イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

愛と許しと改悛と、昼ドラ大団円

 「愛を見つけたら、そのかけがえのない贈り物を、困難があっても、大切に守り続けなければいけない。」「許さなければ、いつまでも過去に縛られて、幸せな未来に向かって、歩み出すことができない。」「あなたたちが信じてくれたから、わたしは心を入れ替えて、正しい道を、未来への一歩を踏み出すことができたの。」

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Nora & Alexander, immagine presa dal sito, Julia Club

 しばらく前から、ごくたまに見て、気にはしていた昼の連続ドラマ、『La strada per la felicità』(日本語に訳すと、「幸せへの道」)。もともと、一人で家で食べる昼食や、アイロンがけ、洗濯物の片づけを、午後1時前に始まるRai3の教養番組、『Le Storie – diario italiano』の放映時間帯に合わせていました。イタリアの文化や社会問題などについて、各分野の専門家との対談が聴け、本の紹介もあって、興味深い上に、「イタリアに暮らす上で、これは知っておいた方がいい」と思えるような貴重な情報も多いからです。

 この教養番組の直後に、午後1時10分から始まっていたのが、この昼ドラです。食事や家事が終わらないので、チャンネルをそのままにして、しばらく見ることが、以前はたまにありました。かつては、悪役があまりにも利己的かつ非情で、残酷な言動や犯罪に、見ていられずに、すぐにチャンネルを変えることも多かったのですが、ドラマの中には、人間的で温かい登場人物や、時々問題を起こすけれども、仲のいい恋人どうしも多く、そういう人物たちの交流や成長を、ほほえましく思って、見ていました。

 それが、最近になって、悪役の筆頭であったアンナベルの娘、ノーラが、新しい主人公になってから、このドラマにはまってしまいました。以前は、冷酷な母と同様、あまりにも利己的で、自分の幸せのために、他人の信頼や幸せを踏みにじっていたノーラ。こんなにかわいい顔をしているのにと、わたしも見ながらいぶかっていたその彼女が、死の床にあった義兄の命を助けてほしいと、神に誓いを立てて祈り、その願いが聞き届けられて以来、豹変します。6年間を刑務所で過ごし、出所後は、過去の彼女を知る家族や知人の冷遇や不信にも負けず、ひたすら、正しいことをし、他人に優しく、自分の道を切り開こうと、努力し続けたノーラ。

 一時は、本当に独りぼっちだった彼女が、改心し、思いやりのある女性に生まれ変わったことで、最後には、家族と友人に祝福されて、最愛のアレクサンドルと結ばれます。

 偏見に満ちた目で見られ、扱われ、それでもけなげに生きていくノーラに、途中から、肩入れして、見られる限り、ドラマを見るようになりました。平日は、夫が昼食に戻る日が3日あるため、料理をしながら、時々、テレビの画面の前に戻り、そのままくぎづけなどというときもありました。主人公が酷な仕打ちを受ける場面や悲しい結末のドラマや映画は好きではないので、途中で、安心してドラマを追えるようにと、オリジナルのドイツ語版、『Wege zum glück』をYouTubeに見つけ、言葉はほとんど分からないものの、続きを見て、ハッピーエンドであることを確認したりもしました。


 この最後の場面では、いつも主題歌として、サビの部分だけが歌われていた歌、『First Day of My Life』が、背景として流れています。

  So I found a reason to stay alive,
  Try a little harder, see the other side.
  Talking to myself –
  Too many sleepless nights,
  Trying to find a meaning to this stupid life.
  I don’t want your simpathy,
  Sometimes I don’t know who to be.

  Hey what ya looking for?
  No one has the answer
  (…)
  Hey, who’s gonna shine a light?
  This could be the first day of my life…

 「こうして私は生き続ける理由を見つけた
  もう少し努力なさい、目に見えない側面に目を向けなさいと
  いく夜も続く眠れぬ夜に、自分に言い聞かせ
  愚かしく見えた人生に、意味を見つけようとして
  哀れみはいらない
  自分がどうあるべきか分からなくなるときがある

  ねえ、何を探しているの? 答えはだれも知らない
 (中略)
  ねえ、だれが明かりをともすの?
  これがわたしの人生の初日と言えるかもしれない……」(「 」内は石井訳)


 自らの心に、そして、人生に、明かりをともして、輝かせることができるのは、自分しかいない。最後には暗闇の中を手探りしながら、それでも幸せへの道を見つけ、切り開いたノーラ。愛するアレクサンドルと、どうかいつまでも幸せに!

Lieto fine, ieri l'ultima puntata del telfilm, "La Strada per la Felicità"!!

- All'inizio lo vedevo di rado ... a volte vedevo "Le Storie - diario italiano" mentre pranzavo da sola a casa o stiravo/stendevo i panni e dopo le Storie c'era questo telefilm. Tuttavia poiché a volte i personaggi cattivi erano talmente crudeli che spesso smettevo di vederlo. In questi ultimi mesi invece ne sono appassionata da quando Nora è diventata una nuova protagonista, anche se non ho potuto vederlo sempre perché spesso dovevo preparare un pranzo a quell'ora.

- Comunque, la storia è finita bene con tante persone che hanno trovato la felicità e con qualche insegnamento: "Non rinuciare mai, abbi sempre fiducia in te stessa e troverai la strada per la felicità anche se incontrerai tanti ostacoli."

LINK
- Julia Club. La Strada per la felicità – Il Gran Finale della soap
- Julia Club. La Strada per la felicità – Anticipazioni, puntate dal 13 al 17 agosto 2012
- Metrolyrics - First Day of My Life Lyrics – Melanie C
- it.wikipedia – La strada per la felicità (Wege zum Glück)
- Rai3 – Le Storie – diario italiano – Puntate, dal 3 al 7 dicembre 2012
↑ 12月3日放映分が、中道左派、民主党(Partito Democratico、PD)の党首選出の投票(primarie)結果と、イタリア人の自国や社会についての意識の変遷について、世論調査をもとに、明晰な分析をしていて、興味深かったです。イタリア在住であれば、この方は、この回の放映分をこちらのリンクから、ご覧になれます。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2012-12-06 14:28 | Film, Libri & Musica | Trackback | Comments(0)