イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

フィレンツェが見える館で花の市、歌手カルーソー偲ぶ館と博物館

 今日はペルージャから200km近く車を走らせて、

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フィレンツェ近くの見晴らしのいい丘の上に建つ館で催されている、花市を訪ねました。

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 色も形もとりどりの菊の花が、きれいに咲いています。

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 本当の花を使って作った、すてきな絵やおしゃれなピアスに心を魅かれました。耳に穴をあける度胸がないのを、今日ほど残念に思ったのは初めてです。

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 装飾用のカボチャも売られています。こちらも色や形がさまざまです。

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 リンゴ、梨、ブドウなど、果物の木も並んでいます。実りの秋を利用して、目で見てほしい木が分かるように、そして、見る人の心を打つように、展示が工夫されています。

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 花市だけではなく、会場を回りながら、庭や眺めも楽しみました。

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 昼食も会場の店で頼んで食べました。わたしが食べたcrespelle ai funghi porciniは、塩味のクレープに風味たっぷりのポルチーニ・ソースが入っていて、とてもおいしかったです。

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 夫も、cartoccio del trippaioがおいしいと言っていましたし、食べ終わった人が皆、店の人に、「本当においしいかったです!」とほめ言葉を言って、席を立っていました。

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 こんなふうに、さまざまな香辛料を売っている店もいくつかありました。

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 今回は買わなかったのですが、これはいいなと思い、アイデアに関心したのは、こちらの商品です。自然の石を使って、素朴な味のある形の花活けにして、壁に取り付けた磁石の力で、壁に花や緑を飾れるようになっています。

- NOVOTONO – Garlasco (PV)

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 わたしが最初に購入したのは、こちらのスタンドのバラのシロップです。のどにもいいそうで、バラの成分と香りには魅かれたものの、白砂糖は体に悪いと考えて購入をためらっていたのですが、有機栽培である上に、使っているのは黒砂糖だと聞いて、迷わず購入しました。ジェノバ近くにあるバラの花の栽培で有名だという谷にフランスから嫁いで、だんなさんの信念と仕事の影響で、花育てやシロップ作りに情熱を注ぐようになったというお店の方の話を聞いて、いつか必ず花が美しい頃に訪ねたいと思いました。6月末が見頃、訪ね時だということです。

- Azienda Agricola “Il Giardino delle Dalie” – Savignone (GE)

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 夫もいろいろ買い物をしたのですが、一番長くいて、話をじっくり聞いて買ったのはこちらです。いろいろな植物の種を売っているのですが、空き缶を再利用して、売る種を入れるのに使うというアイデアもいいなあと思いました。夫は、花や穀物の種を、

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わたしは栽培用の生姜を買いました。話を聞くと、育てるのはなかなか大変で、しかも最初の収穫は1年後でわずかということです。それでも、スーパーで見かける生姜の産地は中国、タイ、ブラジルなど、土壌の汚染や農薬の使用がずっと気になっていたため、最近は、自分たちで育てたいという気持ちになっていました。イタリア産の、自分たちが育てたという生姜を見つけたのは初めてでもあり、思いきって購入しました。25cmほどの鉢に土を入れて生姜を埋め、冬の間は室内に置いておき、夏は外に出していいけれども、直射日光が当たってはいけないとのことです。

- Eta Beta Onlus

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 この花市の会場は、フィレンツェに近いLastra a Signaという町の丘の上にある館、Villa Caruso Bellosguardoです。そうです。ナポリ出身の名高いテノール歌手、エンリコ・カルーソー(Enrico Caruso)が暮らしたことがある場所で、今は彼を偲ぶ博物館にもなっています。

 花市は明日、10月13日日曜日までの開催で、時間は朝10時から午後7時まで、入場料は3ユーロです。近くにお住まいの方は、興味があれば、ぜひ訪ねてみてください。

Botanica, 4a mostra mercato di piante rare e da collezione
12-13 ottobre 2013, ore 10.00-19.00
Via di Bellosguardo, 53 – 50055 Lastra a Signa - Firenze
Info Villa: Museo Enrico Caruso – Villa Bellosguardo

 博物館も訪ねたかったのですが、安く上げようと、高速道路を避けたわたしたちは、シエナ経由で遠回りして、200km近い道を2時間以上かけて到着したため、疲れてもおり、帰りが遅くならぬようにと、今回は訪問を見合わせました。そうして、家に帰ってよくよく距離と値段を比べてみて、高速道路を使わなかったために30km遠回りして、高速料金は安く上がったけれども、ガソリン代がかなり余分にかかったため、30分も余分に運転して行ったのに、どちらにしても、費用には差がなかったことが分かりました。

