イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

夏山の思い出と苦い払いすぎ

 今日は、有効期限が切れる前に、COOP商品の6ユーロ割引券を使おうと、ペルージャ駅前のCOOPに、買い物に行きました。

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 店頭に入って、最初にある果物のコーナーで、シチリア産のオレンジの袋を、買い物かごに移したあと、すぐにこちらのリンゴが目に飛び込んできました。(写真は家で撮影しました。)なんと、昨夏1週間過ごしたアルト・アーディジェのヴェノスタ渓谷(Val Venosta)のリンゴがあるのではありませんか。しかも、1kgが0.99ユーロという特別価格になっています。

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8/7/2013

 わたしたちが、友人たちとアパートを借りて滞在した村には、こんなふうにリンゴ畑が広がっていました。

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 2枚目の写真の奥に見える館、Schloss Goldrain(Castello di Coldrano)は教育文化センターで、ガイドつきの案内はあるものの週に1度、木曜日の午後4時からだけだったので、残念ながら場内を訪ねることはできませんでした。

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 でも幸い、敷地の傍らにある庭園には、入ることができました。色とりどりのきれいな花がたくさん咲いています。

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 このバラは、きれいなだけではなく、芳香も放っていたように覚えています。

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 わたしたちの宿はティス(Tiss)にあります。この日は、一番近いスーパーまで、食料品を買い出しに行き、帰りにこのお城の前を通りました。

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12/7/2014

 ティスからコルドラーノへは、山のトレッキングコースを歩いて行くこともできます。7月12日に、夫と二人でこの山の道を歩くと、眼下に、ティス(Tiss)の村とリンゴ畑が広がり、奥には、雪と氷河を頂いた高峰が連なるマルテッロ渓谷(Val di Martello)が見えて、すばらしい眺めを満喫しました。

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Val martello 11/7/2014

 美しい山や渓谷をいくつも訪ねたのですが、わたしが一番魅かれたのは、このマルテッロ渓谷です。わたしが最も美しいと思う渓谷は、今のところはピエモンテ州立アルピ・マリッティメ自然公園ののジェッソ渓谷(下記リンク参照)で、本当はこの渓谷を再訪したかったのですが、夫が友人たちと一緒に旅行したいと言うので、このときは、アルト・アーディジェを訪ねることになったのです。

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 緑と水が豊かで、滝や小川にあちこちで出会い、ピンクのシャクナゲ(rododendro)など、野の花があちこちに咲き、白雪が美しくて、アルピ・マリッティメを思い起こしました。

 こうして勢いよく流れ落ちる滝の

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傍らの山を登り、

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滝つぼから、さらに上流へと川の傍らを歩いて、

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氷河から解けて流れ落ちる川の勢いに感動しました。

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 こうして歩きに歩いて、2時過ぎにようやく食事にありつけたときは、ほっとしました。

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 友人たちは、滝を登らず、別のコースを通ってすでに山小屋に到着し、湖のそばでくつろいでいました。食事の後は再び皆で山を下りました。

 思いがけず特売として並んでいたヴェノスタ渓谷のリンゴを見て、おいしいリンゴが安いことと、思い出がうれしくて、ふだんよりもたくさん袋につめて、購入しました。

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 なつかしい、おいしいリンゴが安く買えてよかったと、喜びながら家計簿をつけていて、しかし驚きの事実に気づきました。オレンジを買い物かごに入れたあとに、このリンゴに気づいたため、オレンジは買うのをやめて売り場に戻し、リンゴとみかんを買ったのに、レシートに「オレンジ」(arance)とあるではありませんか。どうしてかなと、冷蔵庫に入れたリンゴの袋を見てみると、なんと、リンゴは1kgが0.99ユーロとお得だったのに、わたしとしたら、リンゴではなくオレンジのボタンを押して、1kgが1.48ユーロと、高いお金を払ってしまっているではありませんか。イタリアのスーパーでは、売り場で果物や野菜の番号を見てから、量りに載せて、該当の番号を押すと、こういうシールが出てくるので、それをビニール袋に張りつけます。わたしがまさか番号を間違えたのか、それとも器械が、リンゴのボタンを押すと、オレンジの値段が出てくるように間違って記憶しているのか謎ですが、安いと思ってたくさん買ったのに、余分に払ってしまったと知って、悲しかったのです。と言っても、80セントの話ではあり、今日は6ユーロの割引券も使って買い物をしているのではありますが。オレンジはすでに決まった量が袋に入っているので、番号を押す必要はないため、器械が間違っていたのではという疑いが残るのですが、まさかシールが間違っているとは思わず、確かめもしませんでした。次回からは、画面だけではなく、シールの商品と値段も正しいかどうか、きちんと確認しなければいけないなと思いました。いえ、わたしが、「後でオレンジを売り場に戻そう」と頭で考えていたから、ふだんは数字で押すのに、今日はうっかりオレンジのボタンを押してしまったのかもしれません。

