅立つ義弟夫婦をフィウミチーノ空港まで車で送ったあと、夫と二人で、周囲の湖をいくつか訪ねたのですが、上の写真はそのときに撮影したものです。
まもなく飛行機は、無事にローマのフィウミチーノ空港に着陸しました。飛行中は眠たい人もいるだろうからと、おしゃべりは控えていたのですが、着陸してから、ようやく飛行機から出られるまでの間に、同じ列に座っていたパイロットの方とおしゃべりしました。「これから飛行機の操縦をされるんですか。」と尋ねると、「そうです。オルビアからキエフまで飛行機を操縦するんです。」という返事があったのですが、そのあと、このフランス人パイロットの方が、日本語で、「あなたは日本人ですか。」と、わたしに尋ねたので、びっくりしました。「日本人は皆親切だし、日本が大好き。」と言い、「妻が日本人なので、日本語を勉強したんです。」というその言葉が、冗談か本当かをはかりかねながら、「フランスの方も皆親切ですよ。」と言うと、パイロットの方も、わたしの隣に座っていた方も、共にフランス人でありながら、「いやいや、フランス人は不親切ですよ。」と、口をそろえて言いました。この二人にせよ、ステイ先の家族にせよ、語学学校の人にせよ、町で出会った人にせよ、わたしがパリで出会った人には、親切な方が多かったのですが、フランスの人自身にも、「フランス人は不親切だ」と認識している人がいるのだと、驚きました。
10分遅れにパリの空港を発った飛行機は、ほぼ定刻にローマに到着したのですが、そのあと預けていたスーツケースが出てくるまで、しばらく待たねばならず、夫に出会うことができたのは、12時20分過ぎた頃のことでした。「30分以内なら無料」という空港の駐車場に、飛行機の到着時刻の30分前から駐車していた夫が、たった1時間の駐車時間なのに、9ユーロも払わなければいけなかったので、驚きました。
何はともあれ、無事に空の旅を終え、夫に久しぶりに会えて、うれしかったです。ちなみに、最近イベリア航空には問題が多いらしく、義弟の奥さんやその姉妹がエクアドルの人なので、帰国によく利用するのですが、この春、彼女たちが利用した際に、マドリードからローマへの便が、4時間遅れて到着したり、荷物が紛失して、数時間後にようやく見つかったりしています。今回利用したアリタリア、エール・フランスの便が、定刻どおりに問題なく到着したことに、感謝しなければいけないかもしれません。
空の旅は素晴らしいです。
隣の人と会話できるのも嬉しいひとときですね。
飛行機が苦手な私は地上作戦で徘徊中です。(^^)/
クロちゃんが地上の高山の上から見られる景色も、ご自分の車と足で長い間訪ねたあとということもあって、本当に美しいですよね。
ご旅行お疲れ様でした。
飛行機から見下ろす湖などの景色も良いですが、偶然乗り合わせた隣りの人との会話とか、旅らしくって良いですね。
○○人は△△だ、とか先入観を持ってしまってはいけないんでしょうけど、イメージにとらわれてはいけないですね。
凸d(^ー^)pochi!
私は数回しか飛行機に乗ったことがありませんが成田空港から約30Kmの距離に住んでいるので太平洋側を飛行する時は見覚えのある景色が見え、反対を飛行している時は利根川や霞ヶ浦が見えて他にも探したりして盛り上がったことあります。
ともあれ、フランス滞在を存分に楽しまれてよかったですね。
ある程度の先入観があると、旅の予備知識としては役立ちますが、いつまでもそれにとらわれていてはだめで、自分が出会った人たちの印象などを通じて、先入観から脱していけたらいいのではないかと思います。応援のポチをありがとうございます!
楽しい滞在になってなによりです。さすがなお子さん、フランス語も会話が出来るレヴェルになるとは・・・。
確かに私もフランスで不親切な人に会ったこと無いんですよね、特に。少しぐらい不親切な人はどこにでもいるので、わざわざ記憶に残る不愉快な人はいなかったです、幸い。
それでもフランス人の友人たちはみんな、いや、フランス人はみんな不親切で申し訳ないって。そう言ってる友人はとっても親切なんですけど・・・。不思議。
家の4人姉妹も、英語圏やスペイン圏に留学経験があって、英語やスペイン語が流暢に話せるそうです。パリもフランス社会も、世界化の波にもまれて、変貌しつつあるようです。
イタリア人の友人たちと前回伊仏国境近くにある山を訪ねたとき、「フランス南部の人たちは親切だ。不親切なのはパリだけか。」と言っていたのですが、そのへんは、隣国のライバル意識もあるのかもしれません。わたしも、パリやフランスの人には不親切な人が多いのかと思ったら、優しい人の方が圧倒的に多かったので、うれしい驚きでした。優しい人は、他の人ももっと優しくあってほしいと、基準が高いからでしょうか?
お隣の方、スペッロに滞在されるんですね~。
私たちは4泊Bettoneのアグリに滞在しながら、
中3日周辺を観光しようと思ってるのですが
(ペルージャ・アッシジは私もダンナも行ったことありなので今回はなし)
私希望でグッビオ、ダンナ希望でトーディ、あと1日は・・・で迷っていて
今のところスペッロにしようと思っています!
本当は1日に1か所でなくてもよいくらい小さい町なのですが
いかんせん子連れなので、半日で無理なく(苦笑)
半日はアグリのプールで遊びたいと思います・・・
私が20年近く前に行ったパリでは、正直あまり親切なパリ人には出会わなかったんです・・・
優しかったのは移民の人とか、同じくパリ観光に来ていたフランス人でした。
当時は大学4年生でフランス語をしていたため(今ではゼロに近いです・爆)
旅行会話はなんとかできたのですが、いや~冷たく感じてかなり緊張しっぱなしでした。
今行くとまた違うのかもしれませんね!いつかまたもう一度行きたい都市です。
パリの人も、自分たち自身が海外を旅することが多くなって、外国の人への対応が変わってきたのかもしれませんね。