イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

外国語上達の極意その1

1.自分の力と外国語学習の目的にあった適切な教材・学習方法を選ぶこと。
2.学習目標は最終到達点を漠然と思い描くだけではなく、月・年単位での具体的かつ実行可能な達成目標を決め、週・日など短い期間の学習課題をしぼり込むこと。
3.その課題をできるだけ着実にこなしていき、時々自分のそれまでの学習をふり返って、目標やノルマの設定し直しをしたり、初心を思い出して、自分のやる気を奮い起こすこと。

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Fiori di bucaneve, Cammoro in Valnerina 11/3/2012

 1については、たとえばイタリア旅行中に、イタリア語で切り抜けたいとか、現地の人と話したいというのであれば、旅行会話集や、会話に重点を置く音声CDつきの入門書が最適でしょうし、専門書を読むのに必要だというのであれば、文法を順序だてて、きっちりと説明した入門書で勉強する必要があるでしょう。また、ネイティブスピーカー並みの語学力が身につくように、腰をすえて勉強しようとしうのでしたら、さまざまな場面での話し言葉に接せる幅広い音声教材を使い、旅行や語学学校などでイタリア語を使える機会を増やし、またさまざまな文法書や演習問題をこなしながら、文法や語彙の知識を蓄えつつ、少しずつその外国語で書かれた本を読みこなしていく、また、日記にせよ、メールにせよ、その外国語で書く量を増やしていく必要があるでしょう。マラソンに参加するのに、短距離走と同じ訓練をするのは見当はずれで、いくら同じ走る陸上競技でも、訓練の仕方が違ってくるように、同じ外国語を学習するのでも、望ましい学習方法や教材は、学習目標、どういう場面でイタリア語を役立てたいのかによって、また、それまで一人ひとりが身につけてきた学習の習慣や癖・好みによって違ってきます。

 ずいぶん前の話ですが、実用英検1級に合格し、数年前、イタリアの元教育相である名高い言語学者の先生から、「あのみごとなイタリア語を話す日本人女性はだれですか。」と言っていただき、また、シエナ外国人大学の大学院課程で、イタリア語検定試験CILS運営の統括をする先生から、「あなたの教科の成績がひどくいいのは、イタリア語を上手に話すから、それが成績評価に反映されるからじゃないかしら。」(イタリアの大学の試験の多くは、口述試験だからです。これはイタリア語についてはほめ言葉でも、教科の力については疑われていたわけですが)と言われたことがあります。今では、英語の勉強から遠ざかり、英語力が低下したのはもちろん、イタリア語も、大学・大学院課程の勉強で、多くの専門書を読んだり、大学で日本文学を教えていたりしていた頃に比べると、改まったイタリア語をさっと話せる力は下がったかもしれません。それでも、一応、英語とイタリア語に関しては、自分でも満足が行き、周囲にも評価してもらえるレベルまで到達できたと思うわたしが、外国語上達の極意としてすぐに思いつくのは、冒頭に書いた三つです。外国人へのイタリア語教授法を、ペルージャとシエナの外国人大学で、5年間かけて学んだ中では、外国語学習・教育についての最新の研究結果もいろいろと学んだのですが、上記三つの極意は、こうした研究結果にも裏づけられています。

 2、3についても、それぞれ、なぜそれが上達につながるのか、また、具体的にはどう実践していけばいいのかを述べるつもりですが、特に2の項が長くなりますので、次の記事でお話しするつもりです。

⇒「外国語上達の極意その2」につづく。(リンクはこちら

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- イタリア語学習におすすめの教材(入門編)
↑↑ 二つ目の記事の半ばに、わたしが日本で、どんなふうにイタリア語を勉強したか、書いてあります。
- おおシャンゼリゼ (使用中のフランス語学習教材)
- 久しぶりの授業 (イタリア人におすすめの日本語の入門書)
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- 2006年はポルトガル語 

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2012-12-28 12:30 | ImparareL2