イタリア写真草子 ペルージャ在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

思わぬ副効果

 ステロイドを使っていては、花粉症はいつまでも治らず、リバウンドがひどくなると知り、今年は花粉症を、ステロイドなどの化学合成薬品に頼らず、食事療法・薬草療法で乗り切ろうと考えて、実行に移しました。

 日本語やイタリア語で書かれた、さまざまな本やサイトを参考にして、アレルギーや花粉症の症状を誘発しないために、白砂糖・アルコール・乳製品・ひき肉を腸詰めにしたもの(サルシッチャ、モルタデッラ、サラミなど)、揚げ物を避け、水分を多く取り、朝はできるだけ、正午までは固形物を取らないように心がけました。(下記リンク参照)

 夫が、年中機会があれば、ジェラートを食べる人なので、以前はついつい、夏でないので特に食べたいと思わないときでも、つられて食べていたのですが、症状が出ている間は、ジェラートは乳製品と白砂糖のダブルパンチだからと、夫が食べていても、わたしは我慢しました。トンカツやてんぷらを作ったり、外食でワインを飲んだりするのも(と言っても、わたしの限界はワイン1杯なのですが)できるだけ避けました。コーヒーも、バールでは、カップッチーノは避けて、マッキアートを頼み、家では加える牛乳の量を減らしました。こんなふうにして、上述の食品を避け続けることができたのは、花粉症の症状がひどいときにはつらかっただけではなく、体を酸性にするなど、健康に害を及ぼすと読んだり聞いたりしたものが多かったからでもあります。

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 5月に聖べネデット巡礼の道を歩いたときも、朝食時に皆がカプチーノを飲み、クロワッサンを食べる中、わたしはオレンジジュースや黒砂糖入りの紅茶ですませました。7月上旬に訪ねた南チロルでも、まだ花粉症の症状が出ることに気づいてからは、おいしいという地元のチーズをいっさい食べずに過ごしました。

 夏に入って、花粉症の症状がほぼ姿を消してからは、ジェラートも食べ、ズッキーニの花も揚げるし、ゴルゴンゾーラとサルシッチャの載ったお気に入りのピザを頼んだりもしますが、一度そういうことをしたあとは、以後の数日は自粛するようになりました。

 そうやって、花粉症対策の食事療法を始めたのが3月の初めで、それから約半年経ちました。この食事療法とハーブ療法のおかげで、幸い今年は、十数年ぶりに、化学合成薬品をいっさい使わずに、花粉の時期を乗り切ることができました。

 それだけではありません。40代の半ばという年齢もあり、さらにイタリアではどうしても、日本に比べて食事がこってりしていることもあって、体重が増えて困っていたのですが、この食事療法のおかげで、3月から8月にかけて、少しずつ少しずつ体重が落ちて、4kgやせることができました。4年前、2009年に、食事と運動を併用してダイエットを心がけたときでさえ、年の初めから5月末にかけて、ようやく4kg落とせたのに、後は年末にかけて体重が戻ってしまっています。今回は、たまの山登りは別にして、毎日きちんと体操や運動の時間を取っているわけでもないのに、この食事療法のおかげで体重が落ち、しかもそれを8月末の今まで維持できているので、感激しています。もう2度と着られないのではないかと思っていた、ずっと昔の服も着られるようになりました。

 朝食を飲み物だけですませるのが、初めのうちはつらかったのですが、最近はそれにも慣れ、その方が体が軽く、頭もよく働くような気がします。おとといの夕食会ではワインを飲み、セミフレッドを食べ、今日も夫と食べたピザにはモッツァレッラが載っているなど、時々療法から逸脱することはありますが、せっかくなので、こういう食事をできるだけ続けて、今の体重を維持できたらと思っています。

