イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

月夜のベネチア

 土曜日は、宿に荷物を置き、寝袋などを広げて、すぐに眠れる準備をしたあと、車でベネチアに向かい、駐車場からベネチアへ、そして、

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Venezia di notte 15/3/2014

月と夜の明かりに照らされた美しい町を、まずはリアルト橋へ、それからサン・マルコ広場へと、歩きました。

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 教会の施設に寝泊りする約30名が出会ったのは、メストレのこちらの教会前です。後から出発した友人たちも、わたしたちがポンポーザ修道院に寄ったこともあって、ほぼ同時に到着しました。

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 宿では、帰宅したらすぐ眠れるように、皆がマットレスや寝袋を広げて、準備をしました。キャンプや巡礼のように、軽量の薄いマットレスから、空気を入れて膨らませるりっぱな厚いマットレスまであり、寝袋の代わりに、毛布やシーツを準備している人もいて、いろいろと就寝のための装備に差があって、興味深かったです。

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20.13

 「駐車料金が高くても、人数で割れば、切符を買うのとそう変わらないのではないか」と提案した友人がいます。それで、車でベネチアに向かうことにしました。ベネチアの鉄道駅の向かいにある駐車場に車を置こうという話だったのですが、大勢いる友人たちも、夫や義弟も、なぜか名前を勘違いしていました。それで、駐車料金は高いけれど、ベネチアからは遠いトロンケット駐車場(Venezia Tronchetto Parking)に駐車してしまったのです。この写真の駅から電車でベネチアに行けるはずだったのですが、三つある切符の自動販売機がすべて故障したので、歩いてベネチアを目指すことになりました。ちなみに、夫たちが本来駐車しようと考えていた駐車場の名前は、ローマ広場駐車場(Parcheggio Piazza Roma)です。

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20.39

ようやくベネチアの町に着き、ゴンドラが見えたときには、皆で、歓声を上げました。

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 夜の灯りに浮かび上がる、美しい建物に足を止め、写真を撮りながら、皆に遅れないように歩いて行きます。

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 月や外灯の光にかろうじて照らされた、趣の深い小路を歩いて、

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21.33

ようやくリアルト橋(Ponte di Rialto)に到着しました。冒頭の写真は、橋の上から大運河(Canal Grande)を撮影したものです。

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 車の走らない町では、なるほど警察もパトカーの代わりに船を使うのだなどと、そんなことにも感心します。

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 時間を惜しんで、軽食を済ませてはいたのですが、おなかがすいて、皆、時々、あちこちの切り売りピザ屋で、ピザなどを一切れ買っては食べていました。町の入り口辺りは、値段が安くおいしかったのに、リアルト橋、さらにサン・マルコ広場へと近づくにつれて、おいしさは半減するのに値段は高くなっているような印象を受けました。

 勘定やお釣りをごまかされないようにと、いつも注意しているのに、この晩は、うっかりしていました。夫と二人分、8ユーロのピザ代を払うのに、10ユーロ札を出せばよかったのに、駐車料金の支払いを考えて、20ユーロ札出して、お釣りをもらうことにしました。それが、友人たちも次々にいろいろと注文するので、うっかりして、ピザを食べながら気づいて財布を見ると、釣りは2ユーロしか受けとらなかったようで、10ユーロ札は、相変わらず1枚しかありません。うっかりしていたのか、うまい具合にだまされたのか。いずれにせよ、イタリアでは気が抜けないなと、つくづく感じました。皆が言うように、こういう店で切り売りピザを売っているのは、たいてい移民だったのではありますが。

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 謝肉祭、carnevaleの仮面や衣装も、まだあちこちで売られていました。友人が仮面と衣装をまとった人形の横でポーズを取っていたら、皆が一斉に撮影攻撃。こんな何気ないことも、楽しかったです。

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 おとぎの世界のような町を歩き続けて、

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22.37

ようやくサン・マルコ広場(Piazza San Marco)に着いたときには、もう10時半を過ぎていましたが、

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月と夜の灯りに浮かび上がる美しい眺めに、感動しました。

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22.55

 帰りはヴァポレットで、サン・マルコ広場からサンタ・ルチーア駅まで戻り、駅から駐車場まで歩きました。8時直前から真夜中まで、4時間あまりの駐車料金は、なんと18ユーロです。メストレの宿に戻り、就寝したのは、午後1時頃のことでした。

