2012年 12月 03日
重要3000語で95%
現代イタリア語で使用されている単語は、約5万語あるけれども、それぞれの言葉の使用頻度には差がある。日常生活で使われている言葉を分析すると、その85パーセントは、最頻出の1000語で占められている。この1000語に次いでよく使われる単語、2000語が占める割合は10パーセントなので、結局は、この二つを合わせた基本重要語、3000語が、日常生活で使用される言葉の95パーセントを占め、残りの47000語はわずか5パーセントにしかあたらない。
このメモは、授業で使われたプリント集の表紙に書かれているのですが、
続いて、「全員に、新聞や雑誌に書かれていることを、すべて読むように勧める」とか、「詩で用いられている言葉は、日常生活で使われる言葉とは異なる」というメモもあるので、どうやら最初の授業時の記録のようです。
「多くの語彙を学ぶことは必要で、そのために、最上級クラスに通う君たちには、新聞や雑誌を隈なく読んでほしいけれど、その前に大切なのは、まず基本重要語である3000語を知ることだ。だから、これから授業で使う、ぼくらが作った教科書には、この3000語以外の語を含む文は、たとえ意義深い作家の文章でも、割愛してある。」
覚え書きや教科書の前書きから察するに、たぶんこういう話をされたのではないかと思います。そして、このとき、カテリーノフ先生がおっしゃったことで、書いたものは残っていないけれど、今も頭に残っている言葉があります。
「だから、辞書に載っている言葉の中には、毎日出会う言葉もあれば、1年に1度しか出会わない言葉もあり、さらには、一生に一度しか出会わないような言葉もあるんだよ。」
出会う言葉をやみくもに、すべて大切だと思って、覚えようとしても、人間の頭には限界があります。辞書では、見出しが大きい、あるいは色を変えてある言葉。参考書なら、太字になっていたり、大切な語彙としてまとめてあったりする言葉。そういう基本重要語に特に注意を払って、勉強することが肝要だと思います。
他の言語でも、基本重要語句が、日常生活に占める割合や数は違っても、特に大切で、真っ先に習得する必要がある言葉があることには、変わりがないはずです。最近、プリントの整理をしていて、思いがけず再発見した授業メモだったのですが、これを機に、今、フランス語を勉強するに当たっても、このことを念頭に置いておきたいと思いました。
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Un giorno il grande prof. Katerinov ha detto: "In italiano esistono le parole che incontrate ogni giorno, ma anche quelle che incontrate solo una volta all'anno e addirittura una volta nella vita..."
Il grande Katerin che mi chiamava Mangiagrammatica ci hanno insegnato anche che dobbiamo imparare bene prima di tutto le 3000 parole più usate che coprono il 95 per cento di quelle usate nella vita quotidiana, perché altre 47.000 parole invece occupano solo il 5 per cento." Ricorderò sempre questo insegnamento; mi aiuterà anche a studiare il francese in modo più efficace.
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私は文法をきちんとイタリア語で勉強していないので、簡単な文法用語がイタリア語で出てこなくて、またイタリア語で説明された時に頭に入りづらくて、困っています。日本語で書かれたイタリア語文法参考書には、なぜかきちんとイタリア語併記がされてないのですよね…。
初学者向けの学習辞書は、単語を重要度別に数段階に分けて、字の大きさや色を変え、アステリスクなどを利用しているので、勉強するとき、特に独学の場合には、何が大切かが分かりやすくなっています。高校で国語を教えていたときも、そういう工夫のある古語辞典を採用していたのですが、残念ながら、イタリア語では、この小学館の伊和辞典、英語と違って大辞典などを数冊そろえる必要もなく、一冊で一生使える優れものではありますが、学習者に対する配慮はいまひとつで、語彙は最重要2400語を大きい文字で記してあるだけです。それでも、ちゃんと区別がされているだけ、いいんですけれどね。
文法用語のイタリア語での説明は、またブログかメルマガの記事で取り上げてみますね。
それにしても、3000語で日常生活の95%とわかり、やろうと思えばできない範囲ではないとやる気がでてきました!英語では「○○必須単語3000語」といった本がたくさんあるのに、イタリア語は入門、旅行用がほとんどなので、どれがその3000語なのかはわかりませんが、とりあえず目に留まる文章からこつこつと覚えて行こうと思います。
ところで、なおこさん、美しい字を書かれますね。文字が柔らかくって、性格が表れている気がしました。
わたしはイタリアで学んだことがなく、カテリーノフ先生をここで初めて知りましたがロシア人のようなお名前ですね。そして、先生の名前が!エカテリーナの末裔みたいですね~。最初ジョークかと思いました。苗字も名前もあんまり変わりなくって(笑)
この3000語なんですが、記憶では、日常会話や日常耳にするニュースなどの話し言葉の膨大なコーパスから割り出したもので、ですから、たとえば日本の英語教材で、最重要5000語と謳ったりしているものとは、語の選択基準が違うと思います。この3000語の一覧があるのか、あればたとえばわたしが紹介してもいいのか、機会があれば、尋ねてみたいと思います。(つづく)
ありがとうございます。授業中耳に飛び込んできた言葉を書きうつしたものなので、慌てて書いた字ではありますが、後から見て何と書いたか分かるように、注意して書いていました。
カテリーノフ先生の名前は、わたしもペルージャに来て初めて知ったのですが、英語やフランス語に比べて、外国人に教えるための文法や教授法が確立していなかったイタリア語教育において、研究面でも教育面でも多大な業績を残された方です。名前、何だかかわいいですよね。日本のクラスメートの中にも、「カテリン」と仲間うちで、親しみを込めて呼んでいる人が時々いました。
確かに、相手がだんなさまで、うちで1対1となると、甘えも出ますよね。おとといは初めての日本語の授業があって、場所が遠く授業時間が遅いからと、夫が今日だけと運転につきそってくれました。クラスには、ぷーさんと同じで、奥さんは日本人だけれど、なかなか教えてもらうわけにもいかないのでと、授業に通うイタリア人男性もいて、夫もいい刺激を受けたようです。最初は教室の端に座っていたのですが、クラスの人数が奇数だったので、ペアで演習できるように、夫も呼び込みました。
一人で勉強すると、どうしても何らかの意味で偏りは出てくるんですよね。教材の選び方や身を置く環境にもよるのですが、わたしも、前にも書いたように、文学作品に偏りがちでした。頑張ってくださいね! わたしもフランス語の勉強に励みます!