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Questo anno sono riuscita a passare il periodo di pollinazione senza ricorrere ai medicinali chimici e sintetici.
Mi hanno aiutato la potenza delle erbe e la dieta senza zucchero bianco, insaccati, latticini, alcol, fritti ecc. Grazie a questa dieta sono anche dimagrita e ora posso portare i vestiti in cui temevo di non poter entrare mai più.
Ora ogni tanto mangio anche il gelato (latticini+zucchero bianco!) e bevo il vino, ma cerco di stare attenta per mantenere il peso.
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関連記事へのリンク
- 負けるな花粉症 (25/3/2013)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by クロちゃん at 2013-08-24 08:23
なおこさん、おはようございます。♪
食事療法の効果が表れて喜びもひとしおですね。
継続は力なりでしょう。o(*^▽^*)o~♪
夏太りの私はこれから食欲の秋を迎えてどうなってしまうでしょう。
天高くクロちゃん肥ゆる秋がやってきます。(^^)/
Commented by ぷー at 2013-08-24 22:48
なおこさん、こんにちは。
食事療法ってあなどれませんね。
私もイタリアに移って15年、年齢も中年真っ盛り〜となりまして、なおこさんが気をつけられているようなことを実行しています。
牛乳は豆乳に替えましたし、砂糖は必ず黒糖。サラミ類は買いません。
ただ、私たちはこれといったアレルギーも無いし、イタリア料理は美味しいし…で、やはり修行僧のような食生活は無理ですが、日本に比べると外食もどうしても多くなるし、せめて家で食事をするときは、体に良いもの(というか、悪くないもの?どういえばいいでしょう)を食べるように心がけています。
うちは幸いにも夫自身が自然療法などに興味がある人なので、牛乳や砂糖などもすんなり替えることが出来ました。イタリア人て、結構頭の固い人多くないです?
朝食の固形物は正午までなし、というのは、私も4年くらい実践しています。時々食べちゃうけど、それもクッキー1枚とかそんなくらい。
食事の量自体も、割と減らしています。不必要な量を毎日食べて内蔵を酷使することはないとも思うし。
といいつつ、お酒だけは〜〜〜〜!やめられないのであります。ああああ。
Commented by milletti_naoko at 2013-08-24 23:00
クロちゃん、こんにちは♪ 花粉症が楽になり、体重も軽くなって(重たかったものですから)、うれしいです。
クロちゃんたちは、山登りの楽しみに、山頂でおいしいものを飲んだり食べたりという乙な楽しみも加えていらっしゃいますよね。食欲の秋、クロちゃん肥ゆる秋、たくさん歩かれるのですもの、食べてエネルギーも蓄える必要がありますよね。
Commented by oliva16 at 2013-08-24 23:16
乳製品と油脂はなるべく避けた方がよいらしい、というのは私も実感しています。以前、動物性蛋白質を一切摂らず、玄米と根菜と味噌中心の食生活をしていた時期がありましたが、その時は肌のつやがよくなって身体も軽くなりました。でも最近は外食が増え、この夏は暑くてつい甘くて口当たりのよい飲み物ばかり摂っていたら体重がよけい増えて……。なおこさんを見習わなければ!
Commented by milletti_naoko at 2013-08-24 23:27
ぷーさん、こんにちは。もう長い間、きちんと健康のために実践を続けていらっしゃるなんてすばらしい! 遠く離れているのに、ある時点で気づいて、同じような食生活を心がけているというのはおもしろいですね。ちょっと極端だなと感じる方も多いかと思っていたので、同じような食事をさらに長い間試みられている先輩がいると知って、うれしいです♪ わたしたちも、以前から黒砂糖を使い(でも、デザートや寿司を作るときは白砂糖を使うので、これも切り替えた方がいいですよね)、牛乳や乳製品が健康を害すると知ってからは、量を控えてはいるのですが、豆乳は高いし、コーヒーに入れると味が違うので、結局牛乳を買ってしまっています。

