イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

銀行よりもCOOPで貯金

銀行よりもCOOPで貯金_f0234936_01173776.png
 イタリアに来てから、一度だけ銀行口座を開いたことがあるのですが、約1年後に解約したように覚えています。日本で、郵便局でも銀行でも、口座を持つには費用が一切かからず、定期預金をして、時々ティッシュやタオルさえもらえるのに慣れた身には、イタリアでは、銀行口座を維持するだけで、年間数十ユーロかかるというのが腑に落ちません。それでも、仕事を始めてから、大学の給料を受け取るために、学生に混じって長い列に並んだり、通訳の仕事などの報酬を、小切手で支払ってもらうため、その小切手が発行された銀行までわざわざ足を運び、さらに長時間待ったりということが重なると、やはり、これはイタリアでも銀行口座を持った方が便利なのではないかと考え始めました。それに、イタリアで得た収入を、現金で家に置いておくのも不安でした。ある銀行の、口座の維持費や入金・払い出しなどにかかる費用が一番安そうな、とあるサービスを選びました。

 けれども、銀行にも昼休みがある上に、行内での待ち時間が異様に長く、利用してみると、思ったよりも手数料や維持費がかかります。さらに、1年後に来た口座の明細を見て、実はこのサービスでは、利子がまったくつかないことを知り、「預けていても減るばかりだなんて!」と、解約を決めました。「銀行は、わたしたちが預けたお金のおかげで儲けているのに、なんで口座の維持費や手数料まで払わなければいけないんだ。」と、こういう思いからだったのですが、それは日本での、利用者はいっさい料金を払う必要がない預金システムに、慣れているというか、甘えているからかもしれません。

 クレジットカードは、日本の口座からの引き落としになっているので、問題ないのですが、報酬を受け取るときの不都合は別にして、やっぱり多額の現金を家に残しておくのが不安で、遊ばせておくのもどうかと思いました。それで、Coopに、組合員(socio)としてお金を貸すという形の貯金をしようと思い立ちました。わたしがCoopの組合員になったのは、2005年1月です。当時は組合員になるのに、12ユーロ必要だったのですが、組合員だけの特別割引商品を何度か購入しただけで、すぐに取り戻せる額だと思いました。ちなみに、Coopと言ってもイタリア各地にあり(下記リンク参照)、わたしが加入したのはCentro Italiaで、しかも9年前の話なので、今は、そして、皆さんがお住まいの地域では、かなり事情が違うかもしれません。

銀行よりもCOOPで貯金_f0234936_6471884.jpg

 記憶はうろ覚えなので、今、Coop Centro Italiaの該当ページ(下記リンク参照)を参考にしてお話しすると、組合員になってから3か月経てば、組合員として、Coopにお金を貸すという形で、貯金をすることができます。そうしてお金を預けると、日本の銀行同様に、Coopが通帳を発行し、以後は、お金を払い込んだり、引き落としたりするたびに、その金額の移動が、通帳(Libretto di Prestito Sociale)に記入されます。最近は利子がひどく下がったのですが、それでも、この貯金のいいところは、銀行と違って、維持費用や手数料がいっさいかからない(zero spese)ことです。ただし、クレジットカードは作れないし、よその銀行からこの口座に振り込んでもらうことはできないのですが、とにかく維持費がかからないのが魅力で、今も、このCoopの貯金を利用しています。銀行に比べて、Coopの方が開いている時間が長く、店が開いていれば、いつでも預け入れも引き落としもできるというのも助かります。ただし、1日1000ユーロ以上のお金を下ろすときは、24時間だか48時間前だかに、引き下ろしたい店に通知するようにと聞いたような記憶があります。組合員になる手続きや、組合員として貯金をしたい場合の手続き、そして、入金したり、払い出したりするときは、各店のPunto d’Ascoltoのブースで行います。

 こうやってCoopに貯金をしておくと、250ユーロ以内であれば、レジでCoopカードを提示して、暗証番号を押せば、引き下ろすことができます。買い物のついでに、レジで会計が終わった後、そのまま好きなだけの金額を受け取ることができるので、便利です。それに、Coopでの買い物の際に、Coopカードを提示して、貯金から直接、買い物代を引き落としてもらうこともできます。

 組合員一人あたりが振り込める限度額は、36,093ユーロです。ちなみに、わたしが貯金を始めた頃は、税引き前の利率が3%、税引き後が2.625%と高かったのですが、以後(これはCoopに限った話ではありませんが)、どんどん利率が下がり、税引き前の利率が0.90%、税引き後が0.72%になってしまいました。ただ、これも、たとえば半年、あるいは1年使わないお金があれば、それを半年、あるいは1年そのまま置いておいて手をつけないPrestito vincolatoにすると、税引き後の利率が、それぞれ、1%、1.40%となり、わずかではありますが、高くなります。ただ、もしCoopが経営危機に陥ったら、このお金はいったい返ってくるのかということなのですが、今のところ、Coopの人気を見ても、そういう恐れはまずないのではないかと思います。けれども、万一何かあった場合の責任までは負えませんので、皆さん、ご自分でよく検討されてから、ご利用ください。

 困ったのは、車を購入したときです。ディーラーからは当然ながら、法律のために現金では支払いを受けられないと言われ、かと言って、クレジットカードで払える額でもなく、結局、Coop通帳から受け取り人を指定しない小切手を発行してもらったのですが、この小切手は、最終的にはMonte dei Paschi di Siena銀行に行って発行してもらい、無事に車の代金を支払うことができました。昨日の記事の反響が大きかったので、Coopついでに、貯金についても書いてみました。よろしかったら、参考にしてください。

Articolo scritto da Naoko Ishii

↓ 記事がいいなと思ったら、ランキング応援のクリックをいただけると、うれしいです。
↓ Cliccate sulle icone dei 2 Blog Ranking, grazie :-)
にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ   

by milletti_naoko | 2014-01-15 22:48 | Sistemi & procedure