2015年 08月 17日
薬局でうっかり
かかりつけ医に症状を説明すると、抗生物質を処方してくれたので、すぐに薬局に行きました。うちのかかりつけ医の場合は、診療所がある同じ建物内に薬局があるので、とても便利です。
薬局では、処方してもらった抗生剤を持って来てもらえるように、かかりつけ医がわたしの個人情報と必要な薬剤の名前・数量を書いて印刷した紙、impegnativaを提示しました。このとき財布から、保健証(tessera sanitaria)も取り出して、すぐ脇に置きました。どうしてかと言うと、医師の処方に基いて処方された薬を購入するときに、保健証を提示しておくと、scontrino parlanteがもらえるからです。scontrinoは、「レシート」という意味のイタリア語で、parlanteは「話す」を意味するイタリア語の動詞、parlareの現在分詞ですから、直訳すると、「話すレシート」になります。と言っても、おしゃべりをする魔法のレシートを、薬局が発行してくれるわけではもちろんなくて、ここでparlanteという言葉がつくのは、こうして発行されたレシートには、薬を購入した人の税務番号(codice fiscale)がきちんと印刷されているからです。イタリアでも日本同様、診療や薬などの医療にかかる費用が年間一定額を超えると、税金控除を受けられるのですが、薬代を医療費として認めてもらうためには、所得申告(dichiarazione dei redditi)の際に、このおしゃべりするレシート、薬代を払ったのがだれかを明確に告げるレシートが、必要とされます。一方、薬局での購入時に保健証を提示せず、結果としてレシートに税務番号が記載されていないと、申告時に、医療費として認めてもらえないのです。
さて、薬局のお姉さんは、すぐに抗生剤をわたしに渡してくれました。そうして、わたしが置いていたカードを、わたしの方に戻しながら、「これは、保健証ではなくて、運転免許(patente di guida)ですよ。」と言いました。「この抗生剤は無料ですから、保健証も必要ありませんよ。」という言葉を添えて。

イタリア語でも、妙なところで英語からの外来語を使うことがあって、医療費の患者自己負担金はticketと呼ばれます。近年はどんな薬を購入しても、負担金があったように覚えていたので、無料なのはうれしかったのですが、保健証と間違えて運転免許を出してしまったと知ったときは、とても恥ずかしかったです。というのは、保健証は水色、免許はピンクで、色はまったく似ていないからです。身分証明書なら、同じ水色なので、まだ分かるのではありますが。
週末はばたばたと慌ただしかったので、今日は1日ゆっくりと休めるだけ休み、また明日から、授業も再開することですし、少しずつやるべきことを片づけていくつもりでいます。
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Stamattina in Farmacia insieme all'impegnativa ho messo anche
la tessera sanitaria sul banco anzi credevo di averlo fatto,
perché la commessa mi ha detto: "Questo non è tessera sanitaria
ma patente di guida..." e LEI AVEVA RAGIONE!
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無事、診療所にも行けて、お薬も処方していただき一安心ですね(^^)v
国により、いろいろとシステムが違う中で生活をするというのは本当に大変なことですね!
保険証と運転免許証を間違えるというのは、申し訳ないけど笑っちゃいました(^_-)-☆
日本だと運転免許証は、大きいケースに入ってるので間違うことはないけど、免許証だけでこのようにカードだと色が違ってもあわててると間違うこともあるかもですね!
ゆっくりお休みされて、お身体の調子を整えてくださいませね♪
お出かけもできて、
そして診療所にも行かれて、
お体のほうは大丈夫だったようでよかったですね。
保険証と運転免許証のまちがい、可愛いうっかりじゃないですか^^
似たようなことは、けっこうありがちです(笑)。
あと1日お休みなのですね。
楽しいお休みはあっという間ですよね。
どうぞ残りの1日を、ゆっくりとお体を休めて、
英気を養ってくださいね♪
処方箋はricettaで、わたしたちのかかりつけ医の場合は、白紙に手書きで書いて署名をしてくれて、わたし自身が手元に置いておけるのに対して、impegnativaの方はグーグルで画像を検索するとたくさん例が挙がるのですが、日本の郵便局や銀行の振込用紙に似た赤い線で印刷されて数字などを記載する欄がある様式に、医師が患者に必要な薬や専門医診療などを、患者の個人情報と共に記入して印刷したものです。impegnativaは保険適用に関する情報を記す欄がある上、保険が使えない私立の歯医者ではもらわないので、かかりつけ医が保険が使える薬剤や治療の処方にあたってimpegnativaを発行し、保険が利く治療・診療を行う医療機関や保険の利く薬剤を販売する薬局が、サービス提供・料金受領と同時に、患者からこのimpegnativaを受け取るのは、こうした機関や薬局が、後で国ないしは県から、保険から支払われるべき金額を回収するために必要だからではないかと思います。
ありがとうございます。今日は生徒さんが午後来るので、掃除にも気合が入ります♪