イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

ピザを食せず世を去りぬ

 聖フランチェスコの伝記を読み終えて、昨日、2月2日土曜日から、新たに読み始めたのは、この本です。

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 テレビで筆者のインタビューを見て、これはよさそうだと思って買ったまま、読まぬまま月日だけが流れていった本が何冊もあるのですが、これもその1冊です。積読が続いていたのですが、昨夜読み始めたら、これが、とても興味深いのです。

 まずは冒頭から、読者の心に新鮮な衝撃を与え、興味を引きます。

"I miei nonnni non avrebbero mai mangiato una pizza. Non soltanto hanno chiuso gli occhi senza mangiarla; non l’avrebbero mai mangiata, per quanto verso la fine della loro vita, nel centro di Alba, quasi sottocasa, una famiglia di immigrati dal Sud avesse aperto una (ottima) pizzeria, con i tavolini fuori."

「私の祖父母は、一度たりとも、ピザを食べたことがなかったであろう。単に、ピザを食べることのないまま、この世を去ったというのではない。祖父母の晩年に、アルバの中心街、家から目と鼻の先に、南部から移民としてやって来た一家が、テーブルを店の外に並べ、極上のピザ屋を開いたのに、それでも、決して食べることはなかったであろうということだ。」(「 」内は石井訳)

 アルバ(Alba)は、白トリュフ(tartufo bianco)で有名な、イタリア北部、ピエモンテ州の町です。筆者によると、差別心からではなく、イタリア南部を、自分たちとはまったくの別世界、異なる慣習を持つものととらえていたからで、たとえば、外で、道を歩く人の目に触れるところで食べるという行為さえ、祖父母には考えられなかったのだということです。そうして、筆者自身も、21歳で生まれて初めて、男性どうしが顔を寄せ合い、頬にキスしてあいさつするのを目にして、衝撃を受けます。それは南部の青年たちで、ピエモンテでは当時、男性どうしでは、たとえ幼なじみや親友でも、そういうあいさつをする習慣がなかったからです。

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 筆者の祖父が、この『パルティジャーノ、ジョニー』の作者、ベッペ・フェノッリョの父が営む店に、12歳で見習いとして働き始めたとき、まだ幼いベッペが、店から近所の幼稚園に行くとき、同伴するのも、おじいさんの仕事だったというのも、おもしろい。

 そうして、今では、筆者のおじいさんの世代とは世が変わり、アルバにも、いくつもピザ屋が軒を並べ、テーブルの並んだ戸外で食べる店も多く、白トリュフが載ったピザさえ売られている……

 あんまり興味深いので、もっと早く読み始めなかったのが残念です。可能な日には、1日に10ページ読むことを自分に課して、176ページあるので、2月中に読み終えることができればと思っています。

Ieri ho cominciato a leggere questo libro. Molto interessante!

関連記事へのリンク
- イタリアの今・未来
↑ この本を読み終えての感想と本の内容の要約です。

LINK
- Amazon.it – “L’Italia de noantri. Come siamo diventati tutti meridionali” (Aldo Cazzullo)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2013-02-03 12:34 | Film, Libri & Musica