2012年 10月 12日
ヨーロッパ最大のオリーブ
高さ、約15メートル。幹の円周は、7.2メートル。
四方に伸びる枝と、その枝を包む葉を含めると、その直径は、30メートル。
この巨木から、かつてはなんと年に1200kgものオリーブを収穫することができ、そのオリーブから150kgのオリーブオイルを得ることができたそうです。現在は、木の剪定を、大木の命を守ることを優先して、行っているため、これほどの収穫はもうないと、木の傍らに立つ看板に、書いてあります。
同じ看板には、この木の樹齢は1400年とも、2000年とも推定されているとありますが、巨木のある町のサイトには、この推定は誤りで、木の樹齢は、実際は約千年だろうということです。
このオリーブの樹齢の推定をめぐっては、諸説あるのですが、町が約千年説を支持するのは、この付近で、ベネディクト派修道会のファルファ修道院(上の写真、下記リンク参照)の修道士たちが、大がかりな開拓作業を行ったのが、ちょうど紀元千年頃であろうと考えられているからです。
この日、昨年の10月18日、わたしたちは、朝からずっと歩いたあと、この大きな大きなオリーブの木の下で、昼食のパニーノを食べました。
と言うのも、それは聖フランチェスコの足跡をたどって、リエーティからローマを目指して歩く巡礼の旅の3日目で、この朝、修道院のあるファルファを出発したわたしたちは、巡礼路がこのオリーブの巨木のそばを通ると知って、木の下で昼食を取ることに決めていたからです。
修道院のあるファルファも、オリーブの巨木のあるカンネートも、どちらもリエーティ県のファーラ・イン・サビーナ町に属する村です。修道院を出発してすぐに道を間違えたり、寄り道をしたりしたこともあり、ようやくこのカンネート(Canneto)の村が見えてきたのは、もう午後2時を過ぎた頃でした。
オリーブは、カンネートの中心街からは少しはずれたところにあるのですが、先の写真に見える丘の上の中心街にも、オリーブの巨木(l’Ulivone、l’Olivoneとも)の方向を記した看板が、立っています。伊英西仏独の4か国語で、「ヨーロッパ最大のオリーブ」と説明した、この茶色の看板の矢印に従い、道に不安なときは村人に尋ねて、進んでいくうちに、こちらの通り、Via dell’Olivone(直訳すると、「オリーブの巨木通り」)にやって来ました。
ようやくl’Olivoneにたどり着いたときには、午後2時半を過ぎています。
苦労の末にめぐり会えた、オリーブの威容に感動しながらも、
皆、疲れた上に、おなかを空かせていたので、すぐにパニーノをほおばり始めました。
大きな大きなオリーブの木かげで、木に向かって座り、そのみごとな幹や枝ぶりや、上から降りそそぐ葉の茂みをめでながら、昼食を済ませ、食事のあとも、木を愛でながら、しばらく休みました。
大きなオリーブの木の下で
あなたとわたし
それから、巨木に感謝と別れを告げて、再び目的地に向かって、歩き始めました。
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L'Olivo più grande d'Europa
Altezza 15 m, circonferenza del tronco 7,2 m.
L'abbiamo trovato durante il pellegrinaggio da Rieti a Roma.
Quel giorno siamo partiti dall'Abbazia di Farfa alle 9.50
e abbiamo pranzato sotto l'Ulivone.
Fara in Sabina, Rieti 18/10/2011
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*そうです。今のところ、6日間巡礼の記録は最初の2日間だけで、このオリーブの巨木を訪ねた3日目以降は、まだ書けていません! いつか必ず忘れないうちに。
Sì, devo ancora raccontare il cammino dal terzo al sesto e ultimo giorno!
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樹齢1000年とか素晴らしいオリーブの木ですね、見事ですわぁ。
長い歴史を垣間見てきた逞しさと神秘さがありますね。
大きな木の下であなととわたし素敵!!
癒されますねぇ~♪
うわ~このオリーブなんて大きいんでしょう!幹も分かれていないし、神々しいお姿、きっと神が宿っているんでしょうね!
しめ縄を飾ってあげたいわ~
そうそう私がレースを織る時に使っているfusello、オリーブ製のものもあります。
オリーブの木の木材としての利用はあまり聞いたことがないのですが、そういう用途があるんですね。びっくりしました!