2014年 09月 19日
草花で黄色に彩り染め上げる、草花染めロンドンへ
そうやって摘んだアブサン(assenzio)を煮込んだ液を使うと、
布が淡い萌黄色に染まりました。
一方、細かくちぎったクルミの葉(foglie di noce)を煮込んだ液では、
布が、クリーム色やベージュに染まります。同じ鍋で同じだけ煮込んだ布でも、その布が絹か、それとも綿か麻かによって、染まる色が違ってくるのも、興味深いです。
仕上がりは、染色に使う植物によってだけではなく、布の上に置く草花や葉によっても、違ってきます。
これは、布をまず半分に折り、その下半分にだけ花や葉を置いて飾り、もう半分の布を上から重ね、こうして二重になった布を、棒にぐるぐる巻きつけて、染めたものです。同じ黄色い花でも、こんなふうに、エニシダ(ginestra)はほとんど色や形が残らなず、コウヤカミツレやカレープラント(伊elicriso、学名Helichrysum italicum)は、鮮やかな黄色で布を彩り、そうして、セント・ジョーンズ・ワート(iperico, erba di San Giovanni)は、色が鮮やかな紺に変わるのが、興味深いです。
さびだらけの鉄の棒や板などに巻きつけたものは、鍋から引き上げると、オーブンで焼きすぎた料理のように真っ黒で、なんだか開けるのがおそろしかったのですが、
開いてみると、意外ときれいで、皆歓声を上げていました。
大きい布を小さい鉄の棒に巻きつけるのに、折った布のどの部分も直接植物と接触して、模様がきちんと残るようにしようと考えて、こちらの別の布を使った際に、こんなふうに折り紙の折り方を思い出しながら、布を折ったりしたからです。(仕上がった作品の写真はこちら)
8月半ばのナヴェッリ村の草花染め講座で、草花染めに使った花たちは、
初秋のスバージオ山にも咲いています。こちらはイタリア語名は、「染め屋のカモミール」を意味するcamomilla dei tintoriです。和名も、コウヤカミツレで、「紺屋(染物屋)のカモミール」を意味するようです。合成染料が生まれるまでは、長い間、染料として使われていた花です。
カレープラント(elicriso)もところどころに咲いていて、近くを通るとカレーに似た香りがします。というわけで、散歩をしながら、スバージオ山にも、草花染めに使える花があると分かって、うれしかったです。
アブルッツォでの草花染め講座の講師だった先生や、講座の開催に携わったフランチェスカが、現在、草木や花を使って美しく彩った洋服やバッグなどを、ロンドンで開催中のThe Handmade Fairで展示・販売しています。
Intrecciの商品はオンラインでも購入できるのですが、色合いの美しさや草花による美しい装飾は、やはり実際に目で見て、手に取ってみてこそ、その美しさが分かるし、自分の好みに合うものも見つかると思います。今日から土曜日にかけて、ロンドンに在住、あるいは旅行中で、興味がおありの方は、ぜひ足を運んでみてください。
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Fiori di Camomilla dei tintori, elicriso -
è bello trovare sul Monte Subasio
i fiori che abbiamo usato per decorare i tessuti nel corso di Eco-Printing
presso lOstello Sul Tratturo di Navelli.
Ora le fantastiche tre, Rosso Di Robbia, Francesca & Rosa del corso
The Handmaide Fair a Londra
con bellissimi prodotti di The Eco Print Boutique.
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LINK
- 草花で布を彩り染め上げる / Corso di Eco-Printing “Florario d’Abruzzo” (11-14/8/2014)
- スペッロからスバージオ山へ / Passeggiata da Spello verso il Monte Subasio (7/9/2014)
イタリア語は、siしか聞き取れない私ですが~(笑)
よい体験をされましたし、動画が残っているのに感動いたしました~♪実は、動画の貼り付け経験のない私、どうやったらできるのかもわからないんですよ~(笑)。
動画、もちろん見ました! 感動の瞬間ですね!
次回からはなおこさんの「折り紙」式が流行るのではないでしょうか?
それにしても、カレープラントがヘリクリサムとは知らなかったです。なおこさんのブログ、本当に勉強になります。ありがとうございます!
わたしは逆に、elicrisoというイタリア語名だけ知っていたので、カレープラントとう日本語名を知ったときには、「カレーのにおいがするものな」と、納得してしまいました。わたしも、ブログに記事にするために調べてみて、日本語名が分かることが多いので、書きながら勉強をしています。