2012年 06月 22日
セーヌの橋に誓う愛

周囲を散歩して、大聖堂をさまざまな角度から眺めてみました。セーヌ川を渡って、再びシテ島に戻ろうとしたとき、橋いっぱいに、愛を誓う南京錠が取りつけられているのを見て、びっくりしました。

数年前、イタリアで小説と映画を通じて、若い恋人たちの間に一気に広まった愛の誓いの南京錠は、もともとそのヒロインと主人公が、ローマのこのミルヴィオ橋に、錠を取りつけ、永遠の愛を誓ったことに端を発しています。(下記リンク参照)

イタリアでは、本家ミルヴィオ橋だけではなく、チンクエ・テッレの愛の小道にも、この愛の南京錠が飾られていて、誓いを何らかの形で残したいという思いの普遍性を感じたのですが、パリでも見かけるとは思わなかったので、驚きました。今回、記事を書くにあたって、インターネットで検索すると、このブームは日本にも届いているようで、改めて文化の地球規模化を思いました。

橋を飾る錠たちは、色も形も、書かれた言葉もさまざまです。外国からパリを訪ねた恋人どうしが残したらしい錠もあります。中に時々、二人の名前と日付が活字で彫り刻まれているものもあって、「愛の南京錠への名前や日付の彫り込み」が、すでに商売として定着している国もあるのかなと、興味深かったです。
語学学校の授業中に、フランスでは離婚率がとても高いと聞きました。この錠をここに残したときの気持ちを、どうか皆がいつまでも忘れずに、いろいろあっても、どうか荒波を乗り越えて、末永く幸せに暮らせますように、と思いました。そう言えば、フランス語の最後の授業の日には、「なぜ結婚するのか」、「愛と情熱の違い」などについて、世界各国の生徒たちが自分の思うところを述べたのですが、国によって、あるいは人によって、いろいろと考え方が違うので、おもしろかったです。
LINK
- チンクエ・テッレを歩く3 愛の小道 / Via dell’Amore, Cinque Terre (11/7/2010)
*愛の誓いの南京錠ブームの発端になった小説と映画をご紹介。映画で、南京錠を橋に取りつける場面へのリンクあり。
- 空を飛ぶには / Angeli con un’ala soltanto (25/5/2012)
記事本文から引用 ~ 最近は愛が他のものと混同されがちだけれども、単に「好きだ」という思いが高まっているときだけ、「相手に何でもしてあげたい」と思うときだけ、一緒にいたり優しくしたりすることが愛ではなく、そういう気持ちが起こりにくいときでも、相手を思って、自分の時間や手間、愛情を惜しまないことが大切なのだ。


遠目に見ると日本の神社の絵馬みたいに見えますけど、南京錠なんですね。
これって外すとなると大変だと思うんですけど・・・パリは心が広いのでしょうかね。観光の名物になっているのかもしれませんが。
日本でも密かに南京錠がかけられているのでしょうか。橋を歩いて通る時には探してみます。
凸d(^ー^)pochi!
応援のポチをありがとうございます!
イタリアのどこかでも撤去していませんでしたっけ?よくは覚えていませんが…。しかし傍迷惑な愛の誓いですねえ(笑)。
ところでまたまた語学学習のことなんですけど、そうそう!文書作成の書式や言葉遣いが大変でした。イタリア人の友達も「文書作成の書式が苦手!」とボヤいていました。毎回ウンウン唸っています(笑)。
愛を誓うことはどこのお国の人でもされるのですね。
絵馬やお札を神社に奉納するのも同じようなことでしょうかぁ。
南京錠をかけるのは日本でもどこかでされてたのかなぁ?
人の思いは今も変わりませんね。
いつもありがとうございます。
公の文書の書式や言葉づかいは、どの役所でどういう内容かにもよると思うのですが、「しちめんどうくさく、意味難解で、市民や移民をいたずらに悩ませ困らせるものだ」と、シエナ外国人大学の学長が著書の中で、薬などの使用説明書のイタリア語と共に、激しく非難しています。用語や文体が特殊なんですよね。