イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

おすすめ仏映画イタリアで上映中

 予告編で興味がわいて、昨日見に行きました。最初はどうなることかとはらはらしましたが、難しい問題を笑いや葛藤をうまく盛り込んで描いていて、最後まで、楽しんで見ることができました。

 このフランス映画の題名は、イタリア語では、『Non sposate le mie figlie!』、日本語に訳すと、「君たち、わたしの娘たちと結婚しないでくれ。」です。


 フランスでは昨年4月にすでに公開されています。フランス語の原題は、『Qu’est-ce qu’on a fait au Bon Dieu?』で、わたしなりに訳して、「善なる神にわたしたちが何をしたっていうのかしら」と書こうと思いつつ、念のために辞書を引くと、この言葉がそのまま出ていて、「《話》なんでこんな目にあわなくちゃいけないんだ(←神様に何をしたっていうんだ)」という訳が付されています。(『プチ・ロワイヤル仏和辞典』から)

 これは次の予告編にある娘たちの母親のセリフ(1:48-1:50)でもあります。


 イタリアでの公開に際して、このフランス語版をそのまま使うのではなく、イタリア向けに予告編を作り直しているのが、興味深いです。フランス語版の方では、社会問題を掘り下げた深刻な軋轢や確執も、予告編で取り上げているのに対し、イタリア語版は笑いやカトリックとの宗教の違いに焦点を当てていて、それぞれの国民の関心や好みをうまくとらえていると思いました。

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 宗教や肌の色の違いはあっても、4人の花婿のうち3人は、移民の子ではあっても、フランスに生まれ育っている上、弁護士・銀行の責任者・事業家ですから、言語や金銭の問題はありません。娘が4人も「典型的なフランス人」ではない男性と結婚するわけですから、そういう問題まで書いていては話が複雑になりすぎるという上に、これは、日本やイタリアと違って、それだけフランスという国に移民が多く、社会に溶け込み、うまく成功している移民やその子孫も少なくないという事実を反映しているのではないかと思います。

 フランス社会にも深刻な移民問題が存在することを知りつつ、こういう映画ができるだけの土壌ができていること、そうして、こういう映画を通してさらに、社会に住む皆が互いの違いを尊重して生きていけるきっかけを作ってくれていることが、いいなと思いました。

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Film, "Non sposate le mie figlie!"

- Simpatico, divertente e commovente. Mi è piaciuto molto.
Andate a vederlo, se non l'aveste ancora visto.
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LINK
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- Allocine – Cinéma - Qu’est-ce qu’on a fait au Bon Dieu?
- Repubblica.it – TrovaCinema – Non sposate le mie figlie! – Scheda Film
↑ イタリアではまだ公開中で見た人が少ないということかもしれませんが、フランスではイタリアに比べて、かなり評価が高いのも興味深いです。

Articolo scritto da Naoko Ishii

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by milletti_naoko | 2015-02-26 22:50 | Film, Libri & Musica