2012年 09月 29日
秋色の花市

オレンジ色と形がきれいで、一目惚れしたのですが、どうしてもほしくなったのは、やはり日本を懐かしむ気持ちからです。ホオズキというと、すぐに母方の祖父母の家を思い出します。ホオズキが色づく夏は、毎年帰省して、祖父母の家で過ごしたからでしょうか。

ホオズキは、毎年、春と秋に催されるリッチョーネ(Riccione)の花市、Giardini d’Autoreで購入しました。土曜の晩、セ二ガッリアのパン祭りのあともアドリア海岸に残るため、はるか北方のリミニの友人宅まで行って泊まったのは、この花市を訪ねるためだったのです。

この日の朝、フランコはブラックベリー狩りに出かけましたが、マヌエーラはわたしたちと一緒に花市に来ました。花市には、工房、Artigianateの店も出ていました。ロマーニャ伝統のデザインを、17世紀から伝わる技法を用いて、布に施した美しい布製品が並んでいます。

盆栽の紅葉も、ほんのりと赤くなっていて、秋らしいいい雰囲気を出しています。70ユーロという値段に驚いたのですが、日本でも、盆栽はこんなに値が張るのでしょうか。

今回、特にいいなと思ったのは、果物の若木を売る店の展示です。さまざまな品種のリンゴやブドウ、梨を、こんなふうに名前と共にきれいに飾ってありました。実りの秋だからこそ、できることです。幸水も豊水もあって、日本の梨が恋しいわたしには、うれしかったのですが、残念ながら、市には日本の梨の木は持ってきていませんでした。トスカーナの店には、二十世紀もあるということなので、いつか若木を買いに、店を訪ねようと思っています。

昨年、芸術的作品で目を喜ばせてくれたカボチャ友の会は、今年は、展示内容がざっとしていました。それでも、色とりどりで、大きさもさまざまのカボチャたちは、見ごたえがあります。

こんなふうに、いろんなおいしいものを売る店もあります。

水辺に生える葦(canna)を使って、おじさんが作り出す水鳥たちを、子供たちがうれしそうに、手に取って眺めています。自然の生物の形を、木や葦を使って作り上げるというのが、すてきだと思います。

庭を居心地のいい、楽しい空間にしてくれる飾りは、他にもたくさんあります。

睡蓮などの水生植物を扱うこの店は、毎度のおなじみですが、毎回、花や置き物の色や形、配置を、以前とは違う形で、けれど上手に工夫して、訪ねる人が、見て楽しめるようになっています。

テーブルの上には、遠い異国の珍しい果物がたくさん並んでいます。こういう不思議な果実がなる植物を売る店もありました。

唐辛子(peperoncino)も、びっくりするほど、いろんな色や形のものが、並んでいます。

アイデアがおもしろい、もらおうかなと思ったのは、右手の木にかけられた鏡です。七つの太い筒の底に、鏡を貼って、花の形に並べてあります。

白やピンクのコスモスの鉢植えもあって、わたしはピンクのコスモスが買いたかったのですが、「種から簡単に育つんだから、鉢を買うより、春に種をまくように」と、夫から禁止令が出ました。いえ、ダイソンの掃除機やタワー型扇風機も、夫に買うなと言われつつ買っています(でも懐をはたいたのはわたしです)から、反対されたからと言って、従わなければいけないというわけでもないのですが、今回はあきらめました。

会場には、ロバ(asino)もいて、草をやると、うれしそうに食べていました。花市の会場内では、ピアディーナやライスサラダを買って、食べることができます。わたしたちも、正午過ぎに、花市に店を出していたシモーナと、会場内で昼食をすませました。夫が食べたピアディーナはおいしかったそうですが、わたしたちの食べたライスサラダの味は今ひとつで、シモーナは「こうするとおいしい」と言って、マヨネーズをたっぷりかけ、ごはんと混ぜ合わせて食べていました。
昼食後は、まだしばらく花市の会場を回って、目をつけておいた鉢を買い、それから、寄り道しながら、ペルージャへと戻りました。


おはようございます。
花市楽しそうですね~お花だけではなくて出店があって
素敵ですねぇ~
懐かしいホオズキ良く遊びました、これはとてもきれいですね。
美味しいものから苗木、そしてロバさんもいて何て素敵なんでしょう。
いつもなおこさんの行かれる所が楽しくて素敵で
一緒に回ってるような気分になれます、ありがとうございます~
いや〜ん、何ですか、この市!花の市はどんなにブラブラしていても飽きませんよね。写真にもあるように、美味しいものも売ってるし、手工芸品もあるし、このような市では私も時間を忘れて回ります。ついでに何もかも忘れて散在したいのですが、そうもいかず…。最近は沢山買い込むのは怖いので、わざとお金を余り持たずに行きます。うちのベランダも桃も藤も葉が落ちそろそろ冬支度。何か秋の彩りを揃えようと思っていたところです。
ほおずきは私も同居の祖母との思い出がありますよ。いい植木ですよね〜。
ありがとうございます。ムームーさんの行かれる湖やお店もすてきですよね。いつかイタリアか日本で、一緒にお散歩しましょうね♪

私だったらあれもこれも見て回り、半日くらいは優に過ごせそうです(^^)
それにしても、ハート型のほうずきは、色が鮮やかでホントに可愛らしい♪観賞しているだけでも、嬉しくなりますね^^
果物の若木の展示も見事ですが、日本の梨の木は売ってなかったのですね、残念!!私もいつもこの時期は日本の梨が恋しくなります(*^^*)
実はうちの近所に住む夫の親戚の家にも日本の梨の木があるそうですから、若木を植えれば、育ってくれるだろうと思います。店があるのはフィレンツェ県で、うちからは遠いのですが、やっぱり日本の梨はおいしいですよね。ぜひ店に行って、梨の木を購入するつもりでいます!

この花市、春しか行ったことがなかったので秋にも行ってみたいと思っていたのですが先週だったのですね。
私も日本の植物を家に置きたいと常々思っており、夏にスイスでほおずきを見かけてからはずっとほおずきが欲しいなと考えていましたが、まさかイタリアで売られているとは思いもしませんでした。もみじは種を蒔いてみたものの、芽が出ませんでした。
梨、私も大好きなのですが、残念ながらこの辺りでは売られているのも木が植えられている家も見たことがありません。ジューシーな日本の梨が恋しいです。
ホオズキ、探してみたら、ご近所の店で見つかるかもしれませんよ。やや酸性の土が必要ということですが、困るくらいに繁殖しがちだそうです。