サラミもチーズもできるだけ避けてはいますが、サルシッチャもジェラートもおいしいし、時々は食べてしまいます。お酒はもともと量が飲めないので、制限も飲まないのも比較的楽なのですが、やっぱりイタリアで外食を他の人とする機会には、食べられるものに苦労することもありますよね。昨日もピザを食べましたが、やっぱりモッツァレッラはあった方がおいしいし…… ときどきはめをはずしながら、でも気をつけていきたいと考えています♪
Commented by milletti_naoko at 2013-08-24 23:35
Olivaさんもいろいろ健康に配慮して、野菜を生産者の方に直接注文されたり、焼くパンの材料を工夫されたり、野菜たっぷりのお料理をいろいろと作ったりされていますよね。玄米・根菜・味噌中心で、それだけ肌のつやがよくなり、身体がよくなるとはびっくりです。わたしも味噌汁は食べたいなと思いつつ、夫があまり好きではなく、夏は暑いので、最近はあまり作っていませんでしたが、これからはもっと頻繁に作りたいと思います! 外食が増えると、体重はつい増えますし、夏はジェラートがおいしいですよね。甘いものは夏ばてした体に、瞬間的なのでしょうがエネルギーをくれますし…… 今日さらっと読んだ、夫のヨガ関連の本には、動物の肉を食べるときには、殺されるときの動物の恐怖などのマイナス感情も心身に取り込むのだと書かれていました。やっぱり肉は、動物のためにも自分の健康のためにも、できるだけ控えたいなと思いました。イタリアに住んでいると、これがなかなか難しいのではありますが。
Commented by Navia at 2013-08-26 20:20
なおこさん、こんにちは。
うちも随分前からぷーさんのところと同じような食生活をしています。といっても徹底しているわけではないのですが。基本的に牛乳は飲んでいません。それから肉類に関しては週に2度ほどのみ摂取するといった感じです。
以前夫の会社で現役のドクターによる食生活指導セミナーがあったんです。
そこでのセミナーで得た知識は夫にとって目からうろこだったようで、
それまでの食生活、変えれるところは変えていこうと心に決めたみたいです。

夫はそれまで、「嗜好」として和食が好きでしたが、
あのセミナー後は、和食を調理法、食べ物の摂取法としてさらに好きになったようです。和食あっぱれですね。

私もチーズやサラミ大好きです。その土地でしか食べれない味も多いですから食いしん坊欲が沸いてしまいます。
ですから食べたいものは食べる。
食べたら3、4日単位でリセットできるようなメニューで大体考えています。
それにしても私は運動していないので体重は落ちません。うらやましいです!
Commented by milletti_naoko at 2013-08-26 22:56
Naviaさんもなんですね! イタリアで暮らしていると、さらに、特に配偶者がイタリア人となると、イタリア料理がおいしいこともあって、ついついイタリア式の、肉や乳製品、甘いものを採りがちな生活になりがちだと思うのですが、だんなさんの職場で、そういう職員の健康を考えたセミナーがあり、さらにだんなさんが、積極的に健康的な食生活を目指そうと決心されたとはすばらしいですね。本当に、いろいろ読むにつけて、和食というのは、調理法にしてもお米や豆腐、海草の利用にしても、健康によいものなのだなと驚いています。

うちの夫もヨガやmacrobioticaの心得があって、菜食主義の友人が多いこともあり、できれば健康に気をつけて、体がアルカリ化するような食品を食べようとは考えていて、「肉は週に1、2度でいい」とはいうものの、甘いものやピザには目がなく、insaccatiやチーズが大好きなので、ついわたしも引きずられがちです。(つづく)
Commented by milletti_naoko at 2013-08-26 22:58
Naviaさんへ(上からの続きです)

サラミやチーズはできるだけ口にしないようにしているものの、牛乳だけは量は減らしたものの、飲んではいたのですが、ぷーさんやNaviaさんのコメントを読んで、今飲んでいる1パックが終わったら、豆乳かアーモンド乳に切り替えようと、真剣に思いました。 以前macrobioticaの店で、牛乳や乳製品がガンの原因になると聞たことはあったのですが、菜食主義の友人も、牛乳やチーズは食べているし、皆が食べているからと、完全に取り除こうとまでは思わなかったのです。

