イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

映画も味も楽しもう

 ペルージャの映画館、Zenithの下に、新しくできたレストラン、Nadir

映画も味も楽しもう_f0234936_8113726.jpg

 床には、これまで映画館で上映された映画の、大小のポスターが敷きつめられ、中には、『千と千尋の神隠し』のポスターもあります。椅子は皆、どこかの家の片隅で眠っていた椅子を、そのまま運んできたらしく、メニューには、「この店の家具には、皆、それぞれの歴史があります」と書かれています。

映画も味も楽しもう_f0234936_8115789.jpg

 わたしが今日頼んだのは、お味見いろいろてんこ盛りセットです。地域で取れる良質の肉や野菜を使い、地元の経済に貢献し、食べる人の健康を考えるレストランだと、メニューの裏表紙に書いてありますが、

映画も味も楽しもう_f0234936_812159.jpg

 それだけではありません。これまで聞いたことのないような、興味をそそるメニューばかりで、夫が今日頼んだこちらのニョッキもおいしかったのですが、昨日の、スペルと小麦のパスタは、麺にもジャガイモにも、ローズマリーの風味がしっかりと効いていて、とてもおいしかったです。

映画も味も楽しもう_f0234936_8122942.jpg

 そうです。実は、昨日の夕方映画を見たあと、映画館のある2階から、階段を下りて、レストランの前を通ったとき、あまりにもいい香りが漂っていたので、夫が扉を押して中をのぞき、そのまま店の人に誘われて、昨晩も、ここで夕食を済ませたのです。一番お得なのは、Zenithで映画を見る人への日替わり定食で、6ユーロの映画代を含めて、15ユーロ、つまり実質9ユーロで、その日の定食メニューとおいしいワイン1杯を楽しむことができます。たとえば、昨日は、ポレンタと、トマトと豆のソースを添えた牛肉、そして、青菜を炒めたものに、マッシュポテトが添えてありました。今日は、友人たちから、ここで夕食を食べてから、映画を見ようと誘われたため、2日続けて、同じ場所で食事をして、映画を見ることになりました。

 良心的な値段で、趣向を凝らしたおいしいものが食べられるので、特に、Zenithで映画を見ようという方は、ぜひ映画の前か後に、レストランに足を運んでみてください。デザートもとてもおいしかったです。ただ、昨日は釣り銭が2ユーロ足りず(優しい夫は何も言わなかったようですが)、今日は2ユーロ余分に請求されていて(わたしは、さすがに2日続けてはどんなものかということで、計算のし直しを主張しました)、意図的に間違えたわけではないようですが、会計の際には、十分にご注意ください。

************************************************************************************************
Ristorante Nadir sotto lo Zenith - 23/1/2013

Piatti sfiziosi e buoni per il palato, la salute e l'economia locale.
Un'atmosfera particolare, molto interessante la decorazione del locale.
Attenzione alla cassa.
************************************************************************************************

LINK
- Nadir. Ristorante sotto lo Zenith - HOME
- Cinema Zenith, Perugia - HOME

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ   

Commented by kazu at 2013-01-24 17:35 x
なおこさん、こんにちは。映画館の下にこんなレストランがあるなんていいですね。日本は飲み物やポップコーンなどジャンクフードみたいなのは売ってますが、レストランの併用はなかなか見ないです。おまけに郷土料理なんて最高ですね。映画を観なくてもこんなお店には食べに行きたいです。お値段もとてもリーズナブルだし。ところで、Zenithは、なんと発音するのですか。レストランは、ナディル?

そうそう、お釣り、私もよく少なく頂きます(笑)日本で両替をしていくと新札なので、今、100ユーロ払いましたよ、お釣りが違います、と言えば、レジの中に今入った新札を確認してもらえましたが、言うのもなかなか勇気がいって。最初の頃は、まっいっかで済ませてましたが、最近は、聞くだけはできるようになりました。恐る恐るですが。
Commented by milletti_naoko at 2013-01-24 19:06
Kazuさん、こんにちは。イタリアでも、シネマコンプレックスだと、店内で売っていたり、買って館内に持ち込めるのは、ポップコーンやパニーノ、ハンバーガーということが多いんですよ。この映画館は、大がかりに宣伝されるハリウッド映画を上映することはまれで、欧米、時には日本など他国の、あまり知られていないいい作品や、農業や環境などを考える作品を上映したりしているため、メニューにも書かれていますが、こういう映画館の映画選びとレストランの主義が一致しています。イタリア語ではそれぞれ/dzenit(t)/、/nadi:r/と発音されます。語末に来るr・l以外の子音は、単音でも二重に発音される傾向があります。イタリア語のzの発音は/dz(dz)/か/ts(ts)/で、/dz/を発音するときは、/z/と違って、舌の先が上の歯茎のつけ根あたりに触れます。日本語のザ行は、/dz/で発音されることもあれば、 /z/で発音されることもあり、意味を識別する機能がないため、わたしたちの耳では違いが聞き取りにくいのですが。(つづく)
Commented by milletti_naoko at 2013-01-24 19:06
Kazuさんへ(上からのつづきです)