 まあ、他のリンゴは1kgが2ユーロ前後で売られていましたから、ふだんに比べると、それでも安いし、日本のリンゴと比べると、値段がはるかに安いのではありますが。

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Mele di Val Venosta a Coop

Mi sono tornati tanti bei ricordi del viaggio in Alto Adige, tanti alberi di melo che abbiamo visto proprio in Val Venosta. Certo, ne ho comprato molte. Sono della Val Venosta, poi anche IGP e molto economiche.
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented by ayayay0003 at 2014-02-01 10:47
なおこさん、ヴェノスタ渓谷、少し地図で調べてみました(^-^)
スイスとの国境近くですね。あのダボスまでとっても近く!と言っても、日本にいる私だからそう思うのですよね!山岳地帯は、異動するのが大変だから地図で見る程近くないんですよね(笑)。
2011年の6月にドロミテ渓谷を訪ねて本当に感動的でした。ボルツァ―ノへも泊まったので、ヴェノスタ渓谷は少し近くだなと思いました。なおこさんが、北イタリアの山歩きが好きなのが少し分かる気がします(*^^*)
それは、さておき、イタリアのス―パーはそう言えば、計りに載せて🍎買いました。何かお店の人が適当に手伝ってくれたような気がします。日本と違って自分がしっかりしてないと損しちゃいますね(^-^;
りんご、美味しそうですね~私の記憶では、ヨ―ロッパで美味しいりんごを食べた記憶がありません(笑)。日本のりんごが美味し過ぎるからでしょうか?(笑)。
Commented by milletti_naoko at 2014-02-01 17:44
アリスさん、わたしはダボスについて調べてみました。日本の時事問題にすっかり疎くなっております。アルプスは高い山が幾重にも連なっているので、イタリア・フランス間も、地図で見ると近くても、車ではかなり遠い回り道になりました。スイスへもやはり遠いような気がします。

アリスさんはボルツァーノを訪ね、イタリアのスーパーでも買いモノをしたことがおありなんですね! ハチミツ入りはありませんが、こちらにもおいしいりんごはありますよ。好きなのはやっぱり日本の富士で、こちらでも売っています。
Commented by suzu-clair at 2014-02-02 00:00
美しい渓谷ですね!
滝の傍らを歩くなんて、
本当にきもちよさそう。
今回のおいしいりんごは、
素敵な渓谷の思い出のりんごなのですね。

そうそう、スーパーでは量りに乗せてシールを貼る方式でしたよね。
私も、まちがうと損したり、あるいは得しちゃうこともあるのかな?なんてどきどきしていたことを思い出しました。
どんなおいしいりんごなのでしょう?
味わってみたくなりました♪
Commented by milletti_naoko at 2014-02-02 04:55
すずさん、登っても登っても、さらに登り道が前に続いていて大変でしたが、野の花や滝、すばらしい眺めを楽しめてうれしかったです。

リンゴはまだ食べていないのですが、きっとおいしいと思います♪ すずさんもスーパーで野菜や果物を買われたことがあるんですね! 以前はペルージャの中心街にも八百屋さんがあって、一つひとつ、あれをどれだけくださいと言葉で頼んでいたのですが、スーパーではこうやって器械で量って値段が出るのは、何だか素っ気ない感じです。日本と違ってあらかじめポリエステルやサランラップで包装されていない分、自分が好きな量だけ買えて、出るゴミが少ないところは、いいと思うのですが。
Commented by patata at 2014-02-02 09:39 x
なおこさん、こんばんは♪
アルト・アーディジェ…美しいですね…
以前が織りなす壮大な景色に酔いしれます。いつか訪れてみたい場所です。食事の丸いものはポルペットーネでしょうか??このあたりの郷土料理なのでしょうか?

ところで、COOPでなおこさんが間違われたうっかり、実は私も、今日全く同じことをしました(苦笑)
商品もTrentinoのりんごのオフェルタ商品で、なおこさんの記事を読みながら、商品までもほぼ同じなので 驚きました!(幸いなことに私はCOOPの自動レジで、気付いたのですが^^;)
お互いうっかりには気をつけましょう!
Commented by milletti_naoko at 2014-02-02 23:21
Patataさん、アルプスの壮大な眺めに、わたしも感動しました。Patataさんのお宅から近いピエモンテも、わたしは大好きなんですよ。夏には水の流れや花がきれいで、美しい渓谷がたくさんあります。丸いのはドイツの名物料理、クネーデルです。味つけや材料が場所や店によって違って、スパイスが効きすぎと感じたり、おいしかったり、さまざまでした。ドイツ語ではKnödel、イタリア語ではCanederliで、アルト・アーディジェでは2か国語で表記されていました。

ふふふ、Patataさんも遠いリグーリアで同じようなうっかりをされていたとは、おもしろいですね。自動レジだと確かに、自分でもしっかり確認できますよね。はい、わたしも以後気をつけます! レシートはレジのあと、必ず確認するのですが、このときはみかんも買っていたので、うっかり見過ごしてしまいました。
by milletti_naoko | 2014-01-31 23:59 | Trentino-Alto Adige | Comments(6)