2012年 12月 23日
清流と白雪、冬のシビッリーニ
冬の週末は、登山に出かけた先で、狩猟の喧騒と危険に遭遇する可能性があります。猟師やその家族が、仲間の銃弾で命を落としたり重傷を負ったりという事件も毎年多い上、放し飼いの猟犬に出会うのも避けたいので、最近はいつも、狩猟が禁止されているラヴェルナ周辺に出かけていました。
今日は、悩んだ挙句に、別の場所で、狩猟のないところということで、少し遠いのですが、白雪に包まれたカステッルッチョを訪ねることに決めました。カステッルッチョを戴くシビッリーニ山脈は、国立公園なので、狩猟が禁止されていて、今年は栽培していたレンズマメの多くがイノシシの害に遭い、収穫がひどく少なかったのだという話を、最近、夫の従姉から聞いたばかりです。
アッシジ近くのお気に入りのバールに立ち寄って、カップチーノ・トイレ休憩のあと、アッシジの方を眺めると、スバージオ山の頂が雪に覆われ、アッシジの町は、霧に包まれていました。
途中で、ポルケッタという看板が目に入り、一度通り過ぎたのですが、引き返し、
この屋台で、昼食用にと、ポルケッタ入りのパニーニを作ってもらいました。
今年1月にノルチャ経由でカステッルッチョを訪ねたとき、道路が雪に覆われ、凍結していたことを話したら、「ヴィッソを通った方が、道路に雪がないし、所要時間は変わらない。」と教えてもらっていたので、今回は、ヴィッソ経由で、カステッルッチョに向かいました。道を間違えて、ヴィッソを行き過ぎたとき、夫がConvento dei Cappucciniという案内を見つけ、この表示に従って、たどり着いたのが、こちらの教会です。
この教会のプレゼーペ(presepe)では、うっすらと白雪に覆われた岩山の風景の中に、幼子イエス誕生の場面を、描き出しています。
再びヴィッソの町に戻り、道を探してうろうろするうち、夫が、パニーノを食べるのによさそうな公園があると、車をとめました。ここまで来る途中にも、道路沿いにはネーラ川(Fiume Nera)が流れていたのですが、駐車場の近くを流れるネーラ川を見て、水の清さと、流れる水の勢いに、驚きました。
手を洗おうと、給水場を探しているうち、町の風情のあるたたずまいに魅せられて、町の散歩をすることになりました。
一つ前の写真の奥にある門を通り抜けると、町の城壁の外に出ます。
1378年に築かれた、このサンタンジェロ門(Porta Sant’Angelo)のアーチの上には、大天使ミカエル(S. Michele Arcangelo)の薄肉彫り(bassorilievo)があります。
いったん車に戻り、パニーノをほおばりながら、清流沿いの散歩道を歩きました。小川のせせらぎと風景を楽しみながら散歩したあと、いよいよ目的地のカステッルッチョに向かって、山を登っていきます。
標高が上がるにつれて、道のわきに現れ始めた雪が、山を登りきったときには、一面を覆い、目の前には銀世界が広がりました。カステッルッチョの町をしばらく散歩したあと、再びヴィッソに向けて、山を下りました。
ヴィッソの手前にあるカステルサンタンジェロの村に立ち寄ったのは、機械じかけで動くプレゼーペがあるという案内を見かけたからです。このプレゼーペは、照明で朝から夜へ、夜から朝へという時の推移も美しく表現しています。夜には、遠くの海や町の明かりが美しく、夜空に星が光り、朝が来ると、皆が仕事を始めて動き始め、周囲もすっかり明るくなります。
プレゼーペを見たあと、丘の上に修道院があると聞いて、趣のある村を歩いて、山道を登っていたら、このネコが、途中からわたしたちの後についてきて、かなり長い間、一緒に散歩をしました。残念ながら、修道院は閉まっていたので、別の道を下ったのですが、ネコはこのあたりまでついてきたあと、どこかへと姿を消しました。
午後4時半過ぎに車に戻ったあとは、途中、道沿いのバールで、ホット・チョコレート休憩をしたあと、ペルージャに向かい、午後7時頃に、ようやく帰宅しました。
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Passeggiata nel Parco Nazionale dei Monti Sibillini 23/12/2012
Piacevole, passeggiata a Visso lungo il fiume Nera con chiare, fresche e dolci acque.
Bellissimi Castelluccio & Monti Sibillini coperti dalla neve
Suggestivi, presepe meccanico e paesaggi di Castelsantangelo sul Nera. Oggi abbiamo visitato due luoghi che onorano Sant'Arcangelo Michele.
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本格的な雪に覆われていますね。
狩猟の恐怖、イノシシの被害、日本と同じだなぁと思いました。
ネコの道案内もほのぼのと嬉しい時間ですね。(^^)/
桃太郎ではありませんが、犬が散歩について来ることはたまにあっても、ネコのお供というのは初めてだったので、びっくりしました。それも恥ずかしげに、少し後からちょこちょこ一生懸命走ってついてきていたんですよ。
プレゼーピオも素敵ですね。カモッリも町あげて、あちこちプレゼーピオが飾られています。でも、余りキリストとは関係ないみたいなお人形です。あっこれはプレゼーピオとは言わないのかな。なおこさんが撮られたようなのが、信者でなくても静かでやはり敬虔な気持ちになりますね。それと、ニャンコ、かわいいですね。アッシジでも、私の前を案内するように歩いてくれたニャンコがいました。こちらはワンコが多いです。イタリアの人たちは、みんな動物にやさしくて嬉しくなります。
この時期のイタリアは、プレゼーペや夜のイルミネーションなど、クリスマスの飾りで彩られていますよね。おお、アッシジにも、お散歩同行ネコがいたんですね!