イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

銀世界を歩く

 ローマを流れるテベレ川の水源は、アッペンニーニ山脈のフマイオーロ山(Monte Fumaiolo)にあります。

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La vera partenza 17/2/2013 11.48

 今日は、リミニの友人たちと、白雪に覆われたフマイオーロ山を歩きました。朝、8時過ぎにペルージャの家を出て、待ち合わせ場所に向かいます。山にあまり雪がないのを気にかけながら、E45を北上しました。

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Verghereto 10.19

 高速道路を下りて、ヴェルゲレートに向かうと、幸い、一面が雪に包まれています。友人たちを待ち、バールで、散歩中のおやつ兼エネルギー源のチョコレートを買って、散歩の出発地点に向かいます。パニーノを作ってもらうつもりで店に入ったのですが、パニーノはできないとのことで、チョコレートを買うことにあいなりました。

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Falsa partenza 10.54

 こちらのレストランで、パニーノを購入し、銀世界への冒険と出発します。雪のために、日暮れまでに歩いて往復するのは難しかろうと、片道だけ歩いて、車で出発地点に戻ることに決め、フランコとルイージは、散歩の目的地に、帰り用の車を1台置きに行きました。駐車場で待つのも寒いし、フランコもルイージも、歩くのが速いからと、わたしたちは一足先に、歩き始めました。1枚目の写真にある散歩道の入り口を見逃して、間違った道を先へ先へと進んでしまったため、結局、全員一緒に、11時50分頃から、銀世界を歩くことになりました。

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 トレッキング・コースが雪に覆われて分からないので、最初は、スノーシューやスキーのあと、そして、以前に散歩したときの方角を頼りに、歩いて行きました。空も霧に覆われています。

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 雪が深くて歩きにくいこともあり、3人は途中で引き返し、散歩が終わったあとで、落ち合うことになりました。

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 トレッキング・コースの印がなかなか見つからないので、地形を手がかりに、地図を見て、どの辺りにいるのかを確認します。

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 ようやく、木の幹に、赤と白で記されたCAIのトレッキング・コースの印を見つけました。

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 雪で装った美しい森の中を、コースに従って、歩いて行きます。

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 ルイージとフランコが、雪の玉を投げつけたり、わざとわたしの頭上の木の枝を揺らして、雪を落としたりしていたずらをするので、途中から、この二人から距離を置いて歩きました。

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Grangia degli Eremiti Camaldolesi (1086m) 13.55

 道案内の看板を見て、昼食を食べる予定だった庵が、まだかなり遠いことを知り、この近くで、昼食のパニーノを食べました。

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Eremo di Sant’Alberico 14.57

 雪が降りしきる中を歩き続け、しばらく庵に立ち寄ったあと、再び雪の山道を登り続けます。

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 雪の深いところでは、足が雪に沈み、歩き疲れたあとの登り道は、進むのがつらく、散歩中は、つらいときもありましたが、歩きながら、美しい風景や氷の芸術を、楽しむことができました。

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 雪の間を流れる川のせせらぎが耳に心地よく、やがて訪れる春に思いを馳せます。

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Balze 15.53

 目的地のバルツェに到着したのは、出発から約4時間後、午後4時のことです。本当は、テベレ川の水源近くのレストランまで歩く予定だったのですが、スキーに来た客が多くて車の置き場もないと、目的地を変更したのです。

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 一足先に引き返した友人たちを待って、バルツェのバールで、疲れた体を休め、ゆっくりとくつろぎました。山を包む雪のように、たっぷりの生クリーム入りのホット・チョコレートが、それはおいしかったです。ひとしきりおしゃべりを楽しんだあと、友人たちに別れを告げ、午後7時過ぎに、ペルージャのうちまで、無事戻りました。

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Dalla "Carta dei Sentieri. M. Fumaiolo Alto Tevere"
(Istituto Geografico Adriatico)


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Passeggiata sul Monte Fumaiolo imbiancato dalla neve

Con la macchina, Perugia - Verghereto - La Straniera
A piedi, La Straniera (1035m) - sentiero CAI 133 - la Cella (1086m) - CAI 133 - Eremo di Sant'Alberico (1140m) - CAI 125 - Due Pozzere (1248m) - CAI 00 - Balze (1088m)
Pur faticosa, un'esperienza bellissima!
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by koba at 2013-02-18 09:00 x
おはようございます。読みながら一緒に後ろを歩いているような気になってしまいました。雪の中の清々しい冷たさ、歩いている時の汗、何か体の中に疑似体験をしているのかように上気しました。最後の温かい飲物まで飲んだおいしさも体に行き渡りました。もう年齢的に雪の中の遊びは諦めておりますので、何とも嬉しい朝の始まりになりました。ありがとう!
Commented by ムームー at 2013-02-18 19:04 x
なおこさんこんばんは。
素晴らしい~こんな雪道を歩くのですね。
スキーで一度こういう所を歩きましたが。
皆さん健脚でおられる~
氷の芸術や木々の見事さに疲れも癒されますね。
ホットチョコレートに生クリーム美味しそう!!
体も温まりますね~
いつもありがとうございます。
Commented by milletti_naoko at 2013-02-18 19:20
こばさん、こんにちは。一緒に雪山の散歩を楽しんでいただけたようで、うれしいです。こちらこそ、ありがとうございます。場所によって、雪の質や深さが違うのを楽しみながら、時に、足が雪にすっぽり埋まって転び、笑いを誘いながら、歩いて行きました。
Commented by milletti_naoko at 2013-02-18 19:23
ムームーさん、こんにちは。雪が深く、柔らかくて歩きにくいところもあったので、スキーやスノーシューで歩いている人にも、時々出会いました。「君たち、歩くなんて、苦行を楽しむことにしたんだね。」なんて、ほほえむスキーの人もいました。歩くのは、特に雪が深いところや登り道は大変でしたが、雪化粧をした山の美しさには、本当に疲れを異やされました。ホットチョコレート、おいしかったですよ♪ ダイエットの敵と思いつつ、たくさん歩いたごほうびにと、生クリームも頼んでしまいました。
Commented by oliva16 at 2013-02-18 20:07
なおこさん、本当にアクティブで目を見張ります。私は日本でそちらほど寒くはないはずなのに、なんだかもうこの冬に疲れきってしまって……朝、どうしても布団から出られずにダラダラして、仕事が終わらず夜更かし……という悪循環にはまっています。たぶん、日中外を歩いたりすれば夜は早くぐっすり寝られるのでしょうけれどね。
ホットチョコレート、本当においしそう。乳製品はあまり摂らない私ですが、寒い時のココアやチョコレートは別です。最近、スパイシーチョコレートというのを見つけて、香辛料を振りかけたココアが気に入っている私です。
Commented by milletti_naoko at 2013-02-18 23:30
Olivaさん、わたしも元来出不精なのですが、夫のおかげで、あちこちの山登りを楽しむことができました。こちらでもまだ寒い日が続いていますが、寒いものと覚悟を決めて、歩き始めると、霧や雪に覆われていても、動いている間は、暑く感じるくらいです。

長丁場で、じっくり取り組まなければいけない仕事は、神経も疲れますよね。日本はもう梅の花がきれいに咲いている頃でしょうね。

ホットチョコレートは、店やメーカーにもよるのですが、このバールのチョコレートはおいしかったです♪ Olivaさんも辛いのがお好きなんですね。出かけてばかりで、フランス語の勉強がさっぱりできなかったので、今夜の日本語の授業が終わってからは、以前にも増して、頑張ります!
by milletti_naoko | 2013-02-17 23:31 | Emilia-Romagna | Comments(6)