2014年 09月 13日
TI AMO ~いつも恋文ヤーコポ・フォー
写真は、ヤーコポ・フォーが、そうやって、奥さんのエレオノーラ・アルバネーセに贈った、単なる書き置きにとどまらない恋文を撮影したものです。
恋をしている状態というのは、単に心だけではなくて、身体全体に変化を及ぼすもので、出会った頃、彼女と一緒だったからというだけで、客観的に見てとんでもなくまずいはずのピザさえ、極上の味がした。人間にとってこんなに大切なことなのに、学校では、恋をしたらどう行動したらいいか、まったく教えない。
作家、俳優など多彩な仕事を手がけ、アルカトラツ(Alcatraz)の活動で知られるヤーコポ・フォーが、隣に座る奥さんと共に、こうして二人の出会いや愛、恋文について語り、奥さんが、そうやって受け取った手紙のいくつかを読み上げたのは、昨晩のことです。
「恋を新鮮に保つには、相手に驚きを与えることが大切」と、ヤーコポ・フォーが、おもむろにカバンから、明るいオレンジ色の帽子を取り出してかぶってみたり、ヨーヨーを取り出して、遊んでみたりする場面もあって、楽しかったです。
トラジメーノ湖畔の小さな村、モンテ・デル・ラーゴ(Monte del Lago)では、昨日、9月12日金曜日から、明日、9月14日日曜日にかけて、恋文をはじめとする手紙やはがき、そうして、高度情報化社会における言葉や思いのやりとりなど、文通(corrispondenza)をテーマとした催し、Festival delle Corrispondenzeが行われています。
会場には、エレオノーラ・アルバネーセの作品も、夫、ヤーコポ・フォーから受け取った数々の恋文(冒頭の写真はその一部)と共に展示されていて、彼女自身が恋について書いた言葉も、あちこちに散りばめてありました。
イタリアの劇作家で俳優でもあり、ノーベル文学賞も受賞したダーリオ・フォーは、時々テレビにも顔を出すので知っていて、楽しく奥の深い語りや、優しい笑顔、昨年逝去した奥さんに対する愛情深い態度がすてきだなと思っていたのですが、息子さんも同じように奥さん思いなのだなと、感じました。
モンテ・デル・ラーゴは、トラジメーノ湖の東のほとりにあって、夕日が湖の向こうに沈むのが見えるため、わたしたちが、よく夕日を眺めに行く、お気に入りの場所です。ヤーコポ・フォーと奥さんが終わりのあいさつをして、二人が席を立ったのを見届けると、わたしたちもすぐに会場を出て、駆け足で、いつもの展望台に向かいました。幸い、夕日が沈みきってしまう前に、あいさつをすることができ、美しい色の空と湖も見ることができました。
階段を下りて、桟橋に行くと、空も湖もきれいなオレンジ色をしています。
再び展望台に引き返すと、この村に夕日を見に来るたび、最近はいつもついて来るこちらの猫が、昨日も現れて、後について来ました。 朝から大雨が降って、日が沈むと冷え込んだため、夫が車に上着を取りに行き、わたし一人で会場に向かっていると、門を出たヤーコポ・フォーに、ばったり出くわしました。会場の聴衆には、わたし以外には東洋人の姿はなく、夫と並んで、立って話を聞いていたわたしが、彼からも見えていたからでしょう。「楽しめましたか。」と聞かれて、「ええ、とてもよかったです。お二人の話から、夫も学んでくれていたらいいのですが。」と答えました。とっさの出来事に、こう口から出たのは、ヤーコポ・フォーたちの話を聞きながら、わたしが、「口数の少ない夫が、こんなふうに愛の言葉を書いたり、口にしてくれたりしたら、時々でもうれしいんだけれど。」と、つい思いながら聞いていたからです。そういうふうに思ってもらえるように、わたし自身もフォー夫妻に倣って、夫をいい意味で驚かせられるようでいたいし、言葉にはしなくても、行動で、そうして、心でもきっと大切にしてくれている夫のその気持ちをくめるようでありたいと思いました。
昨日、文通フェスティバルでは、このあとも、おいしい郷土料理を食べたあと、興味深い展示を見たり、コンサートを聴いたりしました。フェスティバルは明日、日曜日までです。下に、催しの詳細を書いた案内へのリンクを貼っておきますので、興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください。
*************************************************************************************************
Festival delle corrispondenze, Monte del Lago 12/9/2014
- Frammenti d'amore: le lettere tra Eleonora Albanese e Jacopo Fo
Bello spettacolo :-)
L'innamoramento, questo ingrediente magico della nostra vita
spiegato, raccontato insieme agli aneddoti personali
in modo divertente ma nello stesso tempo istruttivo
da Jacopo Fo e Eleonora Albanese a Monte del Lago
dove andiamo spesso a vedere il tramonto sul Trasimeno.
