イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

雪のラヴェルナ、カマルドリ

 昨日、1月26日土曜日は、アッペンニーニ山脈で、リミニの友人たちと落ち合おうと、ペルージャを出発しました。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_731759.jpg
Santuario della Verna con la neve 26/1/2013 11.31

 ラベッチャ(La Beccia)を通りかかると、ラヴェルナとペンナ山が白雪に覆われて、それはきれいに見えます。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_734353.jpg

 美しい雪景色を楽しみながら、車を進めたのですが、ラベッチャを通り過ぎてまもなく、道路がすっかり、凍りかけた雪に覆われた道が、長く続きました。そこで、夫が車にチェーンをつけている間、わたしは車から降りて、冬の装いをした木々を眺めました。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_74021.jpg
Eremo di Camaldoli 26/1/2013 13.37

 昼食には、リンボッキでパン、コレッツォでチーズと乾燥サルシッチャを買って、一緒に食べました。リミニの友人たちが、早朝に山に着いて、スノーシュー(ciaspole)で、カマルドリの庵を目指していると知り、わたしたちは、車で友人たちの散歩の目的地へと向かったのですが、ちょうどわたしたちが車で到着した頃、森の中から、友人たちが姿を現しました。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_741733.jpg
Farmacia dei monaci, libreria & caffè 26/1/2013

 修道士たちが祈りと瞑想に日々を過ごす小さな庵の傍らに、書店と薬局も兼ねたバールがあります。この庵の下方にあるカマルドリ修道院は、古くから伝統の製法で作る薬用酒やハーブティー、クリームなどで有名なのですが、庵近くのこの店にも、そうした商品が、たくさん並んでいます。書店には、祈りや励ましになる言葉など、カトリック教や薬草に関する本が置かれています。わたしたちは、しばらくそうした商品を見て、買い物をしたあとで、友人たちと、コーヒーを飲みました。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_743550.jpg
26/1/2013 14.20

 日が暮れないうちに、再び雪山を歩いて、出発点に戻ろうと、友人たちは、2時半頃、カマルドリの庵を後にしました。わたしと夫は、久しぶりに庵を訪ねようと思ったのですが、午後3時までは門が閉まっています。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_75675.jpg

 そこで、友人たちにしばしの別れを告げたあと、午後3時まで、庵の建つ雪山を散歩しました。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_75248.jpg

 雪に覆われた木々には、神秘的な美しさがあります。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_753799.jpg

 3時の鐘が鳴り終わる頃、引き返して、庵を訪ねます。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_75525.jpg

 ここから先、修道士たちが祈りに捧げて過ごす庵のあるところには、入ることができませんが、修道士たちが暮らす庵の内部がどうなっているかを、見ることができる場所が、車道から門を入って、左手にある建物内にあります。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_762219.jpg

 そこで、教会を訪ねたあと、その庵を訪ねました。扉から、階段を下りたところに、

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_765455.jpg

こちらの庵があります。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_771048.jpg

 中に入ると、これは教会にも言えることですが、内部は、壁や天井が、そして、時には床まで、すべて木の板で覆われています。寒さの厳しい山の高みにあるため、断熱効果の高い木材を使っているのでしょう。この部屋には、粗末なベッドと、日の当たる窓際に置かれた机と椅子があります。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_77262.jpg
Castagno Miraglia 26/1/2013 15.53

 庵を後にしたわたしたちは、カマルドリの修道院へと山道を下る途中で、駐車して、森に分け入り、こちらの栗の大木、ミラッリャを訪ねました。樹齢が300年とも4、500年とも言われている、それはみごとな巨木です。

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_775165.jpg
Monastero di Camaldoli 26/1/2013 16.33

 山を下りてから、訪ねたカマルドリ修道院では、教会と、

雪のラヴェルナ、カマルドリ_f0234936_78720.jpg
Antica farmacia di Camaldoli 26/1/2013

歴史ある薬局に足を運びました。薬用品や化粧品は、いつも利用しているerboristeriaの方が、品質も材料も保証されているので、よさそうだと思い、ついつい魅かれて、ダイエット効果があるというハーブティーを購入したら、夫に、「やせたかったら、こんなものを買うよりも、食べる量を控えればいいだけだよ。」と、あきれられてしまいました。それは確かにそうなのですが……

 修道院を発ってからは、この日の宿に向かって、車で山道を走りました。

*******************************************************************************************************************************
La Verna e Camaldoli con la neve 26/1/013

Mentre passavamo per Beccia, si vedeva la Verna bellissima ornata dalla neve. Dopo la stessa neva ha reso difficile la nostra discesa verso Rimbocchi.
Davanti all'Eremo di Camaldoli, abbiamo incontrato i nostri amici pellegrini con le ciaspole.
Stupendi gli alberi che circondano l'Eremo di Camaldoli, luogo di pace e spiritualità.
Saluto al Castagno Miraglia, albero maestoso.
Visita della Chiesa e dell'Antica Farmacia di Camaldoli.
*******************************************************************************************************************************

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ   

Commented by fusello at 2013-01-28 19:54
naokoさん、こんばんは☆
美しい銀世界、静けさが伝わってまいります。
さてダイエット効果のあるハーブティー、いったいどんなハーブがブレンドされているのでしょうか? 興味津津です。
それに修道院で販売されている薬用酒にも興味津津、薬用酒というと即、養命酒を思い浮かべてしまいますが、ここのお酒も同じような物なのかしら、、、不老長寿の効果有り、そんな事ないですよね!
Commented by milletti_naoko at 2013-01-29 00:51
Fuselloさん、目と心にうれしい散歩ができました。ハーブティーは、列挙してある植物が10種類以上あり、ラテン語の学名で書かれているので、今度時間のあるときに、調べてみてからご報告しますね。

薬用酒と言っても、瓶に書かれている名前は、リキュール、グラッパなど、さまざまです。修道院で売っているアルコール類は、基本的に、薬草をふんだんに使って作ってあるため、分かりやすいかなと思って、薬用酒と呼んでいます。材料が、健康にいい薬草なので、養命酒とも言えそうです。
Commented by ムームー at 2013-01-29 18:03 x
なおこさんこんにちは。
雪景色が美しいですねぇ~
静かな佇まいの修道院に魅せられます。
うふふ
食べる量を減らせばいいってはい~そうなんです~
わかりますけど、これが難しいです~
いつもありがとうございます、嬉しく読んでいますの♪
Commented by milletti_naoko at 2013-01-29 22:01
ムームーさん、こんにちは。いつもきれいな風景が、雪のおかげでいっそう美しく見えました。

そうですよね。おいしいものは食べたいけれど、やせたいという乙女心、夫にはどうも分からないようです。というより、わたしが、おいしいものの誘惑に負けがちだということでしょうか。
by milletti_naoko | 2013-01-27 23:09 | Toscana | Comments(4)