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Passeggiata notturna a Venezia 15/3/2014
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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Commented at 2014-03-18 08:55 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by suzu-clair at 2014-03-18 13:46
ベネチアはやはり美しい町ですね!
月夜のベネチアもまた素敵☆
子供の頃、ほんの3分ほどの番組で、映画「ヴェニスに死す」をからめてベニスの町を紹介していたものを見たことがあり、
なんて美しいのだろう…と、たった3分で魅了され、
ベニスの町にずっと憧れています。

寝袋でお休みになったり、お友達と夜まで街を散策なさったりするのも、すべていい旅の思い出ですね☆

↓の記事、見逃していました!
桜に似たお花、美しいですね☆
はっきりわからないのですが、カイドウというお花かアーモンドかな?と思ったり・・・(たぶんアーモンドは違うかも)
春を感じる、素敵な旅路でしたね♪
Commented by ayayay0003 at 2014-03-18 15:52
なおこさん
夜の幻想的なヴェネチア、本島に泊まったことないので体験したことのない世界です。美しすぎて、私までお写真で堪能しましたよ(*^_^*)
いつか、と思うと近くでもなかなか出かけられないものです。思いきって出かけられて、そして素晴らしいお仲間との楽しい時間、十分に伝わったきました~☆
おつりを気をつけなければならないとは聞くものの、私自身は、3度のイタリア旅行ではまだそういう体験は、幸いなことにありません。高額紙幣は出さないようにきもにめいじておきます。
ヴェネチアは、物価が高いともよく聞きますが、ツアーで行くと何もかもついているので、お土産を買うくらいなのであまり関係ないかもしれません(笑)。もし、今度行く機会があれば、サンマルコ広場の老舗カフェでお茶しようかなぁ・・・でも高そうなので勇気がなくて入れないかもしれないなぁ・・・などと楽しい想像をさせて頂きました(笑)。
Commented by milletti_naoko at 2014-03-18 16:53
鍵コメントの方へ

おはようございます。ベネチアは、初めてではなく、2度目か3度目なのですが、前回訪ねたのは、もう15年近く前だったのではないかと思います。天気もよく、楽しい旅になって、うれしかったです。

ちょうどテレビにベネチアの映像が! やっぱり世界でも日本でも、人気がある町なんですね。リアルト橋のすぐ前のホテルに滞在されたなんて、すてきですね。フロントの方が優しいと、旅心もさらに浮き立ちますよね。おいしいお料理もたくさん食べられたようで何よりです。かつて海運都市として、豊かで隆盛を極めていた町なので、美しい教会や建物も多いし、水の都には独特の魅力があって、すてきですよね。

それは帰国も聴くのも楽しみですね♪
Commented by milletti_naoko at 2014-03-18 16:58
すずさん、ベネチアはペルージャからは遠いし、物価も高いので、常々行きたいと思いつつ、足踏みしていたのですが、友人たちのおかげで、こうしてすてきな旅を楽しむことができました。慌しくて、そうして、散歩は夜でしたので、いろんな観光名所をじっくり訪ねることはできませんでしたが、また次回ゆっくり訪ねたいと思えるきっかけも、くれました。寝袋大会も、キャンプや巡礼ではなく、重量や場所の制限が少ないので、就寝準備もいろいろだなと、おもしろかったです。

ポンポーザでは、花の色も形もきれいで、しかも満開なのがうれしかったです♪
Commented by milletti_naoko at 2014-03-18 17:04
アリスさん、大人数だったおかげで、こうして夜の幻想的なベネチアの散歩が楽しめて、うれしかったです。わたしのカメラの性能と写真の腕では、どうも映像が暗くなってしまうのですが、そんなふうに言っていただけて、うれしいです。