Mi ha fatto pensare al Giappone del Periodo Heian (794-1185)
in cui i nobiluomini scrivevano le poesie d'amore alle amate
cogliendo quasi ogni occasione.
*************************************************************************************************
LINK
- 七色の湖で文通まつり / Musica, Storia & Tramonto d’Incanto sul Trasimeno al Festival delle Corrispondenze, Monte del Lago (13/9/2014)
きゃー。ステキなお話ですね。毎日のいつもある風景、出来事。その中に驚きや新しい発見を与えて日々の活性剤とする。コレってちょっとした嬉しさや楽しさにつながるのかもしれません。それとは別になおこさんの旦那様のように落ち着いた自然とご家族を愛する形もなおこさんが穏やかに共に過ごせる、トラジメーノ湖のようなものかもしれませんね。
ステキなお話をご夫婦で聞いて、それぞれに考えることはあったと思いますよ。こういう機会を共有されてとても仲が良いんですね。羨ましいです。
文通をテーマとした催し、なんて素敵なのでしょうか(^-^)
ネット社会の現代社会においてこそ、生の手紙の重要性を感じる
今日なので、こういうテーマのお話があること自体いいなあ・・・と思います(*^_^*)なかなか心の中では思っていても、口に出したり、手紙に書いたりするのは出来ないものです^^;
ですが、ほんの少しのことで人間は嬉しいものですから、ヤーコポ・フォーさんのように奥さまに直接にお手紙や、口に出していうということはとても大切なことだと思います♪相手に驚きを与えることが大切というのは、思いもかけなかったような気がします。日常生活の中ではなかなか難しいですが、そういうことを私もこころがけたいと思いました(^-^)
なおこさん御夫妻は、こういうイベントにお二人で参加されていること自体が行動されてると思いました~♡羨ましいです~☆
まさに寡黙な御主人さまが行動で示しているのでは?(^^♪
エレオノーラ・アルバネーセさんの作品、素敵ですね♫
トラジメーノ湖の夕日はとっても素晴らしいですね~うっとりです♪
こちら今日は快晴だったので夕日期待しましたがダメでした^^;
ラブレターってなんと素敵な響きなんでしょうかぁ~
パソコンを使うようになって文字を書くことが少なくなりました。
夫の病室でメモのやりとりをしましたの、言葉で言えない
こともメモなら書けました、今では大切なものになりました。
夕陽が綺麗ですねぇ~
お二人で行かれた素敵な時間、素晴らしいです。
いつもありがとうございます。
夫は口数は少ないけれど、バレンタインなど、小さいハートの真っ赤なチョコレートがいくつか入ったぬいぐるみなど、逆にそういう意外な贈り物がうれしかったりします。一緒にいて、あちこち出かけられる機会も多いのがありがたいです。
トラジメーノ湖の夕日、翌日もとてもきれいでした。アリスさんにも一度ぜひ見ていただきたいです♪