2012年 10月 01日
アッシジと満月
空に雲の多い日で、
夕食のあと、要塞、Rocca Maggioreへと向かう坂道を上っていると、
月が雲の間に隠れたり、顔を出したり。
でも、そのおかげで、月の光の明るさをいっそう感じ、月が姿を現すたびに、うれしい気持ちになることができました。
この日は帰宅してから、すでに始まっていた『Ulisse』を見ました。この日は満月だからか、月を特集していたのですが、月が毎年、約4センチずつ地球から遠ざかりつつあると知って驚きました。阿倍仲麻呂や在原業平の眺めた月は、今よりもずっと大きく、より輝いて見えたことでしょう。
番組では、人類初の月面着陸が達成されるまでの経緯も放送したのですが、実は、途中で重大な問題がいくつも発生して、失敗や死の可能性も高かったのに、機知と英断で、みごとに月面着陸を成し遂げたのだということを、わたしも夫も初めて知りました。
ちょうど最近、読みかけたまま中断していた聖フランチェスコの伝記を、再び寝しなに読み始めました。フランス語の勉強をしようと、『星の王子さま』を原書で読み始めたので、読みさしたままになり、それを忘れて、他の小説を読んでいたのです。今読んでいるところでは、聖人が修道会の運営をめぐって、他の修道士の反対や教会内の一部勢力による非難に遭い、悩み苦しむ日々を送っています。伝記の筆者が、「これは偉大な聖人となるフランチェスコに、神が与えた試練であり、この試練を通じて、後の至福に至るのだ」(うろ覚えです)と、一言添えてあって、月面着陸にしても、聖フランチェスコの人生にしても、何でも、だれでも、最初から何もかもうまく行くものではなくて、苦難に遭いながら、それを乗り越えるのであり、だからこそ、偉業が、その人生がすばらしいのだと、感じました。
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Ulisse、私も見ましたよ。理系の勉強って、学生時代はあんまり好きじゃなかったんですけど、年とともにすごく興味が湧いてきています。今なら化学だって絶対楽しいと思うのに〜〜。
地咲きのシクラメンって、優しい香りなのに、ハッキリと匂いますよね。うちのベランダにも原種のが今咲き誇っています。
趣きがありますね~~
ちょっぴりドラキュラが出てきそうですけれど。
ステキな景色ですね~
そう言えば、友人の通う教会の神父さまは、イタリア人です。
カトリック・ミラノ外国宣教会の神父さまらしいです。
イタリアにおける信仰の深さには、深い関心を覚えます。
翻訳物を読むのは時間もかかるし、読み取れないところのあり完読に心掛けないと途中でやめてしまいます。原書で読まれることは、幸せなことですね。
雲に覆われた中から真ん丸月さんがのぞいて嬉しかったです、でも
また雲に覆われました。
以前、電車の中から月が湖面を照らしていた時は、昔の人も
こうして眺めて一句詠んだのかなって感激しました。
なおこさんも阿倍仲麻呂や在原業平の眺めた月の事を思われたのですねぇ~
この建築のもとで見る満月は感激ですねぇ~
素敵です、見せていただいて嬉しい~
『Ulisse』、わたしもこの晩は月特集とあって楽しみにしていたのですが、帰宅が遅くなったので、途中から見ました。科学を難しいものではなく、毎日の暮らしや歴史との関わりでとらえてあって、いいですよね。シクラメンがベランダにあるんですね。色鮮やかで香りもよくて、毎日ご覧になるのが楽しみですね!
なおこさんのように、日本人の感性や日本語の美しさを十分大事になさっている方が海外で日本ファンを増やしてくださると頼もしいです。
日本にイタリアの教会からいらしている神父さんがいるんですね! イタリアでも教会離れが進んでいますが、うちの夫の家族は、亡き伯父が司祭だったこともあり、とりわけ信仰心に厚いのですが、日本でも仏教や神教、キリスト教の敬虔な信者の方が大勢いらっしゃるように思います。
フランス語はまだ勉強し始めたばかりなので(ただ今、怠け中…)、『星の王子さま』を何とか読み終えて、理解はできたように思えるのは、すでに日本語やイタリア語で、何度も何度も読んで、内容をよく知っているからです。ただ、日本語やイタリア語だとすらすら読むので気に留めなかった文で、フランス語では苦労しながら読むので、じっくり読んで、ああ、これはいいなと思えた箇所がいくつかありました。良書は何度読んでも発見がありますね。フランス語はイタリア語と書き言葉は共通項も多いので、会話や『星の王子さま』ではとても苦労するのですが、新聞のニュース記事はさっと読んで内容が把握できます。不思議なものです。
仲麻呂が遠い異郷の地で、祖国で見た月を思って歌った古歌は、よく心に浮かびます。わたしも、イタリアで、満月に限らず、月を見ながら、同じ気持ちになることが多いからです。ああ、この月は、かつて日本で眺めた月と同じ月なんだ。今も月は、夜になると、あの懐かしい場所を、かつてと同じように照らしているのかしら。業平の「月やあらぬ」の歌は、かつての恋人を思う気持ちがあふれていて、イタリアでも日本でもよく教えたのですが、わたしの好きな和歌の一つです。
アッシジで眺める名月、とってもきれいで、わたしもうれしかったです。ムームーさんと感激を共有できて、うれしいです♪