アリスさんは旅行中、まだそういう経験をされていないのですね。それだけ、しっかり注意をされているからでもあるのでしょう。

最近は不況だからかもしれませんが、駐車場は別にして、友人たちも義弟も、食事代やおみやげにしても、思っていたよりも安いと言っていました。それでも、せっかくだからとっておきの小さいぜいたくや豊かな時間を過ごすことも、すてきな旅の思い出になりますよね。
Commented by kazu at 2014-03-18 19:12 x
なおこさん、こんばんは。お友達とベネチアの夜を存分に楽しまれたようで、笑い声まで聞こえてきそうです。つい三ヶ月前、私もここにいたのにと懐かしい気持ちにもなっています。この町に魅せられて通い始めて6年。物価は行くたびに上がっていて、イタリアの中でも旅行者に一番優しくない場所かも知れませんね。そそっベネチアでは、火事が怖いので(何処でも怖いですよね)釜戸が禁止されているらしく、ピザは他の町のように直火では焼かないので美味しくないのは仕方ないかも知れません。それにしても、なおこさんの写真、よく撮れていますね。夜景は難しいのにさすがですね。
Commented by milletti_naoko at 2014-03-18 19:44
かずさん、こんにちは。かずさんは、じっくり事前に計画を練られて、旅を満喫されましたものね。もう6年も通っていらっしゃるとは! いつ訪ねても、すてきな魅力があるなと、今回はつくづく思いました。窯を使うのが禁止されているとは知りませんでした! でも、ベネチアの入り口付近のピザは、安かった上に、おいしかったと、ピザにはうるさい夫が言っていました。

夫の写真と比べると、カメラの性能も撮り方もあって、ずっと画面が暗くなってしまっているのですが、おほめの言葉、ありがとうございます♪
Commented by Masami at 2014-03-18 20:11 x
なおこさん、こんにちは。

まずはブログの更新が戻って良かったです^^
私もいつだったか、日本でコンピューターが突然動かなくなった!と大騒ぎしたことがあったのですが、コンセントが抜けてたのが理由だったことがありました(笑)あの後ご主人の反応は如何でしたか?

そしてなおこさん、ヴェネチアへいらしたのですね!
お近くだったのですね~^^
本当にベネチアは幻想的でおとぎの国のような街ですよね~。
夜のベネチアの写真がとても綺麗ですねー♪
Commented by クロちゃん at 2014-03-18 20:59 x
なおこさん、こんばんは♪
ほんと、おとぎの国のような雰囲気ですね。d(-。∂)good!!
駐車料金の金額で現実に戻ってしまったでしょうか。
マットレスや寝袋で寝る旅も興味あります。
これは、日本でもヒットするかもしれません。(^^)/
Commented by milletti_naoko at 2014-03-18 23:24
まさみさん、こんにちは。インターネットに接続できて、ほっとしました。まゆみさんにも、そういうことがあったんですね! わたしだけじゃあないと思うと、ほっとします。夫はもともと怒りっぽいたちだし、無料の固定電話が使えない間、携帯電話の使用を余儀なくさせたりとかなり迷惑をかけてしまったのですが、意外と、「あれ、そうだったの? 仕方ないなあ。」くらいで済んだので、拍子抜けしました。

そうなんです。ベネチアって、本当にすてきですね。いつかゆっくり訪ねてみたいし、そのときは、行きがけ、あるいは帰りがけに、まさみさんにもお会いできるとうれしいです。
Commented by milletti_naoko at 2014-03-18 23:35
クロちゃん、こんにちは♪ 夜の風情もとてもすてきで、散歩が楽しめました。教会の施設が利用できたのは、友人が神父さんを知っていたからでもありますが、たとえばローマなどへ歩いて巡礼に行くというときに、どうしても、宿がないというときは、教会の施設にこうして泊まったこともありますし、サン・ティアーゴに向かう途中、神父さん宅に泊めてもらったという友人もいて、いずれにせよ、こういう場合の宿泊費は、それぞれが寄付金という形で支払います。巡礼慣れしている顔の広い友人のおかげなのですが、日本でも、たとえば地震や災害などの際に、一般市民に開放される体育館などを、何か近所でイベントがあったり、山を歩いたりするときに、宿として使わせてもらえると、確かに便利ですよね。夏はテントでもいいのですが、今の季節は、やっぱり暖房もある屋内がいいし、山ではなくて、町でもありますし。

今回は、約30人が一人5ユーロずつ支払って、寄付金が合計150ユーロあまり。暖房もあったし、電気や水も使わせてもらい、わたしたちも安く済んで助かりました。
by milletti_naoko | 2014-03-17 23:59 | Veneto | Comments(12)