2015年 07月 30日
聖フランチェスコと蝉
けれども、蝉との伝説もあることは、今日初めて知りました。
サンタ・マリーア・デッリ・アンジェリ教会の、何度も通ったこの場所に、聖フランチェスコと蝉の像があり(写真中央下)、脇には説明もあるというのに、まったく気がつかなかったのです。
脇の説明によると、とある夏の日に、ポルツィウンコラの畑に近い部屋にいた聖フランチェスコが、イチジクの木にとまっていた蝉に気づいて、呼びかけると、蝉が飛んできて聖人の指にとまり、その呼びかけに応じて、歌い始めたというのです。それから8日間、毎日聖人の部屋を訪ね、その手の上で歌い、8日目過ぎて聖人が、「もう十分だから、自由に自分の行きたいところに行きなさい。」と言うと、以後、蝉は二度と戻らなかったということです。
蝉と言えば、高校生だった頃、国語の授業中にこんな俳句を作りました。文語と口語が入り混じっておかしい点もあるのですが、子規顕彰松山市小中高校生俳句大会に佳作として選ばれたおかげで、今も覚えています。
蝉鳴けり生きた証(あかし)を残さんと
イタリアでも、夏にはよく蝉の鳴き声が聞こえます。精いっぱい鳴く蝉の声を聞くたび、これからは日本の夏を思い出すと共に、聖フランチェスコも頭に浮かびそうです。
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Cantano le Cicale!
Anche San Francesco amava ascoltare il loro canto
ed a Porziuncola c'è la statua del santo con una cicala
che veniva a trovarlo per cantare rispondendo alla sua richiesta.
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