2015年 05月 27日
雪の下にはスキーかな、イタリア風新解釈 漢字の成り立ち 第3回
「雪という漢字は、降る雪の下にスキー板が並んでいると見立てたら、覚えやすいかもしれませんね。」
学校で今年初めて採用した日本語の教科書、『まるごと』は、入門A1ではこれは困ると感じるほど漢字が少なかったのに、もう一つ上のレベル、初級1A2に進むと、今度は、次から次へと新しい漢字が出てきます。入門では、「雨」や「青」、「天」や「気」さえ出てこなかったのに、初級1に入ると、第4課で「今日・天気・晴れ・雨・雪・雲・風・空」が一気に登場したので、生徒さんは「雪」と「雲」の区別がつかなくて大変そうです。
「学という漢字は、勉強しすぎて髪が逆立つ学生」、「洪水の洪は、車が水に飲まれているよう」という生徒さんの独創的な漢字の解釈に触発され、「雪という漢字を、何とか視覚的に見分けやすくする方法はないものか」と考えながら教科書を見ていて、ふと頭に浮かんだので、こんなふうにさっと描いて説明したら、生徒さんもとても喜んでくれました。
第4課では天気に関する表現を学ぶため、「晴れ・くもり・雨・雪・風」といった新出語彙が登場します。「日が照っていて空が青いから晴れ」と黒板に書き、晴れの中にある「日」に着目してもらうため、そうして、雲と雪が見分けやすくなるようにするために、教科書にはない「曇り」という漢字を板書して、「ほら、雲の上に日があると書いて、曇りという漢字になるんですよ。」と説明しました。
週末からペルージャでは天気が崩れ、月曜も火曜も、朝は晴れているかと思えば、空がいつのまにか雲に覆われて暗くなり、冷たい北風が吹いて雨が降りました。天気に関する表現を学んで、自然な会話の中で練習するにはちょうどいい天気なのですが、それにしても、どんどん気温が下がり、ぐずついた天気で何だか冬のようです。
今夜もよろい戸を閉めるとき、月が雲に隠れたり現れたりしていました。
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In lingua giapponese si usano anche i caratteri cinesi (kanji).
Il kanji 雨 si legge 'ame', significa 'pioggia',
è nato dal disegno di gocce di pioggia sotto le nuvole.
Inoltre, 雲 (kumo) vuol dire 'nuvola', mentre 雪 (yuki) significa 'neve'
ed entrambi contengono 雨 nella parte superiore dell'ideogramma,
perché sono semanticamente legati a 雨.
Nella lezione 4 del manuale, "Marugoto A2-1" compaiono d'improvviso
molti caratteri cinesi che indicano fenomeni meteorologici e ieri
il nostro allievo faceva fatica a riconoscere la differenza tra 雲 e 雪.
Poi mi è venuto in mente; la parte inferiore di 雪 sembra un paio di sci!
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LINK
- 学問も爆発だ ~ イタリア風新解釈 漢字の成り立ち 第1回 / Nuova interpretazione del Kanji, 学 – Uno studente con i capelli esplosi per troppo studio
- イタリア風新解釈 漢字の成り立ち 第2回 香水いいけど洪水ごめん / Kanji 洪, macchina ingoiata dall’acqua
- 新しい日本語の教科書、『まるごと』1、長所 / Nuovi manuali di giapponese, “Marugoto” – parte 1: i suoi Pregi
- 新しい日本語の教科書、『まるごと』2、問題点 / Nuovi manuali di giapponese, “Marugoto” – parte 2: i suoi Problemi
最近、PCばかりで文字を書くのに浮かんでこない私も参考になりました。(^<^)
絵で表すと印象に残りますね。
グッドアイデアで賞。(^^)/
なおこさんは、絵心がありますね(^^♪
洪水は、生徒さんの発想だったですが、そこからヒントを得て雪も想像されるなんて素晴らしい☆
確かに下の部分は、スキーの板に見えますも~(*^_^*)
曇りの説明も的を得てて、こういう風に覚えたら、おそらく記憶に残るだろうな?と思いました。
なおこさんのような語学の先生だったら、もっと語学が好きになってたに違いないです(笑)先生のせいにしてる私です(笑)
イタリアは、ちょっと寒いのですか?
こちらは、暑くてもう夏のような天気です。
連日30度に届きそうな気温です(・。・;
今からこれでは、先が思いやられそうです(笑)
イタリアからはるか遠い日本という国の言語を学びたいというのはとてもうれしいことです。しかし文化も教育法もましてや文字がまったく違うのですから教えるのは大変でしょうね。でも生徒さんの気持ちになって奮闘しているなおこさん、素敵ですよ。がんばってくださいね。私も目からウロコの話で『なるほどなぁ・・・』と思いました。
ペルージャは今日も雨こそ降らないものの、1日中北風が吹いて寒いようですが、明日からは晴れの日が続いて、気温もどんどん上がっていくようです。愛媛はもうそんなに暑いんですね!
漢字も教えられるのですね。
日本の子供たちも、
漢字を覚えていくのは、なかなか大変だと思うので、
そちらの生徒さんたちも覚えていくのは大変でしょうね。
そういえば、
子供のころは、
漢字のもともとの成り立ちを、象形文字のように字体が表す意味からまずは学んでいったな、と思い出しました。
なおこさんは、
本当にいろいろ工夫されておられて、素晴らしいですね。
そちらは、寒くなっているのですね。
日本は、まだ5月というのに、各地で異常な真夏日が続いています。
そちらが寒いのが信じられないほどですが、
地球規模での異常な気象、
気がかりですね。
日本ではそうすると異常なくらいに暑い日が続いているんですね。イタリアでもしばらく5月とは思えないほどの猛暑が続いた後、急に雨が降って気温が下がり、おっしゃるように、何だか世界的に天気がどうかしてしまっているような印象を受けます。温暖化がもたらす災害は深刻ですので、経済的豊かさばかり追い求めず、国も企業も、地球やわたしたち、そして動物たち、植物たちが暮らす生活環境をもっと考えてほしいものです。