百ユーロを他のお札と間違えてお釣りをくれるなんて! 百ユーロを使う人はあまりいないため、勘違いしたのだと思いたいところです。両替えのときは、できれば50ユーロ札、20ユーロ札にしてもらった方が、店で嫌な顔をされないし、気軽に使いやすいと思いますよ。かずさん、えらい! やっぱり必要なところで、きちんと必要なことが言える度胸は大切です。
Commented by クロちゃん at 2013-01-24 20:23 x
なおこさん、こんばんは♪
美味しい雰囲気は最後まで美味しい時間にしたいですね。(*^_^*)
映画とレストラン、オシャレな時間と感じます。
千と千尋の神隠しを見たくなりました。(^^)/
Commented by milletti_naoko at 2013-01-24 21:11
クロちゃん、こんにちは。イタリアでは、8時、8時半に上映が開始される映画や、7時半頃から開店するレストランが多いので、6時から開いていて、映画の前までに余裕を持って食事を終えられるおいしい店が近くにあるのは、本当に助かります。1月に入ってから、宮崎監督のアニメ映画がしばしばテレビで放映されています。トトロとハウルだったのですが、千と千尋の神隠しも、やっぱり何度見てもいいですよね♪
Commented by kazu at 2013-01-24 23:27 x
なおこさん、何度もすいません。今、メルマガを読みました。percheを何故冒頭にはおけないのか、イタリア語を習い始めの頃、この理屈が分からないでいました。もうそんなものなのだと割り切りましたが、なおこさんの解説で、目から鱗です。低レベルで恥ずかしいのですが、しっかりと頭に入りました。ありがとうございました。そしてzの発音もやはり難しいのですね。rとlだけでも四苦八苦してるのに。


そうそう、先のコメントは、100ユーロ札ではなくて、20ユーロ札5枚だったんですよ。5枚ともピカピカの新札だったので一目瞭然、100ユーロ払ったことがすぐに分かって良かったです。ローマのタクシーの運転手さんが新札で払うのは日本人だけだと言ってましたが、こんなところで役に立ちましたよ。
Commented by Masami at 2013-01-25 02:34 x
映画館の下にレストランがあるとはペルージャはいいですね~。
しかもこちらのレストラン、
本当に趣向を凝らした美味しそうなお料理の数々でいただいてみたいものばかり!因みにお味見いろいろてんこ盛りセットはペルージャの郷土料理のセットですか?!
あ~、またイタリアを旅行して各地の郷土料理が食べたくなりました(笑)
Commented by milletti_naoko at 2013-01-25 02:50
かずさん、どういたしまして。perchéで理由を表す節を文頭に置けない理由は、どこかで読んだ確かなものか、何となく自分がそうだと推測したのか覚えていませんが、たぶんこういうことではないかと思います。たとえばイタリア語のavereの直説法現在の人称の単数にho, ha, haiと、発音しないHをつづりに残してあるのも、日本語で、主題や目的語を表す助詞、「は」と「を」を「わ」や「お」と書かないのも、文意の混同を防ぐためで、やっぱり、よく使う表現は、似た紛らわしいものと、区別できるように、自然に、あるいは故意に、なっているのだと思います。

ぴかぴかの新札でタクシー代を払われたなんて! そういういい効用があって、よかったですね。
Commented by milletti_naoko at 2013-01-25 02:57
まさみさん、実はつい最近できたばかりの店なんですよ。シェフには昨日会ったのですが、友人たちによると、例年、推理小説の謎解きディナーを提供しているので有名なレストランのシェフだそうです。てんこ盛りセットと書きましたが、メニューの本当の名前は、Degustazione nadirです。ウンブリアでは、前菜と言うと、トマトやトリュフの載ったクロスティーニに、生ハムやサラミとチーズの取り合わせということが多いのですが、ここでは一風変わったものを、さらに、野菜もたくさん、食べられたので、うれしかったです。というわけで、ペルージャの郷土料理とは言えないものばかりです。まさみさんがこちらに来てくださって、一緒にお食事できたらうれしいです。
Commented by ムームー at 2013-01-25 08:17 x
なおこさん
おはようございます。
映画館の下に素敵なお店があるのは嬉しいですね。
お料理も美味しそうで眺めています~♪
いつも気にかけて下さってありがとうございます。
夫も最初の抗がん剤も終わりました。
Commented by milletti_naoko at 2013-01-25 16:42
ムームーさん、おはようございます。ありきたりではない料理がメニューに並んでいて、どれにしようか決めるにも、そうして、テーブルに運ばれた料理を食べるにも、楽しみがあって、うれしいです。
治療に一段落がついて、ほっとされたことでしょう。おつかれさまです。
Commented at 2013-01-28 02:53 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by milletti_naoko at 2013-01-28 04:24
鍵コメントの方、こんばんは。あのときは、パネットーネをありがとうございました。ペルージャ情報の記事がお役に立っているようで何よりです。こつこつ努力を近づけば、夢の実現は少しずつでも、必ず近づいてきます。お互いに頑張りましょう!
by milletti_naoko | 2013-01-23 23:59 | Gastronomia | Comments(13)