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 館の見晴らしのいい場所から、遠くに小さくですが、花の都、フィレンツェの町並みが見えてうれしかったです。木々の間からごくごく小さく見えたのですが、20倍ズームを利用して、こんな写真も撮ることができました。もうずいぶん長い間訪ねたことのないフィレンツェを、今度の土曜日に用事で訪ねることになっているので、そのフィレンツェがわたしにあいさつをしてくれているような気がして、うれしくなりました。

 帰りは、夕日が空を染め、その空がたそがれていく中、美しい空の色や風景を楽しみながら、ペルージャに向かいました。花と言えば、先ほど、うちから近いピアン・ディ・マッシアーノの駐車場で、きれいな花火が勢いよく、いくつも空に上がっていました。11月初めに例年催される死者の市(Fiera dei Morti)、そして、まもなく始まるチョコレート祭りを前に、ペルージャのミニメトロ終着駅の巨大駐車場には、毎年この時期に、大型遊具が設置され、ミニ遊園地ができます。今夜の花火は、この遊園地の利用開始を知らせるためのものだろうと夫が言っていました。

関連記事へのリンク
- ペルージャ、死者の市 (2/11/2010)
- 死者のソラマメ、死者の市 (31/10/2010)
- ペルージャ、チョコレート祭り (20/10/2010)

Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ayayay0003 at 2013-10-13 11:59
なおこさん、こんにちは。本当の花で作ったピアス、私の心ひかれました。なおこさんの写真で拝見しただけで。実は、私は、趣味でアクセサリーを作っています。買うこともありますが、最近は自作のアクセサリーをほとんど使っているので、買うというよりはお店でデザインを盗む(笑)方が勝っています。ピアスですが、私はアクセサリーの趣味を始めた時にあけました。自作のピアスしたさに(笑)。

生姜、日本では当たり前のようにあるものですが、最近では中国からの輸入物が増加してきました。幸いなことに地方に住んでますので、ご近所の農家さんが作ったものを頂いたりするので、今からの季節は、頂いた生姜ではちみつ漬けを作ります。洗って皮をむいても、皮つきでもいいですが、少し乾燥させてからはちみつと生姜だけで漬けこみます。生姜が、上に浮いてきたらできあがりで、気温が高いと冷蔵したほうがいいですが、低いと常温でも大丈夫です。冬場に風邪気味な時、特に初期症状のときなら、これを熱い紅茶で割ってのめば、治ります。去年作ってみて実証済みです。是非試してみてください。私も今年の分をそろそろ作ろうかと思っています。
Commented by ayayay0003 at 2013-10-13 13:24
生姜の付け足しです。生姜は、薄くスライスして漬けると、そのままいっしょに飲み物に入れていただくとより効果的です。
Commented by クロちゃん at 2013-10-14 11:41 x
なおこさん、こんにちは♪
実りの秋、食欲の秋、そして芸術の秋ですね~。
たくさんの出会いがあるって嬉しい時間でしょう。
天高くの爽やかな季節となりました。(^^)/
Commented by milletti_naoko at 2013-10-14 18:20
アリスさん、ご自分でアクセサリーを作られるなんてすてきですね。せっかく作ったピアスをつけるために穴をあけたい、そういうお気持ち、分かるような気がします。と言いつつ、その度胸はないのではありますが。

ご近所の農家で採れる生姜が手に入るとは、安心して食べられていいですね。生姜のはちみつ漬けもおいしそうですね。わたしも風邪のときや風邪の予防に、生姜紅茶を飲むことは多いのですが、これだとはちみつの効能も発揮されて、本当に効き目がありそうです。安全そうな生姜が手に入ったら、ぜひ試してみます♪
Commented by milletti_naoko at 2013-10-14 18:23
クロちゃん、こんにちは♪ 実りをおいしくいただけて、芸術も楽しめる、まさにおっしゃるとおりの花市でした。そちらでは空が晴れわたっているんですね! ペルージャも雨の日が続きましたが、今日は雲もあるものの、久しぶりに青空が広がっています♪
Commented by kazu at 2013-10-14 20:54 x
なおこさん、こんばんは。イタリアも秋のお祭りの季節なのですね。今、まだソウルにいますが、こちらもいろんな種類の菊の飾り付けがしてあってもうすぐお祭りがあるみたいです。秋は実りの季節でいいですね。

なおこさんもご主人様もごお花やお野菜たちをご自分で育てられるってほんとに素敵ですね。育てる楽しみや収穫する喜びも味わえて、お二人はほんとに丁寧に豊かに暮らしておられるといつも感心します。

それとフィレンツェは思い出がいっぱいです。お仕事で行かれるのですか。又お話、聞かせて下さいね。
by milletti_naoko | 2013-10-12 23:59 | Fiori Piante Animali | Comments(6)