よく山を歩くのも、体重減に貢献してくれているかと思います。と言っても、体重には毎日毎週増減があるので、できるだけこのくらいで保っていけたらなということで、気をつけます。コモの近くには初心者向けからベテラン向けまでいろんな登山ができる山があると、在住の友人から聞いています。Naviaさんも機会があれば、30分でも山を歩いてごらんになると、空気も自然もきれいで、運動にも減量にもなると思いますよ。
Commented by Navia at 2013-08-27 06:25
なおこさん、何度もお邪魔します。
実は先のコメントにて牛乳の話を少し書いていたのですが、長文だとコメント欄に言われてその部分について削除したんです。でも牛乳の話をなおこさんがされているので、再度コメントさせてもらっています。
実は牛乳は「簡単に改善出来ること」として先生は飲まないことを薦められたようです。理由は子供にとっては栄養でも大人には栄養過多になるため万病の元になるため。どうしても飲みたいなら低脂肪を。とのことです。
チーズは日本の栄養系の雑誌や本にも吸収がよく(牛乳より)加工することにより質の良いたんぱく質があるので取ることはよいという傾向で紹介されていますしビタミンE?だったかな、豊富なのでこちらも量を調節して上手に摂取するにはよさそうだと思います。
なおこさんのおっしゃるとおりコモは山だらけで、家からも綺麗な山が見えます。たまにしか山歩きをしないので、もったいないですよね。ほんと30ぷんでも歩く癖をつけたら私も痩せれるかもしれないので、近々山登り行ってきます!(笑
Commented by milletti_naoko at 2013-08-27 16:21
Naviaさん、ありがとうございます。Macrobioticaは生野菜や果物も採らないように勧めているので、極端で偏っているところがあるかもと思いつつ、牛乳は飲んでいたのですが、数か月前に、イタリア語で書かれた記事に、「牛乳は牛の子供のためのものであって、人間の母乳とはカルシウムの量などがまったく異なるため、人体にとっては害を与える」とあるのを見て、びっくりしました。そのとき、これはブログの記事にしようと思ったものの、この記事で牛乳が原因とする病気については、英語やイタリア語の記事を調べてみると、どうも賛否両論があるようなので、記事を書くのはやめたのですが、以後は量を控えるようにしていました。ただ、最近、夫のヨガの本でも、動物性食品は牛乳に限らず「人体には毒」と言っているものがあることを知って、気になっていました。(つづく)
Commented by milletti_naoko at 2013-08-27 16:27
Naviaさんへ(上からの続きです)

なるほど、チーズについては、またいろいろ調べてみます。花粉症の時期は避けるとして、他の時期には食べてもよさそうですね。健康情報はいろいろと氾濫しているようでも、たとえば最近、コーヒーも体に悪いので避けたほうがいいと読んだのですが、新聞やテレビの広告主に、牛乳や乳製品、コーヒーも製造する多国籍企業や、そういう食材を使った食品を作っている企業があれば(イタリアでは多いですよね)、そういう情報は隠蔽されやすいのではないかと危惧しています。実際、最近健康に害があることがあきらかになった携帯電話でも、その害があるかどうかを調べる研究委員会が、携帯電話会社から支援金を受けていたり、大学で研究者が、携帯電話は健康に害を及ぼすという発表をしようとして、大学を追われたりしたそうです。

山はいいですよ。春には花、夏には緑と涼、秋には紅葉や木の実、冬には雪と、四季を通じて楽しめます。Naviaさんのお宅の近くにも、夕日の眺めの美しい、ちょっと登ればたどり着けるすてきな場所があるのではないでしょうか。
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by milletti_naoko | 2013-08-24 00:26 | Salute | Comments(12)