2015年 03月 15日
春に向け浄化促す食生活

会場となったのは、マルケ州の小高い丘の上にあるこちらの修道院です。扉の向こ
うに青い海がきれいに見えて、うれしかったです。

カトリック教では、従来、復活祭前の40日間、四旬節が心身の精進に努める期間とされていますが、これは他の多くのカトリック教の祝祭や慣習同様、かつての異教の風習を取り込んだものです。冬の間には、腎臓・膀胱・皮膚・肺・腸などに毒素が蓄積されている可能性があるため、春に向けて身体を浄化し、体内のリズムを整える必要があり、それが古来、宗教的な行事として、暮らしの中に生かされているわけです。
たとえば、今年の復活祭は4月5日日曜日ですから、灰の水曜日だった2月18日水曜日から復活祭までが、清めの期間、四旬節ということになります。そうして、身体を順応させるためにも、2月から40日間、毎日の過ごし方などに、注意を払った方がいいそうです。

では、いったいどんなことに注意を払ったらいいのか。今日も友人たちとの会食で食べ過ぎたなと反省しつつ、当日のメモを見ながら、ここにまとめてみます。
・体が新しい季節に慣れるために休息を必要としているので、たとえば1日に1度5分間だけ、あるいは2度に分けて2、3分間何もせずに座ってみる。あるいは、ちょっとした散歩をするか、まったく何もしない時間を持つ。
・春が来る前の40日間は、肌の調子が悪くなり、抜け毛が多くなる。
・関節の痛みが出たり、悪化することが多いのは、体が毒素を排出しているから。
そして、身体を浄化させようと、薬草を利用するのはいいのですが、それと同時に、体に有害なものや負担になるものを摂取しないように努めることが大切だということです。
では、春に向けて、どんな食生活を心がければいいのか。
・旬の野菜を食べ、肉の摂取を控える。野菜は、有機、バイオダイナミック農法で育てたものを選ぶ。
寒いと感じるときは、生野菜は体に負担がかかるため、湯通しする程度にして、オリーブオイルを使って味つけをする。火を通しすぎない。
・酸性食品を避け、アルカリ性食品を食べるようにする。
・肉は週に2度、多くとも魚の肉を加えて3度とする。
赤身肉は避け、必要であれば、新鮮な青魚や白身の肉を食べる。
40日間は、腸詰めの肉(サルシッチャ、サラミ、ソーセージなど)を食べない。

・穀物・果物・種子をたくさん食べる。有機、バイオダイナミック農法で育てたものを選ぶ。
ただし、穀物と言っても、軟質小麦は避け、玄米・キビ・スペルト小麦を食べる。大麦も食べていいけれども、ソバは特に必要ではない。
キビは大量の水やブロードを使って炊く。どの穀物も十二分に炊き上げる。
スペルト小麦は、夏は小麦の粒をまるごと調理して食べてもいいけれども、冬は、コーヒー挽きで粒を挽いて、あるいは、スペルト小麦の小麦粉を購入して、クリーム状にして食べる。塩を加えてクリームスープにしてもいいし、砂糖を加えて食べてもいい。
・野草はとてもいいけれども、香草を使う必要がある。
体を温める働きのある香辛料を使いすぎない。
香草としては、オレガノやローズマリー、セイジなどを使うといい。
香草には、身体を内部から活発にする働きがあり、消化を助けるものが多い。
食べられる野草と間違えて、毒のある植物を食べて亡くなる人もいるので要注意。
・豆類は、冬はグリンピースか赤レンズ豆のみ。十分に煮込む。
・乳製品は、ヤギの乳で作ったチーズであれば、生チーズでも熟成チーズでもいい。
牛乳で作ったチーズは、リコッタはいいけれども、熟成チーズは食べない。
ヨーグルトは、プレーンヨーグルトなら、食べていい。
ただし、やせた人やいらいらしやすい人は食べないこと。
以上は、植物の力と冬から春への身体の状態に着目して、薬草学の観点から、「こうした方がより健康に春を迎えやすい」という助言です。食物や健康については、さまざまな学問や学派、考え方がありますし、わたし自身も、これはどうかなと疑問に思う点がある上、完璧に実践することは非常に難しいという気がします。それでも、自分が体で感じていることや、これまで読んだ薬草や料理についての本、花粉症などのアレルギー対策について調べていて得た情報と共通するものも多いので、食の方向を決める目安にしたいと考えています。
講座では、体の内側からだけではなく、外側から体に働きかけて、春に向けての準備を整える方法についても、いろいろ学びました。春に向けて心がけたいことは、他にもまだあります。この続きはまた明日、書くつもりでいます。
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Erboristeria in primavera Eremo di Monte Giove, Fano (PU) 28/2/2015
Depurazione primaverile del corpo
Consigli Alimentari dell'erborista Karin Mecozzi (Dai miei appunti)
Per 40 giorni fino all'arrivo della primavera;
- Da mangiare Verdure crude, cotte di stagione, frutta (biologiche, biodinamiche).
Meno carne → Corpo meno acido.
- Attenzione all'Equilibrio Acido-Basico.
- Carne 2 volte/settimana, al massimo 3 volte con pesce.
Evitare carne rossa. Se avete bisogno, mangiate pesci freschi azzurri o carne bianca. Nessun insaccati per 40 giorni.
- Verdure cotte e crude
Non stracuocere niente. Sbollentata veloce, condire con buon olio.
- Mangiare molto i cereali, frutti, semi (biologici o biodinamici)
Cereali da mangiare: riso integrale, miglio, farro
Grano tenero, meglio di no, Orzo sì, Grano saraceno non necessario.
Miglio va cotto con moltissima acqua (o brodo). Da gonfiare bene.
Fare gonfiare bene tutti i cereali. Miglio non va tostato prima.
Farro non intero (in estate sì), ma crema di farro o farro spezzato
- Erbe selvatiche: ottime ma da aromatizzare.
Non troppe spezie scaldanti.
Adesso vanno bene Origano, Rosmarino, Salvia (famiglia labiate)
Le Spezie Aromatiche svegliano l'organismo dall'interno e aiutano a digerire.
- Legumi scaldano parecchio → solo piselli o lenticchie rosse.
- Latticini; OK Formaggi di Capra, freschi e stagionati
Quanto ai Formaggi di Latte. Ricotta OK, Stagionati NO.
Yogurt bene, ma solo Yogurt Intero.
Ma NO per persone magre, nervose.
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Località Rosciano, 90 – 61032 Fano (PU)


へぇ、いろいろあるんですね。季節の変わり目だから、ということで何かしたことはありませんが、ボーっとする時間は毎日少しでもしています、えへ。
香草っていうのもやはり自然のお薬のような効果があるのかもしれませんね。赤レンズ豆は最近使いたいと思っていたのでタイミングがいいようで。
頭の片隅にちょっといれておいて、みんなに自慢しようっと(笑)。
日本でも古来季節の変わり目には
邪気が入りやすいとして、それを清めるための風習がありますし、
東洋医学でも、
冬から春は、身体の機能が内向きから外向きへと変化する時期、としていますし・・・
やはりそういう考え方は、
世界共通の部分が根底にありますね。
いかに人類が、人間も自然の一部だと理解し、
自然にそった暮らしをしてきたかがわかります。
カトリック教の四旬節も、
理にかなっているのですね。
季節にの変化に伴う身体の変化に応じた、
植物の力を暮らしの中に取り入れていくことはとてもいいことですね。
なおこさんの記事で、
ふと私も、ここ数日食べ過ぎが重なっていたな・・・と反省しました(笑)。
春に向けての準備の整え方、
ぜひまた続きも拝読させてくださいませ。
↓の記事、
春の花がいろいろ見られるようになったのですね。
可憐な花々に癒されました☆
ローズマリーやセイジなどの香草は、まさに先人の知恵、暮らしの知恵で、香りをつけておいしくしてくれ、消化を助けてくれる上に、とにかくより健康的になるのを助けてくれる優れものなのだそうです。赤レンズ豆はわたしは初めて知ったのですが、なぎささんはやっぱりご存じなんですね。肉や魚をそこまで避けるのは難しいし、代わりのたんぱく質としても、冬は特に豆スープをよく作るのですが、せめてはミキサーにかけて、クリームスープにすれば、消化がしやすいかと考えています。まあ、その方が夫好みの料理になるので、一石二鳥と言えるかもしれません。うちは今日の昼もいろんな豆と野菜がいっぱいのクリームスープです。
わたしも実は、「ようやくダイエットしやすい時期になった」と思っていたのに、何だかんだと皆で会って外食をする機会があり、そうすると、せっかくの機会だからと、おいしくはあるものの、体の浄化どころか余分なものを放り込んでいる感じで、いけないなと感じています。まあ、そういう機会は例外として楽しんで、気をつけて改善できるところで、改善するつもりでいます。ジェラートを食べようという夫の誘いや、夫の朝食にと立ち寄ったバールでのおいしそうなイチゴの載ったケーキに、つい甘いものを食べてしまうのは、単にわたしの意志が弱いからでもありますし。
日本は伝統的な食生活を考えると、もともと体の浄化に役立ちやすい、あっさりしたものが多いですよね。ただ、ちょうど浄化が必要な時期に、花見が重なりはしますが、わたしは花見は、美しい花や春の力、エネルギーを心身に取り込み、皆と桜の美しさや楽しさを共有できるという点で、別の意味で、心身の浄化に大いにいいように感じています。
日本では、季節の変わり目の時期ですが
私自身、過去に体調を崩して困ったことになったのは
たいていこの時期でした~(-_-;)
なので、皆様が仰るように、世界共通でこの時期は余程
気をつけて過ごさなければならない時期だと思います。
食べものに関する注意点、ほんとうにためになることが多いと思いますので、参考にしたいと思います。
そして、生活習慣の方も、何のしない時間というのは確かに必要ではないかな?と常日頃から思うところではあります~(^-^)
いろいろとありがとうございます♪
続きも、楽しみに読ませていただきますね☆
何もしない時間、ほんの5分ほどのことですが、それが大切なのだそうです。アリスさんはそれを日頃から感じていらっしゃったのですね。こちらこそ、いつもありがとうございます。