2015年 06月 23日
ガス代・電気代から宗教の話へ
けれども、このガス会社の人は、まったく見知らぬ人というわけではありません。改築中の家があるミジャーナには、都市ガスの配給がないため、この業者からLPガスを購入しているからです。ただ、電話にしてもガス・電気にしても、本当は消費者には損になるのに、新しい会社が巧みな言葉で自社との契約に書き換えさせる詐欺のような事例が増えているというニュースや記事を見聞きすることが多い上、その結果、かえって料金が高くなり、業者を元に戻そうと思うのに、電話をしてもなしのつぶてで料金だけ口座から引き落とし続けるという報道番組を見たこともあります。それで、夫とは電話で約束をして、うちに来ることになったわけではありますが、わたしも夫も用心をしながら話を聞きました。「うちの方が絶対お得ですよ。」というわけではなく、この会社の人の言い分は、ENELと違って料金が1年間固定なので、値上げがあっても据え置きになるというのですから、夫もあまり利点がないように思い、結局は二人で話だけ聞いて、契約は見送ったのですが、詐欺ではないようです。わたしはお茶を出してしばらく話を聞いたあと、こっそり仕事部屋のパソコンで、インターネットでガス会社名と「詐欺」を意味するイタリア語を入力して、この会社による詐欺事件がないかどうかを調べたのですが、少なくとも今のところは、そういう悪評はないようでした。
それが話が終わったとき、わたしが気まずい雰囲気を変えようと、会社の人にどこに住んでいるか聞くと、会社はフォリンニョにあるけれども、バスティア・ウンブラ在住とのことです。バスティーアは、わたしたちがよくミサに行く教会のあるアッシジのサンタ・マリーア・デッリ・アンジェリの隣り町なので、そうと告げると、なんとガス会社の人も、日曜日はいつも同じ教会のミサに行っていると言うではありませんか。ただし、わたしたちは朝10時か11時半のミサに行くのに対し、ガス会社の方は、朝7時か8時に行っているそうです。そこから、日本の宗教、神道や仏教についての質問があり、イスラム教やユダヤ教とキリスト教の違いに話が及んで、その方も日本の宗教に興味があったようで、いろいろと話が盛り上がりました。いろいろ関心を持っていてくれる様子がうれしいし、話も楽しくて、結局、宗教や日本の文化、カトリック教と自らとの関わりなどについて、話が30分以上続いたのですが、ガス会社の人もわたしたちも、最後には、お互いに、契約しなかったことについて、まったくこだわりがないまま、8時前に別れのあいさつをしました。別れ際には、「異なる文化に触れると、自分の世界が豊かになるようで、興味深いし、楽しい。」と言ってくれました。
うさんくさいな、契約を迫られたらどうしよう、夫が相手の話に乗ってしまったらどうしようと心配しながら話をしていたのですが、結局契約はせずにすみ、しかも皆で楽しく話をして、何だか名残惜しいような形で、別れのあいさつができました。世の中、何がどう転がるか分からないものです。
写真は今月の初めに撮影したテラスの花です。旅行の写真は、まだパソコンに取り込める状況にありません。
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Allegria d'estate ora sulla nostra terrazza
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よかったですね。
こちらのほうでも、
色々な形の詐欺は多いようです。
以前からよくあるのが、
電話会社を名乗るもので、
新たなサービスで料金が安くなるから契約を、
といった電話勧誘で、
他にも太陽光発電の勧誘や、金の買い取り等、
このごろはちょっと小金が手に入りそうな気にさせる勧誘も多いのが、世相を表しているなあと思ったりします。
これらがすべて詐欺とは言えないと思いますが、
悪質なところとそうでないところの見分けは難しいですね。
私は、忙しい仕事中にぶしつけにかかってくるこうした電話等は、
全部断ることにしているのですが、
中には、健全なところで真面目にこうしたお仕事に関わっている人さえ、
悪質な偽業者たちのせいで疑われたり、仕事がしにくくなっている人もいるのではと思うと、
この世知辛い世の中を残念に思います。
私の住む町は田舎なので、
人のよいお年寄りが、言葉巧みに騙される事例を聞くと、
怒りを覚えることもあって。
日本はいつからこんな人を疑わねばならない世の中になったのかと、
悲しくなることもあります。
なおこさんたちが応対された方は、
よい方でよかったですね。
その方も、お仕事でご苦労も多いかもしれませんね。
なおこさんはいつも、ちゃんと調べて真偽を見定めようとなさっておられて、
素晴らしいと思います。
なおこさん、今さらですが、「お帰りなさい♪」
昨日書くの忘れてました^^;
今日のお花の写真を見てメチャ嬉しくなりました(^-^)
家の方では、「ゴテチャ」と呼んでる花で、最近はお花屋さんでよく売っていて、切り花で日持ちするので、よく仕事用には購入する花です。見たら茎が朽ちにくく、それで持つのか?といつも感心するかわいいお花で大好きです♫
家も、家に植えたいなあ・・・と思うお花です♪
ガス会社のサギですか?
いろいろな会社があり、料金体系も違うのでよくお話を聞いてみないと、自分とこにこの会社のシステムが合うのかどうか?自分で判断するしかないのでしょうね!
それにしても、楽しいお話が出来てよかったですね(^^♪
そういう方なら、会社はともかく、個人は人格的にはよい方なのだろうと推測できますよね(^-^)
保険の勧誘など、いろいろと勧誘をする人は、断られるたびに精神的な痛みがあるため、精神的に強くないと厳しいのだと、いつだったか読んだことがあります。ガス会社の人も、わたしたちは契約は断りましたが、話をいろいろとお互いにできて、穏やかな気持でうちを後にしてくれたのではないかと、うちを後にしてくれたのであってほしいと、そう願っています。
会社の料金体系や設備費の明細は、素人が見ても分かりにくいので、やっぱりすぐに言われるままにではなく、じっくり考えることが必要だと思います。イタリアでは一頃に比べてかなりガソリンの料金が下がってきていますが、石油の価格が値上がりすると一気に料金に反映するのに、料金が下がる際に、ガソリンや電気代などの料金に値下げに反映されるのはゆっくりだし、その程度もわずかです。今後石油価格がどうなるかは分かりませんが、とりあえずは過去の値下げを反映してもっと安くなるのではないか、なるべきではないかともわたしは考えていて、それもあって固定料金にはあまり賛同できないのですがはてさて。
ガス会社の人は、やっぱり自社の商品なので、夫やわたしが難色を示しても売ろうという姿勢をなかなか崩しませんでしたが、無理は通さなかったし、異文化や異なる宗教に興味があり、そうしてサンタ・マリーア・アンジェリのミサに通っているということもあって、わたしもいい人なのだろうとそう思います。思いがけずおしゃべりが楽しめてよかったです。
ところで件の詐欺ですが、似たようなのがうちにも先月来たところです。「似たような」というのは、向こうさんは2人組ではなく1人で現れたということです。それらしい書類も見せるし、ちょうどうちも契約中のガス会社とこの日から2、3日前に電話での遣り取りがあったばかりだったので、一瞬引っ掛かりそうになったのですが、終始サインを急かせるので信用しませんでした。何とか1人で追い返したかったんですが、チビの東洋人とタカをくくられたのか帰ってくれず。結局入浴中だった夫に対応してもらってやっと帰ってもらえましたよ。1人で対応しきれなかったのがくやしーっ。でも気をつけないといけませんね。
それは大変でしたが、こちらがNOと繰り返し言うのに、いつまでもいのこってしつこく強要を迫るのは困りますよね。ほとんど犯罪ではないかと。わたしたち日本人は断っているつもりでも物腰が柔らかいし、言い方がイタリアの人からすると遠回りなのでそのためかもしれません。それにしても、ちょうどだんなさまがいて、よかったよかった。本物の業者から連絡があったばかりだと、わたしもついつい気を許してしまいそうです。あっぱれ、